ジャガー・ランドローバー・ジャパンは6月2日、新型スポーツ・サルーン「ジャガー XE」の日本仕様を東京都内で発表し、同日より受注を開始した。

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2014年9月にロンドンで発表されたジャガー XEは、BMW3シリーズ」やメルセデス・ベンツCクラス」などの強豪がひしめく、いわゆる"プレミアム・コンパクト・セダン"と呼ばれるセグメントに投入される新型モデル。ジャガーはかつて、2001年に発表した「Xタイプ」でこのクラスに参入を試みたが、当時の親会社の都合によるジャガーらしからぬ前輪駆動プラットフォームをベースとしたドライブトレインや、ジャガーらしからぬ低価格を付けた販売戦略(日本でも最廉価モデルは365万円で買えた)が仇となり、十分な支持を得られぬまま2008年に廃止されている。

それから5年、満を持して再びこのセグメントに挑むジャガーにとって、XEは「史上最も重要なモデル」であるという。今回の発表会のために英国から来日したジャガー・ランドローバーでプロダクト・マーケティング・アーキテクチャー・ディレクターを務めるクリストファー・マッキノン氏によれば、XEは「全く新しいアーキテクチャーに、まったく新しいエンジンを搭載し、全く新しい工場で生産される、全く新しいクルマ」であるという。「ジャガーの意気込みには、相当なものがある」そうだ。




新開発された「iQ[Al]」と呼ばれるモノコック構造のボディには、75%以上にわたる広範囲にアルミニウムを使用し、「これまでに生産されたジャガー・サルーンの中で最も軽量」であるだけでなく、上位モデルの「XFより剛性が20%高い」という。全長4,680mm × 全幅1,850mm × 全高1,415mmというサイズ(日本仕様)は、ドイツのライバル達に比べると少しだけワイドで低い。

エクステリアはサイドから見ると、長いボンネットと、短いトランクリッドまでなだらかに伸びるルーフラインが特徴的。このプロポーションは、「コンパクト・セダン」というよりも、往年の名スポーツカー「XK120」や「Eタイプ」、そして現行モデルの「Fタイプ」に通ずるクーペのような佇まいを意識してデザインされたそうだ。ジャガーのデザイン・ディレクターであるイアン・カラム氏は「全てのジャガーは速く走るようなルックスでなくてはならない。たとえ、静止しているときでさえも」という言葉でそのデザイン哲学を表現している。もちろん、速そうな"ルックス"だけではない。空気抵抗係数はジャガー最高の0.26を実現したという。フロントの「Jブレード」ヘッドライトはジャガー・ファミリーの一員であることを示し、リアのテールライトはFタイプから引用したそうだ。



フロント・サスペションは、Fタイプから踏襲したというダブルウィッシュボーン式。リアはマルチリンクではなく、「革新的なテクノロジー」とジャガーが誇るインテグラルリンク式を採用。"真のドライバーズカー"としてのスポーティなハンドリングと、高い衝撃吸収性による「ジャガーに皆さんが期待するような乗り心地」を併せ持つという。加えて、新世代の電動パワーステアリングは、「ジャガー・ドライブ・コントロール」と呼ばれるドライブ・モードを切り替えることで、レスポンスやアシスト量のチューニングを変更することができる。マッキノン氏は「走り出して50mで、良さが分かる」と胸を張る。ちなみに「私は通常、ダイナミック・モードで運転しています」とのことだった。滑りやすい路面でも最大のトラクションを確保する「オール・サーフェス・プログレス・コントロール(ASPC)」は、マッキノン氏によれば「半ローンチ・コントロールのような機能」であり、このセグメントでの採用はXEが初めてだそうだ。

ドライバーズ・シートに座ってみると、センター・コンソールが高いこともあり、ややタイトな印象を受ける。だが、これがジャガーらしいとも言えるだろう。ダッシュボードからドア・トリムに掛けて乗員を包み込む内装は、高級サルーン「XJ」にインスパイアされた「Riva Loop」と呼ばれるデザインを採用し、ステアリングやインストゥルメント・パネルなどパフォーマンスに関わる部分は、スポーツカーのFタイプからインスパイアを受けているそうだ。



日本市場向けに用意されるエンジンは全部で4種類。(もちろん)全てフロントに縦置きされ、8速オートマティック・トランスミッションを介して後輪を駆動する。日本仕様では1,600kg〜となる車両重量の前後配分は、"スポーツ・サルーン"を名乗るに相応しく50:50に設定されているという。

まずは3タイプが用意されるガソリン・エンジンからご紹介すると、エントリー・グレードの「XE 2.0 Pure」と、それにレザー・シート等さらなる高級な装備を加えた「XE 2.0 Prestige」には、最高出力200ps/5,500rpmと最大トルク320Nm(32.6kgm)/1,750〜4,000rpmを発生する2.0リッター直列4気筒ターボが搭載され、JC08モード燃費は11.8km/Lと発表されている。

「XE 2.5 Portfolio」は(名前には2.5とあるけれど)同じく2.0リッター直列4気筒ターボを搭載するが、最高出力240ps/5,500rpmと最大トルク340Nm(34.7kgm)/1,750rpmに引き上げられ、JC08モード燃費も12.5km/Lに向上する。

最上級モデルの「XE 3.0 S」は、3.0リッターV型6気筒スーパーチャージャー付きエンジンを搭載し、最高出力340ps/6,500rpm、最大トルク450Nm(45.9kgm)/3,500rpmを発揮。燃費は10.4km/Lに留まるが、0-100km/hを5.1秒で加速するという動力性能が味わえる。

なお、遅れて導入されるディーゼル・エンジン搭載モデルは、全て新開発の「INGENIUM(インジニウム)」2.0リッター直列4気筒ディーゼル・ターボを採用。欧州仕様では2種類のチューニングが用意されるうちの高性能版で、日本仕様の正確なスペックは今のところ未公表だが、最高出力は180psと発表されている(ちなみに欧州仕様なら最大トルクは43.8kgmだが、日本仕様では排ガスの調整により異なる可能性あり)。エンジンは共通ながら、ディーゼル・モデルの方にもベース・グレードの「XE 2.0D Ingenium Pure」と、上級仕様の「XE 2.0D Ingenium Prestige」、そして内外装がスポーティに仕立てられた「XE 2.0D Ingenium R-Sport」の3モデルがラインアップされる。




なお、日本仕様では「アダプティブ・クルーズ・コントロール」や「インテリジェント・エマージェンシー・ブレーキ(自動緊急ブレーキ)」「レーン・デパーチャー・ワーニング(車線逸脱警告機能)」等の先進安全機能は全車に標準装備。さらに「パーク・アシスト(縦列/並列駐車支援・出庫支援)」「360度パーク・ディスタンス・コントロール」「サラウンド・カメラ・システム」などもオプションで装備可能となる。ボディ・カラーは全18色、インテリアは全25パターン、ホイールは全14種類と、内外装の選択肢も豊富だ。ちなみに今回展示されていたXE Sの鮮やかな赤い外装色には、英国車のジャガーが「イタリアン・レーシング・レッド」という名前を付けている。



消費税込み価格は、ガソリンが「XE 2.0 Pure」の477万円から、「XE S」の769万円まで。ディーゼルは「XE 2.0D Ingenium Pure」の497万円から、「XE 2.0D Ingenium R-Sport」の549万円まで。納車はガソリン・エンジン搭載車から9月以降に開始と、まだ少し先になるため、お近くの販売店で実車をご覧になれるまで、しばらく時間が掛かるかも知れない。東京・名古屋・大阪近郊にお住まいの方なら、各地で開催される「JAGUAR GAME CHANGER TOUR」というイベントに足を運べば、新型XEが展示されているだけでなく、ヘッドマウント・ディスプレイを使ってプロテニス・プレーヤーの錦織圭選手と"バーチャル・ドライブ"が体験できるそうだ。興味のある方は是非、以下のスケジュールをご確認の上、会場までお越しいただきたい。


JAGUAR XE GAME CHANGER TOUR 開催スケジュール

<東京会場>
日程:2015年6月5日(金)~6月7日(日)
時間:11:00~21:00
場所:東京ミッドタウン アトリウム(住所:東京都港区赤坂9-7-1)

<名古屋会場>
日程:2015年6月12日(金)~6月14日(日)
時間:10:00~20:00
場所:JR名古屋駅イベントスペース(中央)

<大阪会場>
日程:2015年6月19日(金)~6月21日(日)
時間:10:00~20:00
場所:グランフロント大阪 ナレッジプラザ1F (住所:大阪市北区大深町4-1)

ジャガー 公式サイト
http://www.jaguar.co.jp/


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By Hirokazu Kusakabe

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