DUCATI HYPERMOTARD SP

いかにもDUCATI らしい、ソリッドなハンドリングでアグレシッブな走りが堪能できるのが、「ハイパーモタード」シリーズだ。

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専用設計となるスチール製トレリスフレームに搭載されるエンジンは、ボアxストローク88x 67.5 mm、821cc の排気量を持つ水冷DOHC4バルブ90度Lツイン「テスタストレッタ11°」。オンロードタイヤを履いた前後17インチの足まわりを持ち、デイリーユースにぴったりであると同時に、ツーリングあるいはスリリングなスポーツ走行にも対応するイタリアンモタードとなっている。

DUCATI HYPERMOTARD SP

今回乗ったのは、上級仕様となる『HYPER MOTARD SP』(ハイパーモタード SP )。車名の末尾につく"SP"もそうだが、赤×白のレーシングカラーといい見るからにすばしっこい、さぞかしい過激なんだろう。そう思わせる軽快感に満ちあふれた車体だ。

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まず、車高の高さがハンパない! 身長175cmのテスターが跨ると、どうにか片足だけなら地面にツマ先が届くといった感じ。シート高は870mm あり手こずるが、それでも本国仕様より20mm ほど低いという。イタリアの色男たちは、いったいどれだけ足が長いのだろうか。

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ただし、押し引きはさほど苦にならない。乾燥重量は171kgと軽く、燃料や油脂類が入っていても194kg。ライトウェイトならではの軽快感は、押し引きだけでなく走り出してからも変わらない。
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9,250rpm で110PS を発揮するエンジンは気持ちよく回り、どの回転域でも力強い。6,000rpm 付近からよりパワフルになって、7,750rpmで最大トルクを発揮するが、そのまま高回転の伸びを楽しんでいると、10,000rpmでレブリミッターが効く。

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スロットルレスポンスが鋭くキビキビ走るが、過激すぎて開けられないというほどではないのが良い。1つ気になるのはクラッチをミートさせる極低速域でのトルクが頼りなく、発進時は気を遣う。アクセルをソロッと開けるのではなく、元気良く大きめに開けて走り出すと良いようだ。

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足まわりも申し分ない。マルケジーニの鍛造軽合金ホイールやマルゾッキ製の50mmフルアジャスタブル・エア加圧式倒立フロントフォーク、オーリンズ製リアサスペンションという豪華な装備で、アルミ製スイングアームは片持ち式。

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ヤンチャなエンジンに見合うよう、飛ばし気味で負荷をかけていくほどに前後サスはよく動き、「まだまだ大丈夫です。どうぞ、もっと高いスピードレンジで走ってください」とサスペンションユニットに言われているようだ。

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とはいえ、求めてくるのは目を三角にするハイスピードレンジでのコーナリングばかりではなく、ノンビリと旋回するときにも前後サスのしなやかさが際立ち、その豪華な足まわりが決して宝の持ち腐れになることはない。
どの速度域でもトラクションをしっかり感じることができ、アクセルを開けてその熱い走りを大いに楽しもうという気にさせてくれるのだ。

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もっと神経質で、付き合いにくい過激なスプリンターかと思いきや、どこからでもアクセルをラフに開けて楽しめるフレンドリーさも同居しているから懐が深い。ハンドリングも従順だし、サスもよく動いてライダーへのインフォメーションも多い。

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メーターはシンプルだ。LCDディスプレイには、エンジン回転数をバーグラフ式で表示するほか、速度はもちろん時計や水温/外気温、オド/トリップ、さらに「ライディングモード」や「DTC」「ABS」のレベルなども確認できる。

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SP専用の「ライディングモード」は、「1199パニガーレ」と同じ3つのモードを設定。「RACE」「SPORTS」、そして75hpまで馬力を抑えた「WET」という3段階で、エンジン出力だけでなくABSの介入レベル(1〜3)、「DTC」(ドゥカティ・トラクション・コントロール)も連動する。

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つまり、「RACE」ではDTC介入レベル最小、ABSは前輪制御のみ。「SPORTS」ではDTC中頻度介入、ABSレベル2。そして「WET」ではスロットルレスポンスが穏やかになるだけでなく、トラコンやABSの介入度がより高まるというわけだ。

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「DTC」は車輪に搭載した加速度センサーから受信するデータを分析し、後輪の空転を制御するもので、スリップした場合はまず最初にエンジンの着火を遅らせてソフトな介入を試みる。それでも空転を制御できない場合は燃料噴射もカット。8つのレベル(ライディングモードと一体化する3レベルを含む)に調整可能となっている。

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撮影はあいにく雨天のウェット路面で、ということになってしまったが、ドライでガンガン攻めたときの気持ち良さは、ライダーの技量を問うことなく初〜中級者でも同じ。エキスパートはもちろん「モタードって面白そうだな」っていう未体験な人にも、ぜひ乗っていただきたい。
もちろん購入する前には、足つきなどをチェックするためにも試乗をオススメする。もう少し足が長ければなぁと、自分はつくづく思う。

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■ドゥカティジャパン 公式サイト
http://www.ducati.co.jp/