【レポート】フェラーリ・ファミリー、乗っ取り防止のための「合意」を締結
新規株式公開(IPO)が既に大成功を収めたフェラーリは、これで正式にニューヨーク証券取引所の株式公開企業となった。しかし、誰でもフェラーリ株を買うことが出来るようになったとはいえ、投資家が同社の大株主たちから経営の支配権を奪うということは当分なさそうだ。創業者エンツォ・フェラーリの息子でフェラーリ副会長のピエロ・フェラーリ氏と、フィアット創業家出身で投資会社Exor(エクソール)会長のジョン・エルカン氏は、その影響力を維持するために、議決権の半数近くを彼ら自身に保証する協定に署名すると、米金融情報メディア『Bloomberg』が報じている

この合意内容の1つとして、「フェラーリ株を最低3年間保有することに同意する株主は追加議決権が付与される」とあり、これが実現すれば両氏合わせて48.7%の議決権を獲得することになる。完全な支配権を保つには若干足りないものの、今回の行動は事業の乗っ取りを防ぐには十分と言えるだろう。「我々はフェラーリの利益を保護するため、ファミリー間で契約を締結する」とピエロ氏は『Bloomberg』に語ったという。

今のところ、取引されるフェラーリ株は全体のわずか10%なので、この合意は来年まで特に懸念を呼ぶとは思われない。フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は、2016年初めに残りのフェラーリ株80%をFCAの既存株主に分配することにしており、エルカン氏が所有するエクソール社はスピンオフ(分離・独立)したフェラーリで最大の割合となる30%近くを取得することになる。一方、ピエロ氏は10%を保有することになるが、売却する意思はまったくないという。

新規株式公開企業となったフェラーリは、年間生産台数を2019年までに9,000台に増やす計画だ。30%の増産を達成するために毎年、新型モデルを発表するとしており、そのうちのいくつかは、現在開発中と伝えられる新しいモジュラープラットホームを採用する可能性がある。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー