Mercedes-AMG
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メルセデス・ベンツ日本は5月8日、新型スポーツカー「メルセデスAMG GT」およびその高性能版「メルセデスAMG GT S」を発表。同日より注文受付を開始した。

1967年に誕生したAMGは、メルセデス・ベンツベースにしたレースカーの製造やチューニングで広くその名前を知られることになる。"有力プライベーター"から"公式チューナー"を経て、1999年以降はメルセデス・ベンツ傘下となり、今や同ブランドのモータースポーツ活動から高性能車の開発やハイチューン・エンジンの製造まで担う存在となっている。

これまでも「SLS AMG」をはじめ、その名前が付けられた多くの高性能モデルを送り出してきたAMGだが、新たに独自開発した「メルセデスAMG GT」の発表を機に、メルセデス・ベンツの中でも「究極のハイパフォーマンス」を追求するブランドとして「メルセデスAMG」の名前が使われることになった。今後は「究極のエクスクルーシブ性」を追求する「メルセデス・マイバッハ」と並び、メルセデス・ベンツの両極の「究極」を担うことになるという。





SLS AMG同様、メルセデスAMGが完全自社開発した、つまり他のメルセデス・ベンツ車をベースとしない独自モデルである「メルセデスAMG GT」は、2014年のパリ・モーターショーで公式発表された2座のスポーツ・クーペ。前任車との大きな違いをざっくり言えば、メルセデスのフラッグシップ・スーパーカーの伝統である跳ね上げ式の「ガルウイング・ドア」を持たないこと、そして代わりに1,580万円からというだいぶ手頃な価格が付けられたこと(SLS AMG発売当初の日本価格は2,490万円もした)。

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専用開発されたエンジンは、SLS AMGの自然吸気6.2リッターに替わり、時代の趨勢からダウンサイズされた「M178」型4.0リッターV型8気筒直噴ツインターボ。伝統に従い、メルセデスAMGのマイスターが一人ずつ一基のエンジンを最初から最後まで手作業で組み上げるという。AMG GTでは最高出力462ps/6,000rpmと最大トルク600Nm(61.2kgm)/1,600〜5,000rpmを発生、さらに高性能なAMG GT Sなら510ps/6,250rpmと650Nm(66.3kgm)/1,750〜4,750rpmまで引き上げられる。これを90%がアルミニウム製というスペースフレームのフロントアクスル後方に搭載し、カーボンファイバー製ドライブシャフトを介して、リアアクスルに配置された7速デュアルクラッチ式AT「AMGスピードシフトDCT」にパワーを伝達。このトランスアクスル・レイアウトにより、前後重量配分は47:53と、メルセデスにとっては「理想的な比率」を実現したという。GTは機械式、GT Sには電子制御式のリミテッド・スリップ・ディファレンシャルを装備し、後輪を駆動する。



メルセデスの高性能スポーツらしいロングノーズ&ショートデッキのボディは、全長4,546mm × 全幅1,939mm × 全高1,287mmで、車両重量1,615kg(AMG GT Sは4,550mm ×1,940mm × 1,290mm、1,670kg)と、SLS AMGより10cm弱ほど短くなった。ホイールベースは2,630mmとこちらは50mm短い。フロントには状況や天候に応じて自動的に照射が切り替わるLEDハイパフォーマンス・ヘッドライトを搭載し、リア・エンドに120km/hを超えると自動的にリフトアップするリトラクタブル・スポイラーを装備する。ボディ・カラーはソリッドの赤のみが標準。7種類のメタリックと2色のマットペイントは有償オプションとなる。



サスペンションは前後ダブルウィッシュボーン式。GT Sには電子制御ダンピング・システム「AMG RIDE CONTROL スポーツサスペンション」も装備される。GTは前後とも19インチ・ホイールに、前255/35R19、後295/35R19タイヤを標準で装着。GT Sはリアが20インチとなり、前265/35R19、後295/30R20というサイズになる。両グレード間ではブレーキも異なり、GTには前後360mmドリルドベンチレーテッドコンポジットディスクが装備されるが、GT Sではフロントがより大径の390mmとなり(キャリパーも赤く塗られる)、オプションで「AMGカーボンセラミックブレーキ」も装備可能となる。

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インテリアはGTの場合、ブラックのレザーARTICO(人工皮革)/ファブリックが標準。ナッパレザー表皮もオプションで用意される。GT Sはナッパレザーが標準でカラーも3色から選べる。さらにスポーティな「AMGパフォーマンスシート」や、カーボンファイバー・トリムは両車ともオプションだ。「COMANDシステム」と呼ばれるインフォテインメント・システムはインターネット接続機能付きで、容量80GBのHDDナビゲーションが標準装備となる。「AMGダイナミックセレクト」を切り替えれば、トランスミッションのプログラム、エンジン特性、ステアリング特性、ESPの設定などに加えて、「AMGパフォーマンスエグゾーストシステム」のフラップが開閉し、排気音まで変化する。GT Sはサスペンションの減衰特性も変化し、さらにサーキット走行専用の「RACE」モードが備わる。



レーダーセンサーによって先行車を認識し、最適な車間距離を自動的に維持する「ディストロニック・プラス」や、斜め後方の死角を監視する「ブラインドスポットアシスト」、カメラが車線を検知し、逸脱しそうになるとドライバーに警告する「レーンキーピングアシスト」という先進安全機能はもちろん全車に標準装備される。

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消費税込み価格は、メルセデスAMG GTが1,580万円。メルセデスAMG GT Sが1,840万円。他に「エクスクルーシブパッケージ」や「AMGダイナミックパッケージ」など、多彩なパッケージ・オプションが用意される。現在は注文を受付中で、発売はまずGT Sが5月中旬、GTは9月以降を予定しているという。なお、メルセデス・ベンツ日本では、オーナー向けのサーキット走行会などの実施も予定しているそうだ。

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フェラーリアストンマーティンのV8モデルをライバルとしたSLS AMGに対し、メルセデスAMG GTはちょうどポルシェの「911カレラ」と「911ターボ」の間を狙った価格設定。先々代(SLR マクラーレン)や先代(SLS AMG)に比べ、街で見掛ける機会も増えそうだ。詳しい情報は以下のURLから、公式サイトでご確認いただきたい。Autoblog日本版では、富士スピードウェイで行われた試乗会の模様を近日中にレポート予定なので、そちらもお楽しみに。


メルセデス・ベンツ日本:メルセデスAMG GT スペシャルサイト
http://mercedes-amg.jp/gt/



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By Hirokazu Kusakabe

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