マクラーレン、エントリー・モデル「スポーツシリーズ」の日本導入を発表!
マクラーレン・オートモーティブは6月4日、「マクラーレン・スポーツシリーズ」と呼ばれる新型スーパースポーツカー「570S クーペ」および「540C クーペ」の日本市場導入を東京都内で発表した。

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今年4月にニューヨーク国際オートショーで初公開された「570S」と、その3週間後の上海モーターショーでデビューした「540C」は、F1スーパーカーで有名なマクラーレンが、新たな顧客を獲得すべく市場に投入する新シリーズ。究極のスーパーカー「マクラーレン P1」をはじめとする「アルティメットシリーズ」や、これまでの主力モデル「650S」などの「スーパーシリーズ」より下のモデル・レンジとして、マクラーレンでは"エントリー・モデル"に位置づけられる。マクラーレンのアジア太平洋地域担当リージョナル・ディレクターを務めるデビッド・マッキンタイヤー氏によれば、従来のスーパーシリーズは「イタリアのスーパーカーに乗っている方々がターゲットだった。しかしこのシリーズはドイツのスポーツカーに乗っている方々を対象と考えている」そうだ。




これまでのモデルより(相対的に)お求めやすい価格であるだけでなく、実用性も重視して開発されたとのことで、マクラーレン自慢のカーボンファイバー製シャシーは「カーボン・モノセル II」となり、強靱さと軽量さは受け継ぎながら、乗降時の利便性が向上しているそうだ。ミドシップに搭載するエンジンは、他のシリーズと同様の3.8リッターV型8気筒ツインターボだが、その約30%が専用部品に置き換えられ、最高出力はモデル名が表す通り、570Sが570ps/7,400rpm、540Cは540ps/7,500rpmにチューニングされ(というか抑えられ)ている。最大トルクは前者が600Nm(61.2kgm)/5,000〜6,500rpm、後者が540Nm(55.1kgm)/3,500〜6,500rpm。ちなみにスーパーシリーズの650Sは最高出力650ps/7,250rpm、最大トルク678Nm/6,000rpmとなっている。0-100km/h加速は540Cが3.5秒、570Sが3.2秒、そして650Sは3.0秒。最高速度はそれぞれ320km/h、328km/h、333km/hと、当然ながら見事に順列となる。トランスミッションは650S用と同じ、7速デュアルクラッチ式シームレス・シフト・ギアボックス(SSG)を採用。4輪駆動も多いドイツのライバルとは異なり、F1マシンと同じく後輪のみを駆動する。



伝統通りの跳ね上げ式「ディヘドラル・ドア」を持つボディは、その多くのパネルがマクラーレンのロードカーで初のアルミニウム製。熱したアルミを空気圧の力でモールド沿わせる「スーパーフォーム製法」を採用することで、「フローティングCピラー」のような複雑な形状も製作できるようになったという。アクティブ・エアロダイナミクスこそ持たないが、「フライング・バットレス」と呼ばれるルーフ後方のデザインや、1990年代の伝説的なスーパーカー「マクラーレン F1」を思わせるドアのスリットなど、上位モデルの650Sと見比べても何ら遜色ないどころか、充分に魅力的。決して廉価モデル(と呼ぶのが憚られる価格だけれど)という感じはしない。全長4,530mm × 全幅2,095mm × 全高1,202mmというサイズは、実は650Sより少しずつ大きい。乾燥重量1,313kg(軽量オプション時)は7kg軽いことになる。

もう一つ、上位モデルとの大きな違いは、前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションに、前後左右のダンパーを油圧で相互接続する「プロアクティブ・シャシー・コントロール」を搭載せず、アンチロールバーを前後に備えること。アダプティブ・ダンパーの設定は「ノーマル」「スポーツ」「トラック」の3通りから切り替えることが出来る。標準のタイヤ・サイズは前225/35R19、後285/35R20と、650Sより細い。



650Sに比べると、サイドシルが低くなったことで乗降性が向上したインテリアは、センターコンソールが上下で分かれ、650Sよりも運転席と助手席の間の風通しが良くなった。レーシィさよりラグジュアリーな雰囲気が明らかに増し、グローブボックスが用意されるなど収納スペースも増えている。もちろんシート表皮やカラーは各種用意され、もっとスパルタンな仕様がお好みなら、カーボンファイバー・シェルのレーシング・シートも選べる。



この日の発表会には、創立者ブルース・マクラーレンの娘であり、マクラーレンのブランド・アンバサダーを務めるアマンダさんがサプライズ・ゲストとして登場。彼女が日本に向けてヒースロー空港を飛び立った6月2日は、グッドウッド・サーキットでブルースがマシンのテスト中に悲劇的な事故死を遂げてからちょうど45年にあたる。「レーシングカーを設計してレースをするだけでなく、ロードカーも作りたいというのは父の夢の1つでした。マクラーレン・オートモーティブを通じて、父の夢が叶えられているように思えます」と語った。




消費税込みの日本市場販売価格は、570Sクーペが2,556万円と、650Sより600万円ほど安い。"最もお求めやすいマクラーレン"である540Cクーペは、さらに400万円近く安い2,188万円となっている。確かにドイツのスポーツカー、すなわちポルシェ 911ターボアウディ R8 5.2に近い価格帯だ。F1で史上最も成功したあのマクラーレンのクルマが、こんな価格で買えるのだから安いもの、なんてことを言ってみたい。


マクラーレン 公式サイト
http://jp.cars.mclaren.com/


By Hirokazu Kusakabe

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