アメリカには州によって悪名高い赤信号監視カメラというものが存在する。信号を無視して交差点内に進入した車両の写真を自動撮影し、後日ドライバーに違反切符を送りつけてくるのだ。これのせいで何度も罰金を支払わされたのだろう、頭に来たニューヨーク在住の男が、カメラを取り付けたポールを倒して使用不能にした上、その方法を教えるビデオを公開。しかし当局ににらまれて、真似をしたドライバーともどもお縄になったという。

この男の名前はスティーブン・ルース。塗装用のポールを使ってカメラを押し倒し、レンズが虚しく空を仰ぐようにした。彼はNYサフォーク郡で4台のカメラに対しこの戦術を使ったと、地元メディア『Pix11』は伝えている。そしてこの不正行為を自撮り棒で撮影したビデオを8月21日と23日に投稿。1本目のビデオの視聴数はすでに100万件を超えている。

ルースの言い分はこうだ。「権力を取り返すのがいかに簡単か、見せてあげよう。こうすればニューヨーク州の納税者は1日1万ドル(約12万円)節約できる」 しかし彼が思っていたほどこのやり方は簡単でも安全でもなかった。数日後、彼のビデオは地元当局の関心を引き、拘留される結果に。結局逮捕され4件の不正改ざんの罪で起訴された。

だが、多くの人がルースのビデオに興味を持ったに違いない。ここ3年ほどの間に赤信号監視カメラの支持率は下落している。米国道路安全保険協会の発表では100近くの自治体がすでに使用を中止しているという。2012年10月にカメラを使用していた自治体数は540あったのが、今では442だ。事実、オハイオ、コロラド、アイオワ、ミネソタ、ニュージャージー、フロリダといった州では、こうした監視カメラは議会や裁判所で揉め事を引き起こしている。誤作動が見つかったり、自治体が財政強化のために赤信号の時間を違法に短くしていたりする場合があるというのだ。ロングアイランドのある郡では速度違反で発行したチケットの総額240万ドル(約2,900万円)が無効とされた。

交通マナーの改善、安全性の向上が目的のカメラが思わぬ波紋を呼んでいる。うまい解決策は果たしてあるのだろうか。




By Erin Marquis
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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