35歳のジェンソン・バトンのことを"老人"とは呼べないが、F1ドライバーの中では"長老"だ。だから、引退を示唆する報道があった時も、特に驚きはしなかった。しかし、その報道を覆す事実が明らかになったのだ。

マクラーレンの発表によると、バトンは少なくともあと1年は同チームに在籍するという。また、同チームのロン・デニス代表は、バトンとは契約期間中であり、チームは彼を途中解雇、もしくは早期に手離すつもりはないと述べた。今回の発表は、バトンの豊富な経験と現在の能力を考慮し、マクラーレンが今季終了後に契約の早期解除を可能とする"オプション契約"を行使しないことを裏付けるものだ。

バトンがマクラーレンをすぐに離れることはないかもしれない。しかし、今季復活した新生マクラーレン・ホンダが、バトンやチームメートのフェルナンド・アロンソといったチャンピオン経験者をチームに留めておきたいのであれば、パフォーマンスを向上させる必要があるだろう。初期トラブルに悩まされているマクラーレンは、今季1度も表彰台に上がっていない。それどころか2台のうち少なくとも1台が完走できなかったレースは14戦中9回に上り、コンストラクターズ選手権は10チーム中で現在9位に留まっている。これはフォード・コスワース DFVエンジンを搭載して挑んだ1980年以来、最悪の結果だ(ちなみにこのままもしチーム・ランキング9位でシーズンを終えたら、産業スパイ疑惑によって全ポイントを剥奪された2007年を除き、チーム創設以来最低の順位となる)。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー