Volkswagen Tiguan
フォルクスワーゲンは、第66回フランクフルト国際モーターショーで新型「ティグアン」を世界初公開した。
新型「ティグアン」は、MQBプラットフォームを用いたフォルクスワーゲングループ初のSUVであり、すべての面で未来志向の設計が行なわれている。

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今回のモーターショーでフォルクスワーゲンは、標準型モデル、スポーティな性格を強調した「ティグアンR-Line」、コンセプトモデルとして出品された「ティグアン GTE」等を発表。「ティグアン GTE」は、プラグインハイブリッドのドライブシステム(160kW/218PS)を搭載し、「ティグアン」シリーズの将来展開を示唆している。

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さらに、ティグアン GTEには、ソーラーモジュールを搭載。ソーラーシステムにより発電された再生可能電力はバッテリーに蓄えられ、それにより、電気によるゼロエミッションの走行距離が年間最大で約1,000kmも延長されることになる。

■新型ティグアン 10のハイライト
1. デザイン:パワフルで本格的な SUV としてデザインをゼロから再構築。
2. テクノロジー:モジュラートランスバースマトリックス(MQB)に基づいて設計されたフォルクス
ワーゲン グループ初のSUV。
3. キャラクター:より長く、より幅広く、より低く:新しいアーキテクチャーが実現したよりスポーティなプロポーション。
4. 市販バージョン:IAA で発表される市販向けの新型「ティグアン」は、一般的なオンロード向けのRラインと、フロントエンドのデザインが異なるオフロード向けの 2 バージョン。
5. コンセプトカー:プラグインハイブリッドのドライブシステムを搭載し 1.9ℓ/100km を実現したティグアン GTE。
6. イノベーション:ティグアン GTE用に新しく考案したソーラールーフモジュールにより、電動走行距離を延長
7. セーフティ:シティエマージェンシーブレーキと歩行者モニタリング機構付フロントアシスト、
アクティブエンジンボンネット、レーンアシスト、ポストコリジョンブレーキシステムを全車標準装備。
8. インテリアスペース:荷室容量は 615/1,655ℓ(従来比 145ℓ 増)。さらに拡大した後席スペース。
9. 駆動システム:85kW/115PS から 176kW/240 PS までをカバーする幅広いエンジンシリーズ。
燃費を最大 24%改善。
10. 発売時期:ドイツのベストセラーSUV の後継モデルは 2016年4月から販売を開始。

デザインコンセプト:進化ではなく革新
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『明確な自信』
第2世代の「ティグアン」において、フォルクスワーゲンのデザイナーは、新しいデザインクオリティを進歩的で競争力ある方法で、このセグメントに生み出すことに成功しました。その精密でロジカルなラインと際立ったキャラクターにより、競合車とは明らかに異なるスタイリングが生み出されている。
エクステリアとインテリアが完全に調和されたひとつのデザインを形成し、結果として完全に新しいオリジナル、新たな傑作 SUV が誕生した。

新型ティグアンに関するキーメッセージ

Dr. ハインツ-ヤコブ ノイサー
フォルクスワーゲン ブランド 開発事業担当取締役

• 「新型ティグアンは、新しいアシスタンスとコミュニケーションシステムの高度な統合やネットワーク化を達成し、多様なドライブシステムの可能性、さらに、細部までこだわった品質を実現したことで、このセグメントの在り方を再定義することになるでしょう。」
• 「全車に標準装備されるフロントアシスト、シティエマージェンシーブレーキ、歩行者モニタリングやレーンアシストは、比較的値段が手頃な量販車の装備レベルを、安全性の面で、かつてない水準まで引き上げることになるでしょう。」
• 「接触事故などにより歩行者がボンネットに触れると、瞬時にメカニズムが機能してボンネットが持ち上がります。それにより、硬いエンジンと比較的柔らかいボンネットとの間の距離を拡大し、接触相手の歩行者の重大な損傷を受ける可能性を減らします。」
• 「ゼロから再設計され、隅々まで考え抜かれた新型ティグアンは、新時代のオールラウンドビークルであり、広い室内と多目的に使えるキャラクターを備えた日々の仕事、もしくは日常生活のパートナーとして、世界数百万のドライバーおよびその家族の人々の心をつかむに違いありません。」
• 「多くのドライバーにとって、広い室内を備えた SUV こそ、新時代の MPV、すなわち、独特の外観と広いスペース、高いシートポジションによる日常の足として使用できるクルマなのです。
新型ティグアンの場合は、さらに、最大 2,500kg の牽引能力という長所まで備わっています。
またオプションで、今日もっとも優れた四輪駆動システムの一つである 4MOTION が用意されており、このメカニズムにより、あらゆる目的に適合するクルマになっています。」

クラウス ビショフ
フォルクスワーゲン ブランド デザイン責任者

• 「モジュラートランスバースマトリックス(MQB)は、我々に、設計用の完璧なフレームワークを提供する新しいプラットフォームをもたらしました。MQB は SUV に適しています。正しい基礎とプロポーションが提供されれば、優れたクルマをデザインできる可能性がそれだけ高まります。
当然ながら、我々はこの素晴らしい機会を逃すことはありませんでした。」
• 「シャープなラインは、強固さや精密感を表現しています。ダイヤモンドのカットのように、極めてシャープでクリアであると同時に、とてもエモーショナルなデザインにもなっています。」
• 「例えば、ビートルが 2 つのフェンダーアーチとその間のルーフアーチで描かれているように、新型ティグアンも簡潔なラインで表現されています。新型ティグアンのシルエットは、このモデルを他の SUV とまったく違ったものに見せるユニークなダブルキャラクターラインが描かれています。」

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新型ティグアンの詳細
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■エクステリアデザイン:精密さと信頼感
第 2 世代のティグアンにおいて、フォルクスワーゲンのデザイナーは、このセグメントの新しいデザインクオリティを進歩的で競争力ある方法で生み出すことに成功した。その精密でロジカルなラインと、際立ったキャラクターにより、競合車とは明らかに異なるスタイリングが生み出されている。
エクステリアとインテリアが完全に調和されたひとつのデザインを形成し、結果として完全に新しいオリジナル、新たな傑作 SUVが誕生した。

『より長く、より幅広く、より低く』
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新たな寸法とプロポーションにより、ティグアンの魅力は大幅に高まった。
ボディサイズは、一回り大きくなり、4,486mm の全長は、従来型より 60mm 大きくなっており、2,681mm のホイールベースも 77mm 延長。
さらに、1,839mm の全幅は、従来型より 30mm 拡大した。
その一方で、全高は 33mm 低くなって、1,632mm になった(前輪駆動モデル)。
数 多くのエアロダイナミクスの改良により、新型「ティグアン」の Cd 値は向上。その一例が、新設計のドアミラーだという。ミラーハウジングの形状は、風洞実験室によるエアフローシミュレーションで完璧な形に練り込まれた。それにより、ミラーハウジングの空気抵抗が 40%削減された。
言い方を変えれば、車両全体の Cd 値は 0.048 改良されて 0.31 になったということだ。

『力強いフロントエンド』
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新型「ティグアン」のフロントエンドは、従来型と比べて、幅広さを大いに強調したデザインになった。
これは、物理的に全幅が拡大しただけでなく、ラジエターグリルとヘッドライトを水平に配置した視覚的効果にもよるもの。
新型ティグアンには、フォルクスワーゲンのSUVでは初めて、オプションもしくは標準設定(ハイライン)で LED ヘッドライトを設定。このヘッドライトにより、フロントエンドの印象は、とても際立ったものになりました。ヘッドライトの上側には、フロントエンドを右か ら左まで横断するクロームストリップが装着された。
ラジエターグリルとヘッドライトの上方には、従来型のそれよりもかなり高く設置されたボンネットがあり、その上に精密でシャープな V 字をなすラインがフロントウインドーに向けて走っている。
ボンネット側から見ると、V 字の外側のラインは、上方に向けて上品なカーブを描くボンネットの一端と重なっている。このラインは、さらにフロントグリルにも延長されて、ヘッドライトハウジングの一方の角に接している。それぞれのラインにはロジカルな役割が与えられ、簡潔なデザインでまとめられたバンパーでは、ボンネットの V ラインが反転されて A の文字を描いている。
垂直のラインをすべて外側に向けることで、新型「ティグアン」の幅広さと力強さを強調する効果が生まれたという。

『ダブルキャラクターラインを備えたユニークなシルエット』
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新型ティグアンのサイドビューは、極めて印象的です。従来型のティグアンと比べるとウエストラインが高くなっており、それにより SUV らしさが強調された。
また、いわゆるキャラクターラインの位置も従来型より高くなっており、それが新型「ティグアン」のデザインの凝縮感を表すひとつの要素になっているという。
このラインのデザインには、フォルクスワーゲンのデザイナーの創造力が表現されているとともに、それを実現する生産技術者のノウハウが反映されている。
このキャラクターラインは、新型ティグアンのボディサイドを完全に横断していて、その水平ライン上にドアハンドルが精密に配置されている。
キャラクターラインがボディサイドに 2 重に引かれたクルマは、これが初めてだという。
上側のラインの下には水平面がある種の余白として置かれ、その下に2本目のラインが引かれ、低い方のラインが、彫刻的に張り出した力強いホイールアーチとショルダーセクションを浮き立たせる役割を果たしている。

『基調モチーフとしての「線の対話」』
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従来型の「ティグアン」とは対照的に、キャラクターラインの上には、よりフラットで、それゆえによりエレガントなサイドウインドーのグラフィックが展開しており、その後端には、躍動感のある傾斜が与えられた D ピラーがそびえる(新しく設置されたルーフピラーにより全方向の視認性がさらに改善)。
「線の対話」というキーワードに関わるもうひとつの例が、ウインドーまわり及びルーフライン下の繊細な2重のラインで、その部分に上品な美しさを添えている。
同時にこうしたラインで光を分かつことで、ボディをより一層低くスポーティに見せるという。
スポーツカーでよく見られるように、ドアミラーは、ウインドーショルダーのすぐ下に設置されており、風洞トンネルでの実験で磨き抜かれたその形状は、風切り音を大幅に減らす効果を発揮。
サイドボディの一番下はブラック塗装され、その帯状の部分がボディをほぼひと回りして、それと同じ色がホイールアーチに追加された頑丈なプラスチック製トリムにも採用されている。
そのダークグレーの部分とボディ色の部分の境目に設置された細いクロームストリップが、エレガントな印象を際立たせている。このクロームのアクセントは、リヤエンドまで延長された。

『彫刻的なリヤの造形』
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水平のキャラクターラインは、リヤエンドでも主要なデザイン要素のひとつになっている。
このラインは、極めて精密でシャープな軌跡を描いて、標準装備の LED テールランプの上端を規定。
3次元デザインのLEDテールランプも、水平にカットされたシャープなシルエットを見せている。このカットは、左右のライトをつなぐラインと連続し、エアロダイナミクス上、重要なボディ後端のエッジを形成している。
2分割式のテールランプの下には、テールゲートがボディ幅一杯まで広がっており、テールゲート開口部の面積は、従来型の「ティグアン」と比べると大幅に拡がった。
また、水平の窪みとロードシル(テールゲート下端)のあいだの部分は、水平に広がった台形をなし、それにより、ボディの幅広さが強調されるとともに、 このモデル独自の個性的なリヤビューが描き出された。このトリムの下側には、ダークグレーでペイントされた部分と、クロームメッキされた台形テール パイプトリムと一体化したグラニテグレーメタリック仕上げのディフューザーが装着。
リヤから見ると、ルーフへ向かうラインが絞り込まれ、その下のショルダーセクションが、クーペのように力強く張り出した印象を与える。


■インテリア:生活のためのスペース
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『本能的なモダニズム』
エクステリア同様、今回、全面的にデザインし直されたインテリアは、スポーティさを前面に打ち出すと共に SUV としての典型的なキャラクターを備えている。
ここで注目すべきは、ドライバー志向のデザインコンセプトが貫かれたダッシュパネルだという。
中心となるデザイン要素は、メーターパネル(オプションでフルデジタルのアクティブインフォ ディスプレイも設定)と、ダッシュボード中央の高い所にドライバーの方に傾けて設置されたインフォテイメントシステム。

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インフォテイメントシステムモジュールの下側には、エアコンのパネルを含めたセンターコンソールがありますが、この部分もドライバーの方に傾けた設計になっている。
このように、ダッシュパネルとセンターコンソールが一体となって、スタイリッシュなコンポーネントを形成。センターコンロールには、シフトレバーの周辺に多くのボタンが設置されている。
エクステリア同様、インテリアでも、「機能が形に優先する」というデザイン原則が貫かれており、ボタンの列も、中央より運転席側に寄った配置になった。
新しい4MOTION アクティブコントロールのマルチファンクションスイッチもこの場所に置かれている。
ダッシュパネル、センターコンソール、ドアパネルのデザインによる総合的な演出により、ドライバーのためのコックピットという雰囲気が強く醸し出している。そこに、エアベントとドアスピーカーを縁取る細くて精密加工されたアルミ製のフレームが、視覚的なアクセントとしてエレガントな印象を加えている。その一方で、ドアハンドルはSUV らしいタフさを強調したデザインになった。
デザイナーは、インテリア素材の選択や配置でも SUV らしさを強調している。
このインテリアでは、高度な人間工学的配慮と、本能的に操作できるスイッチ類も、同様に注目すべき特徴だという。また、車両の全高が低くなったにも関わらず、後席のヘッドルームが大幅に増えている点も着目に値するという。

『改善された後席の居住スペース』
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卓越したスペースユーティリティにより、室内居住性は大幅に改善された(従来型に比べて室内長は 26mm 拡大)。
例えば、3 人掛けの後席のニールームは、従来型に比べて 29mm 広くなった。
ラゲッジルームの容量も大きくなった。
新型は、従来型に比べて 145ℓ も増え 615 ℓ になった(5人乗車時)。ベンチタイプのリヤシートは、シートバックが6:4の分割可倒式で、前後のスライド調整も備わっており、リヤシートを最大限 18cm スライドできる。
また、後席を完全に折り畳めば、荷室容量は最大 1,655ℓ にも達する。フロントの助手席シートは、シートバックがフラットに折り畳めるようになっており、尺の長い荷物を積載することもできる。
積載高は従来よりも低くなっているため、広い開口部と併せて、荷物の積み降ろしもさらに容易になったという。


ティグアン GTE
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プラグインハイブリッド:ソーラールーフ付きコンセプトカー

ティグアンの未来の姿を示唆しているのが、今回、お披露目となったフォルクスワーゲン初のプラグインハイブリッド SUV であるティグアンGTEだ。
コンセプトカーとして公開されたこのモデルは 160kW/218PS のシステムパワーを発生し、「E モード」では完全電動&ゼロエミッションで50kmまで走行することができる。
欧州複合モードでの燃料消費量は 1.9ℓ/100km に過ぎない。
これは CO2 排出量に換算するとわずか 42g/km です。電動モードで比較的長い走行距離を確保できたのは、外部充電が可能なエネルギー容量 13.0kWh のリチウムイオンバッテリーを搭載しているからだけでなく、世界初のルーフに内蔵されたソーラーモジュールも貢献しているという。
理想的条件下であれば、このソーラーモジュールにより年間に発電される電力は、クルマを最大 1,000km走行させるエネルギーに相当する(地域ごとの日射量に応じてドイツでは約 500km、南ヨーロッパ地域では 800~1,000km)。

TSI エンジン+電気モーター+DSG
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ティグアン GTEは、直噴ガソリンターボエンジン(出力 115kW の 1.4 TSI)と電気モーターにより前輪を駆動して走行する。
電気モーターには、リチウムイオン高電圧バッテリーから電力が供給されている。
ギヤボックスは、プラグインハイブリッド用に開発した6速DSG を採用しており、電気モーターは、そのギヤボックスのハウジングと一体設計。
そのほか、ハイブリッドのドライブシステムコンポーネントとして、パワーエレクトロニクス(バッテリーからの直流電流を交流電流に変換して電気モーターに供給)、充電器などを搭載している。
ティグアン GTEは、前述の「E モード」の他、「ハイブリッド」、「バッテリー充電」、「GTE」の合計 4つのモードで走行することができる。
発進時には自動的に「E モード」が選択される。
電気モーターのみで走行する場合でも、ティグアン GTEの最高速度は時速 130km に達するという。
バッテリーの充電量が基準以下となるか、あるいは、高い出力が求められた場合は、自動的に「ハイブリッド」モードに切り替わる。
「ハイブリッド」モードでは「E モード」での走行をやめて、従来型のハイブリッドカーと同じように走行状況に応じて TSI エンジンと電気モーターを単体もしくは併用して駆動する。
しかし、ドライバーが必要とすれば、「E モード」ボタンを押すことにより、いつでも電気モーターによるゼロエミッション走行に切り替えることができる。

パワーブーストによる GTE モード
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ドライバーが GTE ボタンを押して GTE モードに切り替えると、ティグアン GTEの俊敏な一面を味わえるようになる。
この GTE モードは、フォルクスワーゲンのプラグインハイブリッドシステムならではの特徴であり、アクセルペダルやギヤボックス、ステアリングの特性が、よりダイナミックな方向に切り替わり、TSI エンジンのチューニングもより性能重視になる。
さらに、GTE モードでは、TSI エンジンと電気モーターが同時に働く、いわゆる「パワーブースト」が得られ、システムパワーがフルに発揮。その結果「ティグアン GTE」の最高速度は 200km/h、0~100km/h加速 8.1 秒という俊足ぶりを見せる。

■フォルクスワーゲン 公式サイト
http://www.volkswagen.co.jp/ja.html