マツダは、第42回国際福祉機器展 H.C.R2015に「ロードスター」の手動運転装置付きモデルを参考出品した。

オープンのスポーツカーで福祉車両は珍しく、若者を中心にひと際注目を浴びていた一台だ。

画像の通り、外観上はノーマルタイプとの違いは見当たらない。
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インテリアには、手動運転装置では定評のある、ニッシン自動車工業製のコントロールグリップが装着されている。

このグリップは足が不自由であっても、手の操作だけで、アクセルやフットブレーキを操作できる優れものだ。

使い方はカンタンで、手前に引くとアクセル、奥に押すとブレーキがかかるようになっている。


ステアリングには、ステアリングノブが装着されている。

コーナーリングなど、左手でアクセルやブレーキ操作をしながら、右手で確実にステアリング操作するのに効果を発揮する。

以前はスピーナーと呼ばれ、一般ユーザーにも流行した時期もあったが、最近はほとんど目にする機会がない。もしかしたらマニュアルトランスミッションの車が下火となったために、ステアリングを両手で使うことが増えたせいかもしれない。


さらにサイドシルには、車いすから車両のシートへ移動するのに便利な乗降用補助シートが装着されている。

これで、足を使うことなく、車いすから車両のシートへスムーズに乗り降りすることができるのだ。

説明員によると、従来型のロードスターでは、ニッシン自動車工業製などの用品を装着してドライブを楽しんでいたユーザーはいたが、マツダとしてのロードスター福祉車両の設定はされなかったとのこと。

今回はマツダとして参考出品として車両を展示し、ユーザーから具体的な反響を聞きながら、開発を検討したいとのことであった。


しかし、説明員によると、ロードスターを車いすで使うためには、大きな課題があるというのだ。それは、普通の大きさの車いすがロードスターには積載することができないという点だという。

確かに、トランクが小さい上に、たとえ積載できるコンパクトな車いすが用意できても、運転席からのアクセスは難しいだろう。

つまり、今回の参考出品車が販売されても、自宅で車いすを置いて、例えば会社で別の車いすを使うといった限られた環境でしか使用できないのだ。

もちろん、杖を使って生活をしている人には助かる仕様なので、このまま量産版も期待したいところだが、過去にロードスターのトランクの上に荷物を積載できるラックのようなものが、アフター市場で販売されていたようなので、そのようなトランクラックや可倒式のアンテナなどとともに、実現化を期待したい。


■マツダ 公式サイト
http://www.mazda.co.jp/

ニッシン自動車工業 公式サイト
http://www.nissin-apd.co.jp/