最高出力485kw(659ps)、最大トルク881Nmの新たに開発された6.2リッターV8スーパーチャージャー・エンジンを搭載する史上最強の「シボレー コルベット」が日本に登場した。

Related Gallery:Chevrolet Corvette Z06

ゼネラルモーターズ・ジャパン株式会社(GMジャパン)は、ル・マン24時間耐久レースなどに出場するレースカー「シボレー コルベット C7.R」と同時に開発されたハイ・パフォーマンス・スーパースポーツカー「シボレー コルベット Z06(ズィー・オー・シックス)」のコンバーチブル・モデル「シボレー コルベット Z06 コンバーチブル」を日本で初めて発表した。

発表の場は長野県小諸市高峰高原で開催された「浅間ヒルクライム2015」。「浅間ヒルクライム」は、戦前から20世紀を代表する歴史的なスポーツモデルの車両そして、サーキット専用車両がヒルクライム・デモンストレーションを行なうイベントである。

今回の日本初お披露目およびヒルクライム走行の参加に際し、GMジャパンの代表取締役社長 石井澄人氏は、「浅間ヒルクライムは、サーキットの日本での発祥の地でもあり、海外では絶大な人気を誇るヒルクライムを一般公道で行う日本唯一のイベントです。この自動車文化を現代に受け継ぐ重要なイベントで、シボレー コルベット Z06 コンバーチブルを皆様にお披露目できることをとても光栄に思います。我々GMは、今後とも日本の自動車文化の発展に貢献できるよう努めて参ります」と述べた。

The all-new, 2015 Corvette Z06 will be one of the most capable convertibles on the market, offering at least 625 hp, 0-60 acceleration in under 3.5 seconds, true aerodynamic downforce, and available performance hardware including carbon-ceramic brakes and Michelin Pilot Sport Cup tires.

■ハイ・パフォーマンス・スーパースポーツカー「シボレー コルベット Z06」
レースカー「シボレー コルベットC7.R」と同時に開発されたアメリカを代表するハイ・パフォーマンス・スポーツカーの第7世代「シボレー コルベット」を基にした「シボレー コルベット Z06」は、新たに開発されたスーパーチャージャー、直噴技術、アクティブ・フューエル・マネジメント(気筒休止)、可変バルブタイミングシステムなど最先端テクノロジーを搭載した第5世代の6.2リッターV8エンジンを搭載し、最高出力485kw(659ps)、最大トルク881Nm(89.8kgm)のアウトプットを実現。史上最強のシボレーコルベットに作り上げられた。

さらに、「シボレー コルベット Z06」は、Z07パフォーマンス・パッケージで、ブレンボ製のカーボンセラミックブレーキとミシュランパイロットスポーツCup2タイヤが選択できる。GMによれば「よりパワフルにデザインを進化させ、競合のスーパースポーツカーのマクラーレン650Sやフェラーリ458スペチアーレ級のパワーとパフォーマンスを発揮する、アメリカを代表するスーパースポーツカーに仕上がって」いるとのこと。コルベット史上トップモデルであった先代の「シボレー コルベットZR1」をも凌ぐ超強力パワーユニットを搭載した現存するコルベット史上最強のモデルとなる。

■「ZR1」をも凌ぐ超強力パワーユニット搭載
シボレー コルベット Z06(今回発表) シボレー コルベット ZR1
(これまでのトップグレード)
最高出力 485Kw(659ps)/6,400rpm 476Kw(647ps)/6,500rpm
最大トルク 881Nm/3,600rpm 819Nm/3,800rpm

■ハイ・パフォーマンス・スーパースポーツカー「シボレー コルベット Z06 コンバーチブル」
1953年に、ニューヨークのウォルドルフ=アストリアホテルで発表された初代コルベットは、コンバーチブルだった。コルベットにとってコンバーチブルは、重要な存在と言える。

「シボレー コルベットZ06 コンバーチブル」は、1963年に、Z06オプション・パッケージとして、耐久レースのために導入された。この年、Z06パッケージは、1台のコンバーチブルを含め、199台のみが生産されている。

シボレー コルベットのチーフ・エンジニアであるタッジ・ジェクターは、「最近までコルベットのトップ・パフォーマンス・モデルは、ブレーキ、コーナリング、加速など、軽量・オープントップ・ルーフの構造上、作る事ができませんでした。しかし、コンピューターによるエンジニアリング、メタル構造、先端技術が可能にしました。5年前までは、これらの技術は存在していませんでした。アルミ構造は、剛性において20%向上し、クーペ・モデルとほぼ同じ重量を満たしています」と語る。さらに、ジェクターは、シボレー コルベットZ06コンバーチブルの魅力について、「スーパー・スポーツカーのパフォーマンスと毎日使えるクルマとして要件を満たし、さらに、360度オープン・エアーな雰囲気を味わえます」と述べてる。

コンバーチブル・モデルのルーフシステムは、電動開閉式のソフトトップを採用。リモコンキーでのオープンが可能で、例えば、走行中(車速約50km/hまで)でも開閉が可能なように設計されている。厚く三重構造の布地は、防音効果やグラス・リヤ・ウインドウによって、閉じるとクーペ・モデルとほとんど変わらない、静かで、ラグジュアリーな車内空間を演出するという。


■「シボレー コルベット Z06」の主な特徴
【 デザイン 】
〜「シボレー コルベット Z06」は、より高いパワー、ブレーキ性能、グリップ力、クーリング性能、ダウンフォースなどのパフォーマンス・ニーズを満たす為、以下の機能にフォーカス〜

・迫力のあるフロントマスクは、効率的な冷却性能を提供し、グリルデザインは、実際に空気の流れを増加させ、専用のフロントブレーキを冷却
・盛り上がったエンジンフードとより大きくなったフードベントにより、冷却性能の向上とリフトを低減
・カーボンファイバー製フロント&サイドエアロパーツ
・コルベット史上最もワイドなボディを実現( フロント全幅で56mm、リアで全幅80mm)
・空気力学的効果と乗降性向上をもたらすロッカースプリッター
・GMが量産化しテストしたモデルで最も大きなダウンフォースを生み出したデザイン(Z07パフォーマンス・パッケージ付車両)
・力強いデザインのサイドエアベントは、エンジンルーム内の空気をより効果的に排出
・2エンドプレートデザインのフロントスプリッター
・Z07パッケージに含まれるスリーピースのリアスポイラーは、量産車初となる高さ調整可能な構造
・50%大きくなったリアフェイシャベント(クーリングフローを改善)

【 パフォーマンス 】
〜レースの経験を基に開発されたスーパースポーツカー〜

先端技術の粋を集めた第5世代「LT4型6.2リッターのスモールブロックV8エンジン」
・先進の燃焼システムを支えるダイレクト・インジェクション、アクティブ・フューエル・マネジメント、可変バルブタイミングシステムなど最先端テクノロジーを搭載
・遠心鋳造法によって製造されたアルミ製ヘッド
・チタン製吸気バルブ、往復質量軽減の為機械加工されたコネクティングロッド
・10.0:1の高圧縮比
・アルミ製鍛造ピストン
・ステンレス製エキゾーストヘッダー
・ドライサンプオイルシステム

高効率・小型スーパーチャージャー搭載
・瞬時にブースト圧を上げ、より速く回転させるために、より小さく短くなったローター
・より効率的な排出が熱を減少させ、エンジンの中への空気の流れを増加
・LT1エンジンよりも、わずか1インチ(2.54 cm)エンジンの高さが高いだけで、659ps、881Nmのビックパワーとトルクを発生

トランスミッションは、アクティブレブマッチング機能付7速マニュアルと、パドルシフト/リモートスタート機能付8速オートマチックの2つを設定
・新たに採用された8速オートマチック・トランスミッションは、GMが設計し生産するもので、Z06用では専用にチューニング
・ワイドオープンスロットルでのアップシフトにおいて、ポルシェ911のPDK(デュアルクラッチ・トランスミッション)に対し、100分の8秒速い
・パフォーマンス・アルゴリズムは、自動的にパフォーマンス走行を認識し、変速レスポンスを変更
・トランスミッションパフォーマンスは、さらにドライバーモードセレクタのモードに応じて調整
・6速オートマチックに対し、燃費を5%改善
・6速オートマチックと同サイズながら、アルミとマグネシウム素材の採用により、4kg以上の軽量化を達成

【 テクノロジー 】
〜より高い限界性能を目指す〜

・オープンルーフフレーム構造は、先代のZ06(クローズドルーフ)のものより高い剛性
・ルーフ付状態で60%剛性アップ、ルーフ無し状態で20%剛性アップ

軽量素材カーボンファイバーの多用化
・エンジンフードとルーフパネルにカーボンファイバーを採用
・カーボンファイバー製エアロキット(オプション)
・業界で唯一のカーボンファイバー製トルクチューブ採用

よりダイレクトで、一体感のあるドライビング感覚
・快適性とコントロール性を向上させたマグネティック・ライドコントロール
・最適なトラクション能力を発揮するeLSD(電子制御リミテッド・スリップ・デフ)

The all-new, 2015 Corvette Z06 will be one of the most capable convertibles on the market, offering at least 625 hp, 0-60 acceleration in under 3.5 seconds, true aerodynamic downforce, and available performance hardware including carbon-ceramic brakes and Michelin Pilot Sport Cup tires.

■8L90型パドルシフト付き8速オートマチック・トランスミッション
この度発表された「シボレー コルベット」の改良モデルには、新たにGMが開発したハイドラ・マチック8L90型パドルシフト付き8速オートマチック・トランスミッションを採用し、その走行性能と効率をさらに進化させると同時に、GMによれば「ずば抜けた洗練度と世界最高のデュアル・クラッチ・トランスミッションに勝るとも劣らぬシフト・レスポンスを実現」したという。

実際、「シボレー コルベット」の29mpg(12.3km/l)という米国EPA燃費(ハイウェイ)は、従来の6速ATの従来型に比べて3.5%向上している。しかも、フル加速時には、競合車のポルシェ911のデュアルクラッチ・トランスミッションよりも、8/100秒素早くシフトアップし、0-60mph(0-96km/h)2.95秒で走り抜ける。

新型8速ATのグローバル・チーフ・エンジニアであるケイブース・カヴェは、「GMの新しい8L90型8速オートマチックは、ユーザーに、"ウィン・ウィン・ウィン"の成果をもたらす稀な技術です。新型ATトランスミッションは、優れたパフォーマンスと燃費効率を備えており、しかも、これまでのものより軽量です。これは現代の自動車業界における画期的な成果です。このトランスミッションの開発において、GMは24件以上の特許を取得しました」と述べている。

4組のギアセットと5個のクラッチ(そのうち2個はブレーキクラッチ、3個は回転式クラッチ)から成る簡潔な構造と独創的なパッケージングにより、新しい8速ATは、従来の6速ATと同じスペースに収められているという。エンジンからのパワーは、回転ロスを抑えるために2基のオープンクラッチを介して伝達され、効率を高めている。また、アルミニウムとマグネシウム合金を多用したことで6速ATに比べ、4kg以上の軽量化を実現した。

新型トランスミッションのよりワイドなオーバーオール・ギア・レシオ(7.0)は、性能と効率の向上に大きく寄与。1速ギアのレシオは、4.56に低められ(6ATモデルは4.027)、スタートダッシュの瞬発力が増している。一方、トップギアのレシオは0.67から0.65に引き上げられている。「シボレー コルベット」では、より高い2.41の最終減速比(従来型6ATは2.56)と組み合わされ、70mph(112km/h)での巡航時のエンジン回転数は、8%(123rpm)低くなった。エンジン回転が低くなったことは、当然、燃費向上に役立ち、また、新しい設計のトルクコンバーターにより、特に、低速での滑らかで洗練されたシフトチェンジを実現したとのこと。

■8速ATと6速ATのギア比の比較
シボレー コルベット
(今回発表)
シボレー コルベット
(従来型)
型式 8L90
8速パドルシフト付きオートマチック
6L80
6速パドルシフト付きオートマチック
ギア比(:1)
1速 4.560 4.027
2速 2.971 2.364
3速 2.075 1.532
4速 1.688 1.152
5速 1.270 0.852
6速 1.000 0.667
7速 0.845 -
8速 0.652 -
後退 3.818 3.064
最終減速比 2.410(スタンダード)
2.730(Z51)
2.560(スタンダード)
2.730(Z51)

■トップクラスの性能
GMが設計、開発した新型8L90型トランスミッションは、世界最高と言われているデュアルクラッチ・トランスミッションに匹敵する変速スピードを実現したという。

新型8速ATのグローバル・チーフ・エンジニアであるケイブース・カヴェは、「シボレー コルベットの新型8速オートマチックは、本格的なオートマチック・トランスミッションの使いやすさと快適性を備え、電光石火の変速とスポーツ・ドライビングに欠かせないマニュアルシフト機能も併せ持っています。この新型ATは、スムーズさを少しも犠牲にすることなく、デュアルクラッチ・トランスミッションと同等の性能を発揮するように開発されました」と述べている。

スポーツドライビング時には、ステアリングホイールのパドルで、マニュアル操作することが可能。新しいトランスミッション・コントロールシステムと専用開発のアルゴリズムから生み出される変速性能を発揮し、同時に「トルクコンバーター式オートマチック特有のスムーズさと洗練度を備えている」とGMでは言う。

従来の6速ATよりも、各ギア間のステップが小さくなったことで(上記の表参照)、エンジン回転を最適な範囲に収め、パフォーマンスと効率を両立させている。

さらに、タービンダンパーを備えた新しいトルクコンバーターは、低回転域でのスムーズな変速に役立っている。

■デザインおよび構造的特徴
8L90型トランスミッションの開発に際し、550件以上のコンピューター解析が行われ、その強度と耐久性、性能、洗練性を確保している。パワートレーン全体の強度のため、ベルハウジング一体式のワンピース・ケーシングを採用。さらに、シボレー コルベットのトランスアクスル式レイアウトに合わせ、分割式エクステンションを備える。

他のGM製6速ATと同様に、新型8速ATも、ギアセットの後方にグラウンディングクラッチが配置されている。ただし、クラッチは、ケースにスプライン結合され、センターサポートを省略することで軽量化を実現。また、タービンシャフトの結合点は、本体の外側に延びており、高精度の磁気スピードセンサーの装着を容易にしている。

タービンシャフトそのものは、非常に短く、オイル回路の長さをできるだけ短くした。回転式クラッチは、トランスミッションの前端近くに配置され、これもまた、オイル回路を短縮することで迅速な変速に寄与してる。

■新型のトランスミッションの機能的特徴
・クラッチ・コンペンセーターは、専用回路を持つ6L80とは異なり、潤滑用オイルが供給。この設計には2つの利点がある。まず、バルブボディと回転式クラッチの間の油圧回路を減らすことが可能となり、それに伴いタービンシャフトのオイルシールなどを省略できる。さらに、コンペンセーターに迅速にオイルを供給することで、クラッチ作動時にきめ細かい制御が可能となった。

・バルブボディの中に、業界初のチェーン駆動2段ベーンポンプを装備。すなわち、一基のサイズで、二基のポンプに当たる効果を発揮し、駆動ロスの低減や始動時の作動性向上、そして、コントロールシステムへのオイル供給の最適化を実現した。
・新型ポンプは、6L80型6速ATに比べ、作動範囲の大部分でポンプトルクを60%低減した。これにより、新型は全体的な効率が大きく向上。
・オイルポンプは、オイルサンプの非常に低い位置に設置され、例えば-40度という厳しい冷間時にも優れた始動性を発揮し、また、高速運転時にも安定した油圧を確保。
・新しいトルクコンバーターのクラッチライニングと制御法により、8L90型の薄型トルクコンバーターは従来通りの二系統供給を使用。
・新しい化学合成油は、摩擦抵抗を減らし、冷間時の性能を改善。

迅速なシフトと、さらに改善されたレスポンスには、新しいGenⅡ(第2世代)コントロールシステムも大きな役割を果たしている。VFSソレノイド技術と3個の内蔵スピードセンサーにより、「世界トップレベルのシフト性能を実現」したとのこと。トランスミッション・コントローラーは、外部に取り付けられ、そのプロセッサーは、6.25ミリセカンド(ミリセカンド=1/1000秒)毎に数百回の計算を行って指示を発する。

8L90オートマチック・トランスミッションは、米国オハイオ州トレドのGMトランスミッション工場で製造されている。

<主要諸元>
・寸法・重量
全長:4,515mm(コンバーチブル:4,510mm)
全幅:1,970mm
全高:1,230mm
ホイールベース:2,710mm
乗車定員:2名

・エンジン
エンジン形式:LT4 6.2リッターV型8気筒OHVスーパーチャージャー付
排気量:6,153cc
最高出力:485kW(659ps)/ 6,400rpm
最大トルク: 881Nm(89.8kgm)/ 3,600rpm

・走行・動力伝達装置
駆動方式:後輪駆動
トランスミッション:7速MT、8速AT(コンバーチブル:8速AT)
サスペンション形式(前/後):ダブルウィッシュボーン式
ブレーキ(前後):ベンチレーテッドディスク

<メーカー希望小売価格(8%消費税込み価格)>
シボレー コルベット Z06(クーペタイプ、7速MT):1,265万円~1,588万4,000円(カスタムオーダー時の価格)
シボレー コルベット Z06(クーペタイプ、8速AT):未定(後日発表)
シボレー コルベット Z06(コンバーチブルタイプ、8速AT):未定(後日発表)

<発売時期>
シボレー コルベット Z06(クーペタイプ、8速AT)とシボレー コルベット Z06(コンバーチブルタイプ、8速AT)は2015年冬を予定

シボレー公式サイト
http://www.chevroletjapan.com