【レポート】ダッジ「ヴァイパー」が2017年で生産終了?
Related Gallery:2015 Dodge Viper Photos

毒蛇の名を冠したダッジ「ヴァイパー」はその毒を使い果たそうとしているのかもしれない。というのも、このパワフルな公道向けスポーツカーの製造が数年後に中止される可能性があるのだ。クライスラー系列の自動車情報サイト『Allpar』に寄れば、全米自動車労働組合(UAW)と米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との間で、ヴァイパーを製造している米国デトロイトのコナーアベニュー組み立て工場を2017年に閉鎖することが検討されているという。

組合が提案した契約の中では工場閉鎖の理由は明らかにされていないが、悔しいかな思い当たる節はある。ヴァイパーの販売が落ち込んでいることを受け、この工場は昨年2度にわたり操業を一時停止しているのだ。一時は1万5,000ドル(約180万円)の値下げに踏み切ったことで売り上げが急増したが、2015年はその勢いを維持することができなかった。今年1月~9月の販売台数はたったの503台で、前年同期と比較し約8%減少している。ダッジは需要を増加を狙い、カスタマイズ・プログラム「1 of 1」の導入や、"公道を走れるレースカー"「ACR」を追加するなどの施策を打ち出していた。

ドライバーを満足させるだけでなく、環境にも優しい高性能スポーツカーが求められるような世界で、ヴァイパーは大排気量の自然吸気V10エンジンを積んだ反逆児であり続けた。最新のモデルには電子制御装置が搭載されたものの、毒蛇はステアリングを握る者たちのリスペクトを失ってはいない。だが、リスペクトだけでは足りないのだ。FCAにとっては売り上げが肝要。我々が好もうが好むまいが、利益をもたらせないヴァイパーは引退に追い込まれるというのが厳しい現実なのである。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー