ロシアの全ガソリンスタンドで、EV用充電設備の導入が義務付けに
ロシアの自動車産業はこのところ苦しい状態にあり、原油価格の下落で石油産業も打撃を受けている。見通しが不透明な経済状況下で、ドミトリー・メドベージェフ大統領は、環境に優しい未来へ進むべく小さな1歩を踏み出した。それは2016年11月1日までに、ロシアの全てのガソリンスタンドに電気自動車(EV)用の充電設備の設置を義務付けるというもの。ロシアの日刊紙『The Moscow Times』が引用したデータによると、現在ロシアの広大な国土には、電気自動車が500台ほどしか走っていないが、新たな規則を適用することでEVセグメントの活性化を図るという。

現状を打開しようとするこの規制は、あいにく簡単に抜け道を見付けられることが既に分かっている。大きな問題点は、導入する充電設備の種類を特定していないことだ。さらに政府は、ガソリンスタンドのオーナーに対する財政的な支援を何も用意していない。そうなると、多くのオーナーは法律を遵守するために最も安い設備を導入することになるだろう。同紙によれば、最も安い充電装置は設置にかかる費用を除いて1,480ドル(約18万円)ほどとのこと。しかし、このような設備ではフル充電に9時間かかるそうだ。ちなみに1時間半で充電が完了する急速充電設備は、51,720ドル(約624万円)とされている。

「新しい法令は、ビジネスを活性化させると信じている」と、ロシア最大級の高圧線配電網を持つMoscow United Electric Grid Companyのスポークスマン、Yelena Burenina氏は同紙に語っている。しかし現時点では、実質的にはどんなことでも進歩となりうる。昨年ロシアで販売されたEVはわずか140台、今年前半は50台以下だという。

冬には極寒の地となるロシアの気象条件が、EV普及を妨げていると考えられる。気温が低いと、航続距離が短くなるからだ。ところが、寒冷なノルウェーではEVやプラグインハイブリッド車の売り上げが順調に伸びており、今年4月には5万台目のEVが登録されたとのこと。果たして来年以降、ロシアではどれだけのEVが増えるだろうか。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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