【レポート】ドイツ検察、証拠不十分で前フォルクスワーゲンCEOのヴィンターコルン氏への捜査には至らず
ドイツ・ブラウンシュヴァイク市の検察当局は、フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼル排ガス不正問題について、前CEOのマーティン・ヴィンターコルン氏に対する捜査は行っていないことを発表した。米金融情報サービス『ブルームバーグ』の記事によると、当局はヴィンターコルン氏の不正関与を示す証拠が十分でないため、正式捜査に至っていないことを明らかにしたという。しかし、VWに対する捜査は引き続き行われているようだ。

先週初め、ドイツの検察当局はヴィンターコルン氏に対し、排ガス規制を不正に逃れていた容疑で、捜査に乗り出したことを発表。当初、事件の調査を求める12件の訴えが当局に寄せられ、そのうち1件はVWからのものだったと伝えられている。ドイツの法律では、法人処罰が認められておらず、刑事責任は企業全体ではなく一個人へ課せられる。フランクフルト金融経営大学のChristoph Schalast教授は、「疑いは事実に基づいたものでなければならない。事実を立証してから捜査に着手すべきだ」と『ブルームバーグ』へ語った。

一方、アメリカでのVWに対する調査も続いているようだ。米国司法省は、同社に対する刑事と民事の双方での立件に向け、少なくとも2人の上院議員の協力を得ている。また、米国の29州の司法長官も調査に乗り出している。それと同時に、問題となった車両を所有する人々の弁護士らがVW側へ損害賠償を求める集団訴訟の動きが高まっている。こうした中、VWはイギリス石油大手BPの原油流出事故を担当したアメリカの大手法律事務所、カークランド・アンド・エリスと契約を結んだ。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー