BBCの人気自動車番組『トップギア』で司会を務めてきたジェレミー・クラークソンが"ケンカ騒動"によって契約を切られたことから、同じ司会者の1人であるジェームズ・メイはクラークソンと一緒に番組から降りる意思を表明し、ファンの感動を誘ったのはつい先日のこと。しかし『サンデー・タイムズ』に寄せられたメイのコラムによると、実のところ彼は困っているらしい。

というのも、例の騒動が起こる直前にAutoblogでもお知らせした通り、『トップギア』の名物司会者トリオ、クラークソン、メイ、そしてリチャード・ハモンドの3人は、間もなく2018年までの3年契約を更新する予定だった。本来ならとっくに契約更新されているべき時期なのだが、クラークソンが番組の中で放送禁止用語を口にしたとして、英政府メディアの監視役、OFCOM(英国情報通信庁)が調査を行っていたため、延期されていたという。この新たな契約が締結されるのを待たずに(待てずに)、メイは新しいクルマを購入してしまったのだ。

どうして待てなかったのか。それは彼が注文したクルマが、フェラーリの「458 スペチアーレ」だから。ご存じのようにフェラーリはそのベースとなった「458 イタリア」の後継として、すでに「488 GTB」を発表済み。458 イタリアと共に458 スペチアーレも生産終了となる。メイがオーダーした458 スペチアーレは「最後の1台」であるそうだ。488GTBがターボ・エンジンとなった今、458 スペチアーレはフェラーリ最後の自然吸気V型8気筒を搭載するモデルとなる可能性もある。そのさらに最後の1台を手に入れられるチャンスがあり、間もなく大金が転がり込む予定もあるとなれば、BBCの出演契約書より先にフェラーリの購入契約書に慌ててサインしてしまったメイの気持ちは痛いほど分かるというもの。

2013年のフランクフルト・モーターショーで発表されたフェラーリ 458 スペチアーレは、458 イタリアのエアロダイナミクス性能とエンジン・パワーを引き上げ、サーキット向けのチューニングおよび装備を施した、車名のイタリア語が表す通りの"スペシャル"なモデル。ミドシップに搭載された4.5リッターV8エンジンは、過給器の助けを借りずに排気量1リッターあたり135馬力にもなる最高出力605馬力を9,000rpmという高回転で発生する。メイによれば購入金額は20万8,090ポンド(約3,785万円)で、「新たな3年契約を祝して」購入したつもりだったそうだ。

というわけで「仕事を求む」と『サンデー・タイムズ』に書いているメイだが、最新の報道では、現在BBC2のキム・シリングロー女史がメイ、ハモンドの2人と話し合いを続けているとのこと。ひょっとしたらまずは彼ら2人だけ、そして「番組と視聴者のことを真剣に思っている」という彼女の言葉を信じるなら、後にまた3人が揃って登場する番組が観られるかも知れない。


By Hirokazu Kusakabe

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