前回に引き続き、6月20日公開される話題の映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のスクリーンで、荒野を舞台に暴れまくる"マッド"なクルマをご紹介しよう。

「バギー #9」と呼ばれるこのクルマは一見、貴重な3代目シボレー・コルベットをベースにしているように思えるが、実はこのボディはかつてシドニーの会社が製造し「Perentti」という名前で販売されていたいわゆるレプリカ。本物のコルベットは左ハンドルしかなく、オーストラリアに輸入されていなかったからだ。だからシャシーもホールデンのトラックがベースとなっている。平和な世ならキワモノ扱いされるそんなクルマも、マッドマックスの世界観にはよく似合う。

「FDK」と呼ばれるこのフォルクスワーゲン・ビートルは、作中でガソリンを取り仕切るガス・タウンの一団に見られる。スーパーチャージャー付きV8エンジンをフロントに移植し、車体後部に2連マシンガンを装備。ボディには燃料を運ぶためのドラム缶が溶接されている。


武器弾薬を供給する弾薬畑のボスは、湿地帯も走り抜けることができる「ピースメーカー」と名付けられた戦車に乗る。1970年代のクライスラー・ヴァリアントのボディが載せられているが、アメリカ製軽戦車リップソーをベースに、車体はパイプフレームで構成され、マーリン製水冷式V8エンジンがトラックベルトを駆動する。映画のために実際に製作したマイクとジェフのハウ兄弟によると、エンジンは1,000馬力のパワーを発生し、ボディを載せない状態なら最高113km/hの速度で走れるそうだ。


「マック」と呼ばれる大型トラックは、マック・トラック社のRシリーズ。艦隊の後方に位置し、戦場で散らばったスクラップの中から再利用できる物を回収する。荷台に取り付けられたクレーンはそのためのものだ。


金属片や武器の廃棄物をあさるハンター、ヤマアラシ族が乗る無数のスパイクで武装したこのクルマは、1937年型プリマスのセダンがベース。観音開きの4枚ドアは外されているが、フロント・グリルとAピラーに僅かに面影が残る。元は直列6気筒エンジンが載っていたはずだが、キャビンと前輪車軸の間が延長されているので、そこに手に入ったあり合わせのエンジンを搭載しているのだろう。


前回と今回の2度に分けてご紹介したクルマたちの他にも、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』には全部で150台近くのクルマ、トラック、オートバイが登場する。そのいくつかは本作のストーリーボード・アーティスト/車両デザイナーのピーター・パウンドが考案し、そのすべては美術監督のコリン・ギブソンが具体化させたものだ。これらの車両はストーリーの必然性と、アクションで果たすそれぞれの役割に合うようにのみならず、ナミビアの広大な砂漠で何ヶ月も過酷な走行をするのに耐え抜けるように作られた。

デザイン、制作、微調整、最終的な仕上げまで、10年もの歳月を費やした後、ようやくナミビアの砂漠で撮影が行われた150台のマシンは、究極の試練に耐え、実際の荒野の戦いに臨んだ。冒頭部分など、大掛かりなシーンでは全車が登場し、それぞれが作品のために立派な働きをしたが、その後は少しずつ減っていったという。監督・脚本・製作を務めるジョージ・ミラーは言う。「仕方ないよ、戦争なんだから」。

作品や上映に関する情報は以下のURLから。トム・ハーディ演じる新たなマックスと、マッドな異形のクルマたちの活躍を、ぜひ映画館へ観に行こう!


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■『マッドマックス 怒りのデス・ロード』公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuryroad/