suzuka 8hours 2015
世界中のモーターサイクルレースファンから注目を集めた今年の鈴鹿8時間耐久ロードレース。

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真夏の猛暑の中、一台のバイクを3名までのライダーで8時間走らせるという、過酷な耐久レースなのだが、今年はMotoGPライダーなどの出場もあってか、4日間のレースウィークを通しての来場者数が合計で12万人を超えるという大盛況にて幕を閉じた。

2011/08/14 - mgp - Round11 - Brno - MotoGP - Casey Stoner - Repsol Honda - RC212V - Action 2011/10/16 - mgp - Round16 - Phillip Island - MotoGP - Casey Stoner - Repsol Honda - No Bike - Parc Ferme
その背景には、まずバイクレースの最高峰となるMotoGP(クルマであればF1)の元チャンピオンであるケーシー・ストーナーの出場がある。彼はMotoGPにてDucatiに初めての年間チャンピオンをもたらし、さらには「悪魔のような速さ」と、他のライダーから言わしめるなど、2度の年間チャンピオンを獲得している。

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そんな彼はまだまだ現役で走れるにも関わらず、速さを残したまま2012年シーズンを限りにあっさりと引退してしまったという、若きレジェンドライダーなのだ。彼の復活を望む声も多く、8時間耐久レースに出場が決まった際には、世界中のバイクレースファンが色めき立ち、世界中のメディアが鈴鹿に注目した。

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さらには、今シーズン、YZF-R1&R1Mというニューモデルを発売させたヤマハが、13年ぶりにファクトリーチームでの出場を決め、ライダーに日本のエースである中須賀克行に加え、MotoGPのヤマハサテライトチーム「Monster Yamaha Tech 3」の現役ライダーである、ブラッドリー・スミスとポル・エスパルガロの参戦を表明。

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現役ライダーとレジェンドライダーとの勝負に誰しもが興味を持たずにいられなかった。
現に、レースの中継を望む声が世界中からあがり、ヨーロッパを中心にレースなどを放映する「ユーロスポーツ」が中継に入ったくらいという、わりと海外ではえらい騒ぎになっていたのだ。

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そして、あのハリウッドの大スター、キアヌ・リーブスが急遽来場し、自前のツナギ姿を披露しながらも、自身がプロデュースしたバイクでデモ走行を行うなどといったサプライズもあり、世界中から、さらにはバイク業界以外の一般メディアの注目を浴びることとなったのだ。
パドックで選手やピットクルーと気さくに触れ合う姿が印象的で、「鈴鹿を走りたかった、夢みたいだ!」と終始ご満悦の様子だった。

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そんなレースの結果は、以前レポートしたとおり<http://jp.autoblog.com/2015/07/27/8-19/>、さまざまな波乱を経て、ファクトリー体制で挑んだヤマハが優勝。それ以降、優勝マシンである新型YZR-R1の注目度が一気に高まったのは言うまでもないのだ。

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現役MotoGPライダーの走りは、やっぱり凄かった。最速の走りを見せてくれたのはいうまでもなく、"今"の異次元な走りを見せつけてくれた。コーナーの進入から立ち上がり、今流行(?)のヒザではなく肘スリまで、MotoGPマシンとは全く異なる、YZF-R1という市販車ベースのバイクで、それとは遜色のない走り方ができることを証明してくれたのだ。もちろんタイヤは違うが、初めて走るサーキットで最速タイムを叩き出すという偉業を成し遂げ、MotoGPライダーここにありっ! と全力でその存在感をアピールしてくれた。

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セーフティーカーの導入が多かった今回のレースで、耐久という特殊な環境にも関わらず、セーフティーカー導入時のスロー走行中に、タンクに身を伏せた燃費走行を見せたブラットリー・スミスのレースに対する適応性の高さとクレバーさに、日本人ファンは心をわしづかみされたことは間違いなく、中須賀へのリスペクト(懐き方ともいう)も半端なく、ポル・エスパルガロは「ナガスガサーン」と子犬のようにじゃれついていたのが可愛かった。

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「スミスとは同じチームでもほとんど話すことがなかったけど、コレをきっかけに仲良くなれた」と言っていたポル・エスパロガロの言葉が印象的で、現役MotoGPライダーということだけでなく、この言葉や態度からも読み取れるように、中須賀を含めたスタッフとの抜群のチームワークが、YAMAHA FACTORY RACING TEAMを優勝に導いた要因のひとつであることは間違いがないのだろうと感じたのだ。

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元MotoGPライダーのケーシー・ストーナーの走りも壮絶だった。引退したとはいえ、やっぱり速い。
そのアクティブなライディングスタイルは健在で、開発が止まってしまっているCBR1000RRをあそこまで速く走らせられるとは、才能は枯渇していなかった......、とファンとしては喜びを隠せなく、ますます惚れ直してしまったのだが、大クラッシュは本当に残念だった。マシントラブルが原因とのことだったのだが、これに懲りずに来年は是非"ワークス"体制で出場して欲しいと望まずにはいられないのだ......。

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世界最高峰を走るMotoGPライダーが8耐に出場するのはこれが初めてではない。
過去にはマイク・ボールドウィン、ケビン・シュワンツ、マイケル・ドゥーハン、ワイン・ガードナー、ケニー・ロバーツ、ヴァレンティーノ・ロッシ、コーリン・エドワーズなどが出場していたのだが、スケジュールの過密化などといった要因から、海外ライダーの参戦は減少傾向にあった。

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しかし、昨年2014年に久々にMotoGPのMoto2クラスに参戦しているドミニク・エガータがチーム加賀山に招集され出場されたことをきっかけに、若手ライダーが8耐に出場したがっているという噂もある。
どうやれば8耐に出られるの?とさまざまなライダーがエガーターの元に質問に訪れたというのだ。MotoGPが鈴鹿で開催されなくなってからも、世界を走るライダーにとって、SUZUKAは特別なサーキットであるようだ。もちろん今年もドミニク・エガーターはF.C.C. TSR Hondaから出場。見事2位入賞を果たしている。

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さらにはSBKなど世界で戦うライダー達が多数参戦している。予選落ちが強いられたプライベートチームには厳しい結果となってしまったが、来年の8耐にはどんなライダーが参戦してくれるのか今から楽しみにせずにはいられない。
ヤマハがファクトリー体制で挑んだ今年を受け、ホンダ、スズキ、さらにはカワサキ(チームグリーンは13年ぶりの参戦を昨年果たしているが)のワークス体制で挑んで来るのは、そう遠い未来ではないはず。

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そもそも、鈴鹿8時間耐久ロードレースというのはバイク乗りにとっては、"夏フェス"のような存在で、8時間というレース時間の中で鈴鹿サーキットにて思い思いの時間を過ごしている。
会場には歴代のマシンが飾られていたり、趣向を凝らした各メーカーのブース、さらには8時間という長い時間をサーキットで過ごすためにお腹を満たすための屋台村、試乗会などなど、レース観戦以外の楽しみも用意されている。

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さらに、見所のひとつとしては、選手交代のピットワークに加え、日が落ちる18時30分くらいに指示されるライトオン走行。ゼッケンを発光させるチームもあり、夜間走行は8耐の名物ともいわれている。
ライトを点灯させながら走る姿は美しく、8時間を終える10秒前からのカウントダウンの大合唱で迎えるゴールは感動的な場面ともされているのだ。

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11時30分からチェッカーフラッグが振られる19時30分まで8時間、ゴール後の花火を見るまでレース好きの夏は終わらないのだ......。

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そして、今週末、8耐を盛り上げてくれたライダー達がツインリンクもてぎにやってくる。MotoGP日本グランプリが開催されるのだ。こちらもヤマハのライダーがチャンピオン争いを繰り広げており、前戦のアラゴンGPにてチームタイトルを獲得。来年2016年シーズンからは、市販車ベースのマシンで争うWSBK(スーパーバイク世界選手権)へのファクトリー体制での参戦も発表している。新型YZF-R1をひっさげて大きな花火を打ち上げ始めたヤマハの動向も見逃せない、そう、ヤマハの快進撃は止まらないのだ。

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日本GPを含めてあと4戦を残すところで14ポイント差となったヴァレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソの戦いは見逃せない。もてぎはロレンソに分があると言われていたが、ここにきてロレンソが肩を負傷するというアクシデントに見舞われている。マシンの不調などさまざまな要因が重なって優勝争いから一歩遅れてしまっているマルク・マルケスも左手を骨折。手負いの獅子がどこまでの速さをみせるのか見所も満載。今週末はモンスターマシンを操るライダーたちを見るチャンス。現場にいって、震える空気と爆音と熱いバトルに生で触れて欲しい。お勧めは、もてぎ名物の牛串だ。

■ヤマハ発動機 公式サイト
http://www.yamaha-motor.co.jp
■ホンダ 公式サイト
http://www.honda.co.jp/motor/
■スズキ 公式サイト
http://www1.suzuki.co.jp/motor/
■カワサキ 公式サイト
https://www.kawasaki-motors.com/mc/
■Ducati 公式サイト
http://www.ducati.co.jp/index.do
■BMW Motorrad 公式サイト
http://www.bmw-motorrad.jp/jp/ja/index.html
■KTM 公式サイト
http://www.ktm-japan.co.jp