フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は現在、グループ傘下で最も利益をあげているブランド、フェラーリを分離独立させるために準備を進めている。FCAは、今年中にもフェラーリの新規株式公開(IPO)を行う予定だ。そうなると、フェラーリに代わってFCAグループの利益を生み出す新たな牽引役が必要となってくる。FCAのCEOであるセルジオ・マルキオンネ氏によれば、今後その役割を担うのはマセラティになるという。

モデル数が限られ販売台数も少ないニッチな伝統ブランド、マセラティにFCAは大きな期待をかけている。マセラティは、今やディーゼル・エンジン搭載モデルや全輪駆動モデルまで用意された最新のセダン「ギブリ」と「クアトロポルテ」に加え、クロスオーバーSUV「レヴァンテ」の発売を控えている。レヴァンテは、ポルシェにとっての「カイエン」と同じように、マセラティの将来を左右する重要なモデルとなる。ポルシェは、同社初のクロスオーバーが成功したこともあり、ニッチなスポーツカー・メーカーから、フォルクスワーゲン・グループ全体をほぼ買収できるほどの利益を生み出す自動車メーカーへと転身した。

マセラティの再起は、FCAがライバルであるドイツ企業への対抗策として計画している2方向の取り組みの一部である。マセラティは、メルセデス・ベンツEクラス」、BMW5シリーズ」やアウディA6」以上の高級モデルと張り合う。一方、アルファ ロメオは、ラグジュアリー・セグメントの中でも低価格帯を担当し、新型「ジュリア」がメルセデスCクラス」、BMW3シリーズ」やアウディA4」に対抗する。FCAは、これまで市場規模の小さかったマセラティやアルファ ロメオ、ジープの市場を広げ、各社をグローバル・ブランドへと成長させることを目指している。

マセラティは、フェラーリのようにFCAグループ全体を支えられるだけの利益を生み出すべく、利幅を増やす方法を見つけなくてはならない。金融情報メディア『Bloomberg』のレポートによると、フェラーリの利幅は13%でマセラティは10%だという。この10%という数値でもFCA全体における平均の3倍になるが、販売不振によりインセンティブを増加する販売店もあり、そのことが利幅を著しく減じているようだ。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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