ホンダ、新体制が始動 八郷社長が掲げる「2つのテーマ」で新しいホンダへ
7月6日、港区南青山にある本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)本社2階に於いて、新しい社長として就任した 八郷 隆弘(はちごう たかひろ)氏の社長会見が行われた。
会見の内容は当然のごとく「これからのホンダ」をどのように作っていくのか、というもの。その時の模様を紹介したい。

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新社長就任にあたり、八郷社長が明確に掲げたテーマは2つ。
ひとつは、「グローバル6極体制の進化」。
もうひとつは、「ホンダらしいチャレンジングな商品を継続的に開発し、全世界のお客様にお届けしていくこと」。

ひとつめに掲げるテーマからご紹介したい。
「グローバル6極体制」とは、伊東孝紳 前社長からの継続であるが、そこに「進化」という新しいワードを加えた。何が進化なのか、端的に説明をするならば、「グローバル6極体制を整える段階を終え、これからはその6極の連携を強化し、効率化を追求していく」ということである。


ホンダが掲げるグローバル6極体制とは「日本」をはじめ、「北米」「南米」「中国」「アジア・大洋州」「欧州・中東・アフリカ」それぞれに、生産・販売・開発・調達体制を整え、地域専用モデルの開発を可能にすることである。
その体制が整った今、これからはそれぞれの地域生産能力をグローバルで活用するため、オペレーション機能を高めて地域の相互補完を強力に推進し、フレキシブルな生産体制を活用して最適な生産配分に取り組む、としている。


例として、次のような計画を発表した。
北米「フィット」の一部と欧州「ジャズ」を日本から供給
次期「シビック」5ドアを欧州から他地域に供給
次期「CR-V」をカナダから欧州に供給
ナイジェリア事業:ホンダとして初めて、アフリカで「アコード」の生産を今月から開始(年間1,000台レベル)

更なる効率化を図り、更なる「グローバル6極体制」を推し進めていく方針だ。

>>2つ目のテーマについては次のページで!

次に、2つめに掲げたテーマ「ホンダらしいチャレンジングな商品を継続的に開発し、全世界のお客様にお届けしていくこと」であるが、より一層理解するために、ここで先に八郷社長が考える「それらが生まれるホンダの現場」についての説明を紹介する。


八郷社長曰く、「ホンダの強みは、チームが高い目標にチャンレンジし、それらを実現していくことにある」という。そしてそのチャレンジは、常に「現場」の中から生まれてきたのだと、強く述べた。
八郷社長は自らの現場経験で、目的をひとつにしてそれぞれの個がひとつになり、進んでいくことの重要性を学んだという。ホンダという会社は、一人ひとりの個性が重なり合った「チーム」を生み出した時、力を発揮する会社であると述べた。
例えば、若いアソシエイトの「こんなスポーツカーをつくりたい」、という提案から新しいチームが生まれ、かたちになった「S660」。また、30年近く空への夢を追い続けた航空機ジェットエンジン「HF120」とビジネスジェット機「HondaJet」が今年デリバリー開始となったことだという。


そして、そのチームに大切なのは、意見をぶつけあい徹底的に議論ができる現場なのだという。そんな主体的であるべき「現場」からボトムアップされる「環境」や、コミュニケーションを重ねながら進めていける「時間」を作り出していく役目こそ、自らの役目であると説明、「ホンダにとっての現場の重要性」に今一度回帰して注力していくとした。

「チームホンダ」 が目指すのは、そうした現場のチームからつくり出されたチャレンジングな商品="ホンダらしいチャレンジングな商品"を通して、お客様ともひとつの絆で結ばれる="全世界のお客様にお届けしていく"ことであると述べ、具体的には次の例を挙げた。


・四輪製品では、次期「シビック」に新しいプラットフォームとダウンサイジングターボエンジンを採用
・グローバル基幹車種「CR-V」と「アコード」を更なる新技術、競争力、先進のデザインを持つ魅力的な商品として、フルモデルチェンジ
・燃料電池自動車「クラリティ」後継車の今年度中の日本発売を目指し、更なる次世代モビリティとしては電動化技術を核にした商品を展開
・二輪製品では、2015年末の欧州での発売を皮切りに、日本、北米などで順次発売を予定しているデュアルパーパスモデル「CRF1000Lアフリカツイン」で、ホンダらしさを体感できる商品をお届けする
・汎用パワープロダクツ事業では、脚力が低下した方の歩行をサポートするための「歩行アシスト」の研究・開発を続け、今年中の日本での事業化を目指す


現場から生まれる、それがホンダ、そのような想いが強く伝わってくる説明だった。
そして、それら2つのテーマを成し遂げるキーワードは、やはり「チームホンダ」なのだと、会見中再三述べていた。
販売台数などの数字を重点的に追うのではなく、先ずは原点である「現場」に力を注ぎ、そこから生まれる「チームホンダ」の先にこそ、新しいホンダ、いや、「ホンダらしさ」があるのだ、と伝えているのだと私は理解した。


結びの八郷社長の言葉

ホンダは今後も、今までにないような技術で、お客様に感動や喜びをお届けするべく、二輪・四輪・汎用の各領域で、商品開発に取り組んでいく。チームが現場で時間をかけなければならないこともあるかもしれないが、そのための時間が確保できるようにすることで、ものづくりの現場を支えていく。お客様の喜びにつながるものづくりを第一に考えて取り組んでいく。ホンダの人材、技術力、ポテンシャルを信じ、全世界20万人のアソシエイト一人ひとりのチャレンジングな力をお客様の夢へとつなげるために体制を構築することが私の仕事である。私がアソシエイトと一緒に前に進んでいく原動力は「The Power of Dreams」。「チームホンダ」は、世界中のお客様と喜びを分かち合うことを目指して前に進んでいく。

現場から生み出される"ホンダの力"。そして、お客様へお届けする"夢の力"。
新しいホンダの動向が楽しみだ。

最後に、社長会見の結びに放映された「The Power of Dreamsを原動力に、Team Honda始動」。
会見で印象に残った八郷社長の言葉「私はホンダが好きです。そして私はホンダに育てられたのです。」という言葉を思い浮かべながら、新しいホンダの想いを動画でご覧いただきたい。




ホンダ 公式サイト
http://www.honda.co.jp/