ベルトーネ在籍時のジウジアーロがデザインした特別なフェラーリが、オークションに登場
イタリアのカーデザイナーである故ヌッチオ・ベルトーネは晩年、こう言っていたそうだ。「フェラーリのデザインはピニンファリーナばかりだ。私がもっとフェラーリのデザインを手掛けたかった」。例外的にベルトーネのスタジオがデザインしたフェラーリというのもいくつか存在する。1973年に発表された2+2クーペ「ディーノ 308 GT4」と、1976年のトリノ・ショーに出展したコンセプトカー「レインボー」、そして写真の「250GT SWB」だ。この特別なフェラーリは、ベルトーネがデザイン・製作を担当したのみならず、"ベルトーネのために"デザイン・製作されたワンオフ・モデル。それがこの8月に米国ペブルビーチで開催されるオークションに出品されるという。

この1962年製フェラーリ「250GT SWBベルリネッタ・スペチアーレ」は、カロッツェリア・ベルトーネ社がその能力を示すため、ヌッチオ個人が所有するプライベートカーとして製作し、ジュネーブとトリノのモーターショーに出展された。ユニークなステアリングは、ベルトーネに在籍していた若き日のジョルジェット・ジウジアーロが担当したもので、前年にF1世界選手権でコンストラクターとドライバーの両タイトルを獲得したフェラーリのマシン「156 F1」から着想を得たという「シャーク・ノーズ」と呼ばれる鮫を思わせるフロント形状が特徴的だ。フェラーリ好きのロベルト・ロッセリーニ監督なら、ディスカバリーチャンネルが毎年夏に放送する『シャーク・ウィーク』に、このクルマを登場させただろう。ボディはイタリア語で「ブルナート・メタリザート」と呼ばれるミッドナイトブルー・メタリックで塗装され、インテリアは上質なバーガンディの本革張りとなっている。

車台番号「3269GT」のシャシーを用いたこのワンオフモデルは、30年にわたってメキシコのセメント会社CEOであるロレンソ・ザンブラーノ氏が所有していたが、8月15・16日にカリフォルニア州モントレーのペブルビーチで行われるグッディング&カンパニーのオークションに出品される予定となっている。主催者が付けた落札予想価格は1,400万ドル〜1,600万ドル(約17億円〜20億円)。米コレクター情報メディア『Sports Car Market』の見方によれば、同車は最高レベルの高額なフェラーリとなり、過去にオークションへ出品された「250GT SWB ベルリネッタ」の中で最も高値が付くだろうとのこと。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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