アウディ ジャパン、マイナーチェンジした「A1」に1.0リッター3気筒エンジンを設定
アウディ ジャパンは12日、「Q3」と共にマイナーチェンジしたコンパクトカー「A1」および「A1 Sportback」の日本導入を発表。内外装に変更に加え、新たに1.0リッター直列3気筒直噴ターボ・エンジンを搭載するモデルが設定された。




S1譲りのエクステリアに

アウディ・ブランドの最も小さなモデル「A1」は、まず3ドア・ハッチバックが2010年のジュネーブ・モーターショーで発表され、日本では翌2011年1月より販売開始。さらに2012年には5ドアの「A1 Sportback」が追加された

今回のマイナーチェンジで、エクステリアはフロントの「シングルフレームグリル」がややワイドになり(横方向のバーの数も減った)、ヘッドライトがシャープな形状に、そしてLEDテールランプ(1.0リッター・モデルはオプション)内で発光するライトのデザインが変わった。この辺りの変更は、一足先に登場した高性能モデル「S1」で既に見られたものだ。バンパーの変更により全長が15mm延びて3,985mmとなったが、全幅1,740mm、全高1,425mm(A1 Sportbsckは1,440mm)は以前と変わらない。記者発表の会場に置かれた展示車の「ナノグレー・メタリック」というボディ・カラーは、(拙い写真では分かり難いと思うが)渋くて良い色だと記者は思った。

インテリアではアルミニウム調やハイグロスブラックの装飾を増やし「上質感を高めた」とアウディは言うが、発売当初に用意されていた「ワサビグリーン」や「ガーネットレッド」のようなユニークなカラーが選べなくなったことは残念。







新たに1.0リッター3気筒エンジンを設定

エンジンは、A1の日本導入当初から積まれていた1.4リッター直列4気筒直噴ターボがなくなり、替わってエントリー・モデルとして排気量999ccの直列3気筒直噴ターボ・エンジンを搭載する「1.0 TFSI」が登場。最高出力95ps/5,000〜5,500rpm、最大トルク16.4kgm/1,500〜3,500rpmというスペックは当然1.4リッター・エンジンよりダウンするが、代わりに車両重量は80kgほど軽く、JC08モード燃費は17.8km/Lからアウディ史上過去最高の22.9km/Lに向上した。価格も249万円からと従来のエントリー・モデルより24万円も安い。明らかに国産コンパクトカーからの乗り換え需要も狙った新グレードだ。アウディ ジャパンではこれが今後はA1の販売主力になると考えているようで、標準モデルの他にスポーツシートやスポーツサスペンション、16インチ・ホイールに215/45R16タイヤを装着する「Sport」も設定されている(標準仕様のタイヤは185/60R15)。トランスミッションは従来のモデルと同じ、デュアルクラッチ式7速「Sトロニック」が組み合わされ、前輪を駆動する。マニュアル・トランスミッションや4輪駆動「クワトロ」が欲しければ「S1」を選ぶしかない。

2014年に追加設定された気筒休止システム付き1.4リッター「TFSI シリンダー・オン・デマンド」エンジンは、最高出力が140ps/4,500〜6,000rpmから150ps/5,000〜6,000rpmへ向上(最大トルク25.5kgm/1,500〜3,500rpmは変わらない)。こちらは「Sport」のみの設定となるが、実は今までもこのエンジンを積むA1には、スポーツシートやスポーツサスペンション等が標準装備されていたので、名前に「Sport」が付いただけで実質的には変わっていない。ただし、3ドアの「A1 1.4 TFSI Cylinder on Demand Sport」は、タイヤが従来の215/40R17から、5ドアや1.0 Sportと共通の215/45R16にインチダウンされている。

電動パワーステアリングを新採用

その他の機械的な変更としては、パワーステアリングが従来の電動油圧式から、燃費に有利な「サーボトロニック」と呼ばれる速度感応式電動に改められた。さらに、衝突時には自動的にブレーキを作動させて2次衝突の危険を防ぐ「マルチコリジョンブレーキ」が新採用されている。いわゆる衝突被害軽減ブレーキの類はオプションにも設定がない。

消費税込み価格は「A1 1.0 TFSI」の249万円から、「A1 Sportback 1.4 TFSI Cylinder on Demand Sport」の349万円まで。右ハンドルのみの設定で、発売は6月18日からとなるそうだ。



国産コンパクトカーからの乗り換えも期待

250万円を切る価格は、プラットフォームを共有するフォルクスワーゲンの「ポロ」に迫ることになる。あちらは1.2リッターだが、最高出力、最大トルク、JC08モード燃費の全てにおいて実はA1の1.0リッター・エンジンの方が勝るのだ。"フォルクスワーゲン グループ ジャパンから文句を言われませんでしたか?"とアウディ ジャパンの方に訊いてみたところ「確かに内心ではあちらも色々思うところはあるでしょうが(笑)、例えグループ内で競合しようとも、それより今は他社に対抗したいということです」と答えてくださった。その"他社"とは、この価格帯になると当然国産車メーカーも入ってくると思われる。「例えばマツダさんのデミオあたりを見ても、今ではそれほど安いクルマではないですよね。それが売れているというのは、小さいクルマだから安くて当たり前ということではなく、少しくらい高くても上質なコンパクトカーが欲しいというお客様が増えているのだと思います」と仰る。

では、"これまで国産コンパクトカーに乗っていた方に、アウディ A1はここが違う、という点をアピールするとしたら?"と訊いてみると、「全部なんですが...(笑)。まずはやっぱり内外装の質感ですね。ボディのチリとか、インテリアの素材、ドアを開けると無段階で止まることや、閉めたときのしっかりした感触。それからA1は街中ではコンパクトカーらしくキビキビと軽快に走りますが、高速道路を走行するともっと大きなクルマに乗っているような安定性、安心感が感じられるとよく言われます」とのことだった。3気筒エンジンは「バランサーシャフトを入れて」振動対策もしっかりされているそうで、「アウディのブランド・イメージを決して損なうことはない」出来映えだそうだ。「トルクは自然吸気の1.6リッター並みですから、十分よく走ります」とのこと。詳しい情報は以下のリンクから公式サイトをご覧いただきたい。

アウディ ジャパン 公式サイト:「A1/A1 Sportback」
http://www.audi.co.jp/jp/brand/ja/models/a1.html



By Hirokazu Kusakabe

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