フォルクスワーゲン、新CEOにポルシェCEOのマティアス・ミューラー氏を起用
ポルシェのCEOであるマティアス・ミューラー氏が、フォルクスワーゲン(VW)グループの新CEOに就任した。24日朝の米ビジネス紙『Wall Street Journal』やその他のメディアが報じていたが、25日、正式に発表となった。

ミューラー氏(62)は2010年10月1日にポルシェCEOに就任以来、世界中にそのスポーツカー・ブランドを拡大し蘇らせた。VWのディーゼル車排ガス不正問題の波紋が広がりつつある水曜日に辞任した、マーティン・ヴィンターコルン氏の後任となる。少なくともあと3人の重役が解雇される見込みで、フォルクスワーゲン・オブ・アメリカ(VWA)の重役や、VW傘下にあるアウディとポルシェの研究開発部門のトップも含まれている。

走行試験中にのみディーゼル車の排出ガスをよりクリーンに見せる不正ソフトウェアが発覚するという、VWにとって大変な騒動となった週は、ミューラー氏がCEOに就任することで締め括られた。このスキャンダルは、米国環境保護庁(EPA)が先々週、ウエストバージニア大学の研究者による研究結果を発表したことで明らかになった。米国ではおよそ48万2,000台のクルマがリコールの対象となる影響を受けるようだが、VWは不正なソフトウェアを搭載されたクルマは世界中で約1,100万台に上ると見ている。

高い評価を受けているミューラー氏は、ヴィンターコルン氏が辞任する以前より新CEOの最有力候補とされていた。ポルシェの指揮をする前には、2007年~2010年まで、VW全車種のプロジェクトを世界的に監督した。それ以前は、アウディやランボルギーニの生産ラインの担当をしており、キャリア初期となる1990年代にはアウディ「A3」の開発責任者を務めた。高校卒業後、1977年にアウディに入社したミューラー氏は工具製作者として訓練を受け、その後ミュンヘン専門大学で情報科学を専攻した。

ミューラー氏は、VWの無秩序に拡大した78年の歴史のある産業王国を受け継ぐとともに、世界中でのリコールや規制措置を含む差し迫った難問に直面することになる。米国だけでも、同社は180億ドル(約2兆1,700億円)以下の罰金を科せられている。

ドイツの工業シンボルでもあるVWは、ミューラー氏がこれまでのキャリアで属していたどの集団よりも巨大なものだ。2014年に全世界で18万9,849台のクルマを販売したポルシェも、数あるVWブランドの中の1つである。フォルクスワーゲン・グループの今年上半期における販売台数は504万台で、世界最大の自動車メーカーとなっていた。

この件に関するフォルクスワーゲンからの声明や発表の日本語訳は、公式サイトからご覧いただける


By Greg Migliore
翻訳:日本映像翻訳アカデミー