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株式会社ブリヂストン(以下、BS社)は、水素ステーションなどで燃料電池自動車に水素を充填する際に使用される「高耐圧性の水素充填用ホース」の販売を開始することを9月29日発表し、同日行われた発表会において、水素社会実現に向けた取り組みと新商品の紹介が行われた。


水素充填用ホースとは、イメージしづらいかもしれないが、写真のとおり水素ステーション装置(タンク)から車両に充填する際につながるホースの部分のことである。

昨今、水素社会の実現に向けて自動車の開発やインフラの整備が進み、各地で水素ステーションの設置が進んでいるのは周知の事実である。

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本発表会では、製品紹介の前に、水素ステーションDr.Driveセルフ海老名中央店(ガソリン・水素一体型ステーション)やエネオスを展開する、JX 日鉱日石エネルギー株式会社の協力を仰ぎ、水素社会に向けた取り組みと『現状と課題』として、講演が開かれた。

内容は非常に分かりやすく、詳細のスライドは撮影をしてきたので、末尾のギャラリーを参照いただきたい。

■2015年は『水素元年』
昨年より新しいエネルギー基本計画やロードマップが策定され、いよいよ今年から官民による取り組みが進んでいるという。
今後も一層の官民一体となっての取り組みが必要とし、水素を供給する仕組みの充足が想定されている。


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■キーワードは『取り出す』『貯める・運ぶ』『使う』 〜現状と課題〜
水素は『CO2ゼロ』『環境にやさしい』といったイメージは一般的に知られるようになったが、他にも水素がもたらす社会への影響は多岐にわたる。
キーワードは『取り出す』『貯める・運ぶ』『使う』
水素は、多様な一次エネルギーから製造ができ、電気を貯めて運ぶことができ、高効率で利用ができるということだ。
インフラの整備や利用されやすい価格設定など、課題は多いとしながら、水素供給の課題解決に取り組んでいるという。



『高耐圧性の水素充填用ホース』
次に、今回開発されたBS社の高耐圧性の水素充填用ホースの紹介へと話は移る。
水素ステーションでホースを使用して水素をタンクから車両に充填する際、このときの水素は高圧に圧縮されている状態であるため、使用するホースには高耐圧性が求められている。
現在、国内の水素ステーションにおける水素の充填時の最高圧力は最大70MPa(メガパスカル)と定められているが、充填圧力を高めることで水素の充填量を 増やすことができ、航続距離延長や充填時間の短縮が期待できるため、この最高圧力が82MPaまで上げられることが見込まれているという。
そこでBS社は、水素社会における更なる利便性の向上に貢献するため、82MPaの耐圧性能を有するホースの開発に取り組み、商品化が実現、水素ステーションへの導入を開始している。
ガソリン給与とは比較にならない、82MPaという超高圧となる水素を安全に且つ迅速に車両へと充填しなくてはならないという使命をこのホースには課されているのだ。




■製品の特徴
1、ホース内部の補強層に耐水素脆化性を追求した高抗張力鋼線ワイヤーを採用し、さらに6層にすることで高耐圧性を実現
2、耐水素ガス透過性に優れる材料を内層に採用することで水素ガスの透過を抑制
3、充填時のホースの操作性を考慮した柔軟性の確保

画像:株式会社ブリヂストン ホース開発部 部長 小坂 信広 氏

この発表会で何度も耳にした「耐圧と柔軟性のバランス」を追求し完成したBS社の高耐圧性の水素充填用ホース。

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現在は国内で計2社が開発と製品化に取り組むのみであり、今後もBS社の使命と期待は大きくなる。
また、同社が予測する将来展望では、2040年、2050年には安全性・経済性の向上に大きく貢献し、充実した水素社会の実現が見えてくると締めくくられた。

車の写真は一切ないが、講演のスライドは参考になるので、ぜひギャラリーもご覧いただきたい。
Related Gallery:BRIDGESTONE Hydrogen Filling Hose Press conference


■ブリヂストン 公式サイト
http://www.bridgestone.co.jp