トヨタは10月1日より、主力の高級車である「クラウン」のアスリートシリーズ、ロイヤルシリーズをマイナーチェンジすると同時に、マジェスタシリーズを一部改良し、発売した。

クラウンは、1955年誕生以来、常に日本の市場において、時代が求める革新を図ってきた正統派セダンだ。一時期ほどの販売数はないものの、2015年1~6月の販売台数は20位に入るなど、日本で一番売れている高級セダンとなっている。
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左が前期モデルの特別仕様車"若草色 edition"で、右が今回のマイナーチェンジモデル。

アスリートシリーズは、稲妻のような特徴的なグリルデザインが踏襲されたが、グリル全体がヘッドライト下部へとつながるように大きく強調されたことに加え、見る角度で表情を変える立体メッシュ形状が採用され、押し出し感をさらに強調するフロントビューに仕上げられている。

さらに、グリル両側のバンパーはコーナーへの張り出しと、後方へ向かう立体的な造形により、ワイド&ローの構えを強調し、よりダイナミックな造形になった。

また、1灯の光源でロービームとハイビームの切り替え可能なBi-Beam LEDヘッドランプに加え、デイライト機能付の面発光LEDクリアランスランプが採用され、精悍で先進性的な印象にバージョンアップしている。



前期モデルでは、ピンクや、若草色、水色など今までの高級モデルでは採用されなかったようなカラフルなカラーリングの特別仕様車を投入して話題となったが、マイナーチェンジモデルでは、自分だけの特別なクラウンを選べる「ジャパンカラーセレクションパッケージ」がアスリートシリーズにパッケージオプションとして設定された。

「ときの移り変わりを表す日本の色」をコンセプトに、日本ならではの繊細な色域の外板色全12色が新規設定された。

天空(ソラ)、茜色(アカネイロ)、紺碧(アオ)など、日本の伝統的な言葉や詩をもとにした名称を採用。熟練者による手吹き塗装を部分的に施して色調整をするなど、より上質な仕上げを実施。小さなすり傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を通常の外板色に加え、オーダーカラーにおいても採用した。


また、内装色も専用の白、黒、こがねの全3色を新規設定。本革シートとあわせ、組み合わせにより、自分好みのカラーが楽しめるようになっている。



また、ロイヤルシリーズもデザインの変更が行われた。左が前期モデルで、右が今回のマイナーチェンジモデル。

フロントバンパーに厚みを持たせ、グリル横の立体感を際立たせたことにより、押し出し感が強く、より上質感を表現したフロントビューになっている。

ロアグリルを一層低く設定するとともに、中央部より両サイドに伸びたクローム加飾がフォグランプを囲むように配置され、上質さと低重心が強調されている。

アスリートシリーズには、シリーズ初搭載となる2.0L直噴ターボエンジン(8AR-FTS)がラインナップされた。

前期型のエントリーグレードは、2.5Lの自然吸気エンジンであったが、今はやりの排気量のダウンサイジングとターボでの過給をすることで、燃費性能とターボならではの瞬発力ある走りを両立させている。

低・中速域からの優れた加速性能を実現するこのターボエンジンは、水冷シリンダーヘッド一体型エキゾーストマニホールドとツインスクロールターボチャージャーの組み合わせにより、ターボチャージャーの優れた過給効率を実現しているという。

また、コンパクトな水冷式インタークーラーの採用し、エンジンの熱負荷に左右されず、運転状況に応じた吸気冷却効果を発揮。これにより、最大トルクを1,650~4,400rpmの幅広い回転域で発生させるほか、駆動力統合制御システム(DRAMS)を備えた8 Super ECTを組み合わせて、アクセル操作に対する瞬時のレスポンスや気持ちの良い加速感を追及している。

先進の直噴技術D-4STの採用などにより理想的な混合気を形成し、高効率の高速燃焼を実現。さらに、吸排気バルブの開閉タイミングを最適制御するDual VVT-iWが可能としたアトキンソンサイクルなど、燃焼改善と損失改善を追求するとともに、アイドリングストップ機能も採用することで、前期2.5Lモデルが11.4km/L(JC08モード燃費)に対し、13.4km/Lに向上している。


高級車ジャンルでダントツのセールアウトを達成しながら、その座にあぐらをかくことなく、見えない部分の改良もしっかり行われている。

構造用接着剤の採用に加え、スポット溶接の90ヵ所以上増し打ちによるボディ接合部の剛性強化を実施、それにより、乗り心地の質感や操舵時の優れた車両応答性を向上させている。


また、ボディ接合部の剛性強化に伴い、ショックアブソーバーやブッシュなどのサスペンションのチューニングの最適化も行われ、加えてAVSやEPSなどの制御システムの改良もなされ、ステアリングの正確性やコーナリング時のグリップ感が向上している。


安全装備としては、ITS専用周波数(760MHz)を活用したITS Connectを世界初採用した。

ITS Connectは、クルマに搭載したセンサーでは捉えきれない見通し外の情報や信号などの情報を、道路に設置されたインフラ設備とクルマでやりとりする路車間通信システム、クルマ同士が直接通信し、ドライバーに知らせる車車間通信システムで、安全運転を支援するシステムだ。

まず、路車間通信システム(DSSS : Driving Safety Support Systems) を利用して行われるのは以下の3つの機能だ。

1:右折時注意喚起
交差点で右折待ち停車時に、接近する対向直進車や右折先の歩行者がいるにもかかわらず、ドライバーがブレーキペダルから足を離して発進しようとした際、見落としている可能性が高い場合には、表示とブザー音により注意喚起する。

2:赤信号注意喚起
赤信号交差点に近づいてもアクセルペダルを踏み続けているなど、ドライバーが赤信号を見落としている可能性がある場合に、表示とブザー音により注意喚起する。

3:信号待ち発進準備案内
赤信号で停車したとき、赤信号の待ち時間の目安を表示する。

そして、車車間通信システム(CVSS : Connected Vehicles Support Systems)によって行われるのは以下の2つの機能だ。

1:通信利用型レーダークルーズコントロール
先行車が通信利用型レーダークルーズコントロール対応車両の場合、車車間通信により取得した先行車両の加減速情報に素早く反応して、車間距離や速度の変動を抑え、スムースな追従走行を実現する。

2:緊急車両存在通知
サイレンを鳴らしている緊急車両(救急車)が存在する場合に、ブザー音が鳴り、緊急車両の自車に対するおよその方向・距離を表示。走行中ドアミラーで確認しにくい後側方の車両をレーダーで検知し、ドアミラーのLEDインジケーターが点灯・点滅することでドライバーに注意喚起するブラインドスポットモニターを設定し、車線変更時の安全運転を支援する。

なお、マジェスタにも同様のシステムが採用された。

衝突被害軽減ブレーキシステムも普及してきたが、この世界初の安全技術も、搭載されるクルマが増えれば増えるほど、事故が低減できることは疑う余地がない。詳しくは以下の動画をチェックして欲しい。

トヨタ自動車株式会社 公式サイト
http://toyota.jp/


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