ニュルブルクリンク北コースでの最速ラップタイムを更新することが、実質的に禁止されてしまったというニュースが入って来た。

今年3月、VLN1(ニュルブルクリンク耐久シリーズ第1戦)の決勝レース中に、日産「GT-R」の車体が浮き上がって観客席に突っ込み、観客1人が巻き添えとなる死亡事故が発生した。GT3マシンによるニュルブルクリンク(北コース)でのレース出場が一時的に禁止されることになったこの事故が引き金となり、自動車メーカーが有名なニュルブルクリンクでラップ・レコードを打ち立てる日々は終わりを告げることになったようだ。

これは、YouTubeなどで人気が高いビデオ『Drive』シリーズの主要人物で、モーター・ジャーナリストのJF・ミュージアル氏が、ハイパーカーを特集する自身の新作動画『APEX』について記したブログで伝えたもの。同氏と撮影チームは取材のため、0-300-0km/hの最速記録を達成したばかりの「アゲーラ One:1」で、ニュルブルクリンクのラップ・レコード樹立を目指していたケーニグセグ創始者、クリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏に同行することを計画。撮影用にヘリコプターを予約し、その他の旅の手配を整えた後、チームはニュルブルクリンクの管理者から、3月に起こったGT-Rの事故の影響のため、速度規制が導入されたことを知らされた。

全面的な規制ではないものの、「マクラーレン P1」のラップタイム("6分30数秒"と伝えられている)や、ポルシェ「918スパイダー」(6分57秒)ランボルギーニ「アヴェンタドール・スーパーヴェローチェ(SV)」(6分59秒)のタイムに、これからOne:1のようなクルマが挑戦することは実質的に不可能となった。ミュージアル氏によると、One:1の速度が300km/hに達すると予測されるポイントは、ロングストレートのDöttinger Höhe(ドッティンガー・ホーへ)を抜けて緩やかな左カーブを経たTiergarten(ティアガルテン)であるという。しかしこの区間は現在、200km/hに規制されているとのこと。これではアゲーラ One:1の実力が発揮できないことが分かるだろう。

この他にも、クルマが空中に浮きやすいポイントとして知られているFlugplatz(フルークプラッツ)、Schwedenkreuz(シュヴェーデンクロイツ)、そしてAntoniusbuche(アントニウスブーヘ)が200km/hの速度規制対象区間となっている。さらにTouristenfahrten(一般走行枠)のクルマがトラックに出入りするロングストレート、ドッティンガー・ホーヘには250km/hの規制が敷かれている。

これらの規制がいつ、あるいはいつか緩和されるのかということについては、まだ明らかになっていない。しかし当分の間は、ニュルブルクリンクで7分を切ったという話は聞くことが出来ないだろう。


By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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