ドイツ検察がフォルクスワーゲン本社を捜索 排ガス不正に関する資料を押収
ドイツ検察は、フォルクスワーゲン(VW)のディーゼル排ガス不正問題について、前CEOのマーティン・ヴィンターコルン氏に対する正式捜査は今後も行う予定はないと発表したが、同社への捜査は継続中だ。最新の動きとして、ドイツ当局は「ディフィート・デバイス(無効化装置)」と呼ばれる問題のソフトウェアが実際にどのような影響を及ぼしたかを調べるために、ヴォルフスブルクにあるVW本社を捜索し、資料やデータを押収したと、ロイターが報じている。VWはドイツ当局へ資料を提出し、捜査への全面的な協力を表明しているという。

VWも独自に内部調査を行っているが、その結果は未だに公表されていない。3人の技術責任者を含む10人以上の社員が停職処分になったとも伝えられているが、この3人の関与を示す確たる証拠は、これまでのところ見つかっていないようだ。

ドイツ当局の捜査に加え、大勢の米国の捜査員による調査も行われている。ウエストバージニア州の司法長官は、同社を詐欺容疑で起訴。また、問題となった車両の所有者らによる集団訴訟も係争中だ。先日開かれた米下院公聴会の中で、VW米国法人のマイケル・ホーン社長兼CEOは、ウエストバージニア大学が排ガス試験を実施した2014年春には、VWが米国の排ガス規制に違反している可能性があると認識していたことを明らかにしている。

VWの新CEOに就いたマティアス・ミューラー氏によると、対象となるディーゼル車のリコールは、早ければ来年1月から開始するが、数車種はそれより遅れる可能性があるということだ。また、対象車両のリコールにかかる費用や裁判で課せられる罰金を捻出するため、いくつかのプロジェクトを延期しなければならないとミューラーCEOは述べている。言い換えれば、VWはこれから長期に渡り、この不正問題への対応を迫られることになるというわけだ。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー