【レポート】トヨタの「MIRAI」開発者、急速充電の電気自動車に将来性はないと語る
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トヨタが、クルマの将来のために内燃機関に代わる動力源の開発に力を入れていることは周知の事実だ。今のところ同社はハイブリッド・システムの採用に積極的で、ハイブリッドカーの販売を促進したり、新型モデルを発表したり、モータースポーツ向けに開発したりしているが、完全な電気自動車(EV)の開発には全く興味がないようだ。水素燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」を見てもそれはよく分かるだろう。

MIRAIの開発責任者である田中義和氏によれば、EVは電力を大量に消費するため、今以上の急速充電が可能になったとしても、将来性はないという。同氏がロイターに語ったところによると、「例えば、EVで500kmの距離を走るための電力を12分間で充電したとすると、その消費電力は1,000戸の家庭に供給する電力量と同程度になる」とのこと。田中氏もEVの需要があることは認めているものの、昼間に短距離を走行し、夜間に毎日充電するという使い方に向いていると考えているようだ。

MIRAIの開発に携わってきた一人として、田中氏が水素燃料電池を高く評価するのは当然のことだろう。長距離走行するには、燃料補充時間が短くて航続距離が長い水素燃料電池に分があると彼は考えている。その一方で、「もちろん、継続して市販モデルを生産していくには、解決しなくてはならない技術的な問題もある」とも語っている。最大の課題は水素ステーションの設置だ。日本では政府からの補助金があるものの、2016年3月末までに水素ステーションを全国100カ所に設置するという目標は達成が難しそうだ。

これまで水素燃料電池の開発を推し進めてきたトヨタだが、水素を燃料として利用することの長所を誇張している、あるいは全米にある水素ステーションの数を実際よりも多く伝えていると非難されたこともある。それでも同社のエンジニアは、2022年までに燃料電池自動車の価格をディーゼル車と同程度まで下げようと奮闘中だ。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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