【レポート】ヴェンチュリがヴォクサンを含む市販車の製造から撤退?
モナコに拠点を置く電気自動車(EV)メーカーのヴェンチュリが、市販車の製造を終了し、EVレースとスピードの記録樹立に専念することを公式に発表した。これまでに同社の製品で最も売れていたのはシトロエン「ベルランゴ」を電気自動車にコンバートしたモデルであり、最終的にはEV界のフェラーリとなるべく、高価格でも魅力のあるクルマを造るニッチなメーカーになって繁栄し続けることを目指していたが、残念ながらそうはならなかった。

1984年に創業したヴェンチュリは、これまで750台のハイパフォーマンスカーを製造・販売してきた。2000年にモナコの実業家、Gildo Pallanca Pastor氏によって買収された同社は、2002年にはパリ・モーターショーでセクシーなスポーツカー「フェティッシュ」を発表。2005年には販売が開始されたが、60万ドル(約7,350万円)もの価格がネックとなり、販売台数は10台程度にとどまった。

その後、ヴェンチュリは幾度もチャレンジを繰り返し、各地のモーターショーで(時には奇妙に見られる)コンセプトカーを出展してきたが、どれも市販化には至らなかった。高い座席のスポーツカーとデューンバギーを掛け合わせたような「アメリカ」は、コンセプトから市販化への動きをみせていたようだが、計画は頓挫した。2010年には、仏のオートバイ・メーカー、ヴォクサンを買収して最高出力200hpのEVバイク「Wattman」を2013年12月のパリ・モーターサイクルショーで発表したものの、この度ヴォクサンも製造を終了するそうだ。

残念ながら悲劇は相次いで起こり、ヴェンチュリの代表ギルド・パランカ・パストール氏は発作に苦しんで入院。2014年5月には、彼の見舞いに来た母が何者かによって襲われ命を落とした(英『Telegraph』の記事によると、パストール氏の母親は不動産業を営むモナコの富豪で、車中にいるところを銃で撃たれ、その2週間後に亡くなったとのこと。犯人は見つかっていないそうだ)。その後、同氏はアルベール2世の要請でモナコ公国総領事として米国に赴任している。

市販車による野望はついえてしまったが、ヴェンチュリがEV分野から撤退することはないだろう。フォーミュラEシリーズには参戦を継続するようだし、オハイオ州立大学と共同開発している「VBB-3」で、EVの世界最速記録更新を目指し続けるそうだ。

これまで我々を驚かせ続けたヴェンチュリのクルマの数々をギャラリーに用意したので、是非ご覧いただきたい。


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By Domenick Yoney
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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