マツダは、5月16~17日に神奈川県横浜市にあるマツダR&Dセンター横浜で、「サステイナブル"Zoom-Zoom"フォーラム2015 in 横浜」を開催した。

今年で9回目となるこのフォーラムは、「『走る歓び』と『優れた環境・安全性能』の両立」をテーマに、マツダの取り組みを紹介し、参加者の方々とマツダの絆を深めることを目的に開催されている。

画像はエントランスを入ってすぐのショールームのようなスペースだ。
Related Gallery:Zoom Zoom Forum 2015


会場となったマツダR&Dセンター横浜は、普段は一般の人が立ち入ることが出来ない開発拠点だ。

ここは、本社がある広島の開発拠点に対し、関東近郊の大学等との共同研究等を行うのがメインとなるサテライトオフィスとしての意味合いがあるとのことだ。

その他新車の発表等を開催するなどマスコミ向けのイベント等でも利用されている。

ホールでは、「CX-3」の紹介が、開発主査の冨山氏よりプレゼンテーションが行われた。

CX-3は、デミオをリフトアップしたり、CX-5をコンパクトにしただけに思われがちだが、車高が高いことで改善する価値、低いことで改善する価値という点で、その両方のメリットを受けることができるスイートスポットを目指してパッケージングされたとのことだ。


続いて、デザイン本部チーフデザイナーの松田氏より、CX-3のデザインについての解説が行われた。

ショーカーで魂動デザインを実現した靭(シナリ)のかっこよさを4つのポイントに置き、今回のCX-3に落しこんで、実現したとのことだ。

また、CX-3には、魂動デザインがボンネットで終わることなく、インテリアまで一貫して貫かれている点や、デザインに生命感だけではなく、知性を吹き込むために、ヘッドライトやグリルなどのパーツを大人っぽく上質にデザインしていると熱く語っていた頂いた。


最後は車両実験部の大坪氏より、一人ひとりに合った運転姿勢のレッスンという表題での講演が行われた。

人には、環境適応能力があるので、理想的なドライビングポジションではなくても適応してしまう能力があるため、おかしなドライビングポジションを当たり前だと感じていることがある。

そこで、人間工学的に正しく、健康的な状態に座って運転操作に集中できる環境を提供したいという想いでクルマの基本配置を見直しているとのことだ。

まず、人にとってリラックスした理想の運転姿勢を規定し、低速域、高速域で理想的なアイラインゾーンや、アクセル、ブレーキペダル等の操作機器を配置する。

さらに、正しく操作するために最適なカタチや特性を創りこむといったことを行っている。例えば、アクセル操作を行う際に、ペダルに足をついた状態でペダルの反力と足の重力がつりあえば、よりリラックスしてペダルに足を置くことができ、余計な負担が足にかからなくなるとのことだ。

長距離走行をした際、スネ筋が痛くなる場合があるが、それは、ペダル反力が弱いということが原因かもしれない。

マツダでは、輸入車や国産高級車で採用されているオルガン式ペダルをコンパクトクラスのデミオにも採用してきている。この点も新しい思想が一貫してマツダ車に貫かれている良い例だろう。


講演の後は、マツダ流のドライビングポジションの実車体験を各々行う時間が設けられた。

マツダ車の場合は、まず、シート前後位置の調整を行い、その後シート上下位置の調整、ステアリング位置の調整という順番で理想的なドライビングポジションを取ることが出来るということだ。

事故はほんの数秒の差で回避できることもあり、最適なドライビングポジションを取ることでスムーズな危険回避操作をすることが出来るかもしれない。

上記はマツダ車の例だ。基本的なドライビングポジションは、教習所等でも習ったが、メーカーの設計方針によってその合わせ方が異なるので、自分のクルマの説明書等を一度チェックすると良いだろう。


その他、会場ではスカイアクティブDの解説や秘書の女性など社内の女性目線を開発にフィードバックするクローバーというチームの説明、子供向けの学習プログラムなども行われた。

スカイアクティブDの説明等は以前にもご紹介したので今回は割愛するが、部品一つとっても色々なこだわりを持って研究され製品化されていることが良く理解できた。

来場者には、マツダファンも多く、ディーゼルエンジン特有の3500ヘルツの音を減衰させるナチュラル・サウンド・スムーザーが非対称なのはなぜか等マニアックな質問で盛り上がった。

ちなみに非対称な理由は、ナチュラル・サウンド・スムーザーはピストンに装着する際に圧入するために、その工程上、先が細く根元が太い形状になっているとの解説があった。


最後は、フリートークの時間が設けられ、マツダの開発者や各担当部署のメンバーとの交流が行われた。

オーナーとメーカーが直接話す機会は少なく、オーナーならではの素朴な疑問等も出て盛り上がった。今回はその中のいくつかをご紹介しよう。

Q:マツダやデミオの発音は、"マ"や"デ"にアクセントが来るのか、それともアクセントがなく読むのか?

A:社員の間でもバラバラでマツダ本社の広島ではアクセント付が多いが、関東社員はアクセントなしが多い。そして海外では、アクセント付で呼ばれることが多い。

Q:マツダコネクトが使いにくい。どうにかならないか?

A:バージョンアップできる仕様になっているので、近日中にバージョンアップを行う予定だ。

Q:他社に比べて荷室が狭いのでは?

A:ベビーカー、スーツケース等必要な荷物が入るようにはしっかり設計してあるが、必要以上に大きくはしていない。

Q:デザインテイストがかわいくないのでは?

A:マツダブランドを体現するのがデザインなので、かわいさを追求しすぎないようにしている。その中でも、デミオなどは比較的キュートにデザインしてある。

Q:トヨタと業務提携することでどう変わるのか?

A:資本提携をしたわけではないので、今までどおりマツダのモノづくりは一貫して進められていく。トヨタとの業務提携では、走りを楽しむという点で、スポーツデーターロガーなどが興味がある。

Q:ディーゼルの寿命、耐久性は?

A:「ガケ」の検証と呼ばれる限界を解析技術を使ってあらかじめ検証しているので、耐久面で問題ないように作っている。

Q:ロータリーエンジンの開発はどうなっているのか?

A:マツダの技術の中で、歴史的にも大切な技術であり、ロータリーエンジンの開発チーム、開発部署共にしっかり設置されている。現在はスカイアクティブの傘下でのロータリーエンジンの開発が行われている。

ほとんどの来場者がマツダのオーナーなので、何らかの不満を持っている。それらを直接オーナーから聞き、それらを真摯に受け止め、新しい車両の開発にフィードバックすることであらたな魅力あるマツダ車を作って行くいう流れがマツダ躍進へとつながっているのだろう。

今回のイベントを通じ、ユーザーへの製品提供だけではなく、共に知識を共有し、より良いモノづくりへつなげていることが今のマツダの強みであると実感した。


Related Gallery:Zoom Zoom Forum 2015


【PR】マツダ車の購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べてみよう!