BRIDGESTONE REGNO
レグノは、1981年の発売以来、乗り心地の良さと静かさを追求し、日本独特のプレミアム・コンフォートタイヤとして進化してきた。レグノGR-XI(クロスアイ)は、今年2月に発売された最新のタイヤである。

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特長は、なんといっても圧倒的な静粛性と乗り心地の良さにある。
トレッドデザインは4本の縦溝を基調にした5リブ(縦のブロック列)デザインとなっており、センターリブを挟んだ両側のリブ(セカンドリブ)には消音器機能を持たせノイズの低減が図られている。
興味深いのは、単に静粛性を高めるだけでなく...ノイズの質までこだわって作られているところだ。
東京大学 生産技術研究所 応用音響工学研究室と共同研究を実施し、ノイズの質≒音色まで作り込んでいるのだ。

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セカンドリブに配置された消音器は、ダブルブランチ型消音器と呼ばれるタイプで(1つの消音器で2本の溝の共鳴音を低減する)、左右で消音器の形状が異なるのは、ヘルムホルツ型共鳴(ギター、バイオリン、オカリナなどの共鳴器のように大きさや穴の面積によって音を変化させることができること)を利用しているからだろう。
音質...つまり消音器の形状によって、耳障りと感じるノイズを低減し、より以上に静粛感を高めている、あるいは音の質感を高めているということなのだろう。

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<参照:ブリヂストンHP>

ちなみにタイヤのノイズは、大別して2つのノイズがある。
一つは「ダブルブランチ型消音器」で減衰できるパタンノイズ。
パタンノイズは、このほかにトレッドパターンが作り出す共鳴音やブロックの打音などがあり、共鳴音はブロックをランダムピッチ配列にすることで低減。打音は、ブロック表面を3次元曲面にしたサイレントACブロックを採用することで、低減している。

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一方ロードノイズは、路面からの振動がタイヤ ホイール サスペンション ボディに伝わることで共鳴するノイズ。
これを低減するため、レグノGR-XIは「ノイズ吸収シートⅡ」と呼ばれる制振材をトレッド内部に配置することで、振動を低減しているほか、サイドウオールを伝わる振動を、サイドウオールに3Dノイズカットデザインと呼ばれる凹凸をつけることで、振動を減衰してノイズ低減に役立てている。

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さらに、トレッドゴムをソフト(ソフトコンパウンドではなく、単に柔軟性が高い≒エンベロープ特性が高いゴム)にすることで、タイヤが転がっていく時の路面の当たりをソフトにして柔らかな乗り心地を作り出すといったチューニングも施されている。
これらのテクノロジーによってあれたアスファルト路(低周波)での騒音エネルギーを5%低減、スムーズなアスファルト路(高周波)での騒音エネルギーを15%低減しているという。
また通過騒音も1・2dBA(60km/h時)低減している。操縦性の面では、サイドウオールの形状を左右で変えた、左右非対称サイド形状を採用することで、ふらつきを抑制。

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<参照:ブリヂストンHP>

またブリヂストン独自のタイヤシミュレーションおよび計測・可視技術である「ULTIMAT EYE™」を使って静粛性や乗り心地を犠牲にすることなく操縦性を高めている。
転がり抵抗も先代モデルとなるレグノGR-XTと同等で、タイヤグレーディングでは転がり抵抗A、ウエットブレーキbを獲得、低燃費タイヤとしての性能も備えている。

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今回はメルセデスC200に前225/45R18後245/40R18という組み合わせで、またデミオ13Sに185/65R15の組み合わせで試乗を行った。
試乗してまず感じるのは路面へのタイヤの当たりの柔らかさ。そして滑らかにスムーズにタイヤが転がってくれることだ。走り出した瞬間から高級感のある乗り心地がある。これはいずれのクルマにも言えることで、大げさでなくより高級な乗り味、乗り心地が得られる。

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C200+レグノGR-XIの試乗をして特に印象的なのは、C200のキビキビした操縦性が幾分マイルドになって、どっしりとした安定感や直進性の良さが前に出てきたこと。レグノGR-XIの採用している左右非対称サイド形状は、ふらつきが少ないことで定評があり、実際にC200で試してみても、直線路でのハンドル修正が極端に少なかった。

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メルセデスはC200に適度に機敏な操縦性≒アジリティを持たせている。それはそれでわるくないが、レグノを履くと、逆に落ち着きのある乗り味になる。タイヤが外乱(路面のうねりや横風など外的要因)に対してよい意味で鈍感なので、それがどっしりとした落ち着きにつながっている

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騒音面では、荒れた路面では悪くはないがそれほど傑出しているとは感じられなかった。全体に耳障りな尖った音が丸められているといった印象。ただし、良好な路面でのノイズの少なさは秀逸で、スケートで氷の路面を滑っているような静かさがある。

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操縦性についてはスポーティさを期待してはいけないが、必要にして十分な性能を備えていると言っていいと思う。ハンドルを切り出した時の敏感な応答はないのだが、センターリブが効いているのか、直進からハンドルを切り出した時の手応えがよく、全体にマイルドな印象を与えながら、その割に素直に曲がってくれる。

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このあたりもキビキビした走りを求めると物足りないかもしれないが、落ち着きのある操縦感覚だし、横に乗っていてもキョトキョトした動きが出ないので、終始リラックスしていられる。

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デミオとの相性は、良い面と芳しくない面とが見られた。
良いのは、路面の当たりの柔らかさからくる滑らかなタイヤの転動感とノイズの少なさだ。いや全体に悪くないのだが、デミオが極端に軽いからなのか、タイヤの空気圧によって乗り心地の印象が左右されやすいように感じられた。

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デミオの指定空気圧は前輪が2・5キロ、後輪が2・3キロだった。この空気圧だとフロントのタイヤのたわみ量が少ない印象で、路面の細かな凹凸を拾い終始クルマが上下に揺すられる感じがあった。そこでフロント空気圧を2・3キロまで落としてみると、グッと乗り心地がフラットになって、印象がよくなった。ロードインデックスから推測すると、あるいは燃費要件で若干Dフロントの空気圧が高めにセットされているのかもしれない。

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空気圧を落としたデミオは、もともと持っている高品質でクラスレスな乗り味がより強調される結果となり、コンフォート寄りにグレードアップした印象となった。

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それともう一つ、これはC200でもデミオでも感じた事だが、タイヤの転がり抵抗感が極めて少ないことが挙げられる。それが滑らかな転がり感につながっているのだが、実際の転がり抵抗もかなり少ない印象で、特にアクセルをオフにして惰性で走らせているときの、スピードの落ちにくいスムーズな滑空感はなかなか興味深いものだった。

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レグノGR-XIの印象をまとめると、やはり滑らかな乗り味と静粛性の高さが大きな魅力といえる。
メルセデスCクラスやアウディA4、A5、などプレミアムセグメントでも十分タイヤの性能を楽しむことができると思う。ただし、想定されている(であろう)速度レンジは100キロから120キロくらいなので、それ以上の速度域では、快適性とトレードオフになる高速操縦性がやや犠牲になる。

■ブリヂストン 公式サイト
http://tire.bridgestone.co.jp


■REGNO(レグノ) 公式サイト
http://tire.bridgestone.co.jp/regno/index.html