Kawasaki H2 H2R

今年の第42回東京モーターサイクルショーで熱い視線を集めたのが、カワサキのニューモデル「Ninja H2」(270万円)そして「Ninja H2R」(540万円)だ。

「誰も体感したことのない加速力の提供」、これが開発の出発点。さまざまなモーターサイクルの楽しみ方があるなかで、加速力は大きなファクターを占めているとカワサキは考え、その結果、導き出したのが、スーパーチャージャーの装備。

Kawasaki H2 H2R

リッタークラスのスーパースポーツモデルと同等のコンパクトなエンジンに、スーパーチャージャーを組み合せることで、公道仕様の「Ninja H2」で200 PS以上、レース仕様の「Ninja H2R」にいたっては、ラムエア加圧時326 PSという超弩級なハイパワーを実現した。

Kawasaki H2 H2R Kawasaki H2 H2R

まず、見るからにしてタダ者ではない佇まい。まるで戦隊ヒーローものにでも出てきそうな未来感覚あふれるスタイリングと、ミラーリング仕上げのブラッククローム塗装で異彩を放つ。

Kawasaki H2 H2R

「エアロダイナミクス(空気力学)」については、航空機や新幹線を手がける別事業カンパニーを持つ川崎重工ならではの進化の成果で、超高速域においてもライダーの制御下においた走行が可能なよう研究し尽くされ、熱の放散による大きな冷却効果も同時に得ている。

さて、もっとも注目されるのは、新設計のトレリスフレームに搭載されるスーパーチャージド水冷4ストローク4気筒998ccエンジン。シリンダー背面にレイアウトされた過給機は、川崎重工グループの他部門、つまりガスタービン&機械カンパニー、航空宇宙カンパニー、そして技術開発本部からの支援を受け、モーターサイクル&エンジンカンパニーの設計者によって開発されたもの。

Kawasaki H2 H2R

熱の発生を最小限に抑える高効率設計の過給機としたことで、インタークーラーの装着を必要とせず、代わりに効率の良いラムエアインテークと6リットル容量のアルミ製インテークチャンバーで吸気効率を高めた。

Kawasaki H2 H2R

もちろんエンジンも、スーパーチャージャーを装着することを前提にゼロから開発された専用設計。「フラットトップピストン」は過給器付きエンジン特有のもので、燃焼室の形状も高出力に対応させている。
さらにレーシングマシンに搭載される「ドッグリング・トランスミッション」や、高温にも負けない鋳造ピストン、シリンダーヘッドのデュアルエキゾーストポートに合わせてヘッダーパイプをオーバル形状とした排気まわりなど、随所に最先端テクノロジーを採用。まさにカワサキの技術力の粋を集めた、究極のパワーユニットだ。
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そんな最強ユニットなだけに、ハイテクを駆使した電子制御装置も充実きわまりない。エンジン制御(点火、吸気)への介入度合が異なる3つのモードを設定した「KTRC (カワサキトラクションコントロール)」や、アクセルをワイドオープンしてスタートすることができる「KLCM(カワサキローンチコントロールモード)」、急なアクセルオフを行った場合でもエンジンブレーキの効きを抑えることが可能な「KEBC (カワサキエンジンブレーキコントロール)」、「KQS(カワサキクイックシフター)」など、二輪の最先端テクノロジーを惜しみなく満載にした。

Kawasaki H2 H2R

メインフレームは高速ライディング時の安定性と柔軟性を確保するため、最新の解析技術によって開発されたトレリスタイプとし、スーパーチャージドエンジンのビッグパワーを受け止めるだけのフレーム剛性を確保しながら、高速域での安定性とコーナリング時の柔軟性、フル制動時にも揺るぎない姿勢制御などにも貢献。「柔と剛」を高次元でバランスさせている。

Kawasaki H2 H2R

フロントフォークは、モトクロス競技車のために開発された「エア・オイル・セパレートカートリッジフォーク」をベースに、オンロード向けにリメイクされた「KYB AOS-Ⅱ」を導入。フルアジャスタブル・モノショックとセットされるスイングアームはカワサキ初の片持ち式とし、バンク角を稼ぐとともに重量物であるマフラーを車体中心近くに配置することが可能となった。

Kawasaki H2 H2R Kawasaki H2 H2R

ジェット戦闘機を思わせるデザインのインストゥルメントパネルで、ライダーは様々な電子制御機能を操作し、比類なき加速力とトップスピード、スーパースポーツマシンレベルのサーキットパフォーマンスが味わえる。
なお、レーサー仕様の「Ninja H2R」(2015年7月10日発売予定)は背の高い「トールウインドスクリーン」を採用するほか、外装類をCFRP製にグレードアップし、「デュアルラムエアインテーク」や「ハイリフトカムシャフト」、「チタニウム製エキゾーストシステム」を装備。KIBSのオフ設定が可能になるなど、サーキット走行での戦闘力をより高めた。


■Ninja H2 SPEC
◎全長×全幅×全高:2,085×770×1,125mm
◎ホイールベース:1,455mm
◎シート高:825mm
◎装備重量:238kg
◎エンジン型式:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
◎最大出力:200PS/10,000rpm
◎最大トルク:14.3kg-m/10,000rpm
◎排気量:998cc
◎ボア×ストローク:76.0×55.0mm
◎圧縮比:8.5:1
◎燃料タンク容量:17L
◎フロントタイヤ:120/70ZR17 ◎リアタイヤ:200/55ZR17
■PRICE
270万円(ブライト参考小売価格=消費税8%込み)
<車体色>
ミラーコートブラック

■Ninja H2R SPEC
◎全長×全幅×全高:2,070×770×1,160mm
◎ホイールベース:1,450mm
◎シート高:825mm
◎装備重量:216kg
◎エンジン型式:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
◎最大出力:310PS/14,000rpm ラム加圧時326PS/14,000rpm
◎最大トルク:16.8kg-m/12,500rpm
◎排気量:998cc
◎ボア×ストローク:76.0×55.0mm
◎圧縮比:8.3:1
◎燃料タンク容量:17L
◎フロントタイヤ:120/70ZR17 ◎リアタイヤ:200/55ZR17
■PRICE
540万円(消費税8%込み)
※付属品:タイヤウォーマー、レーシングスタンド
■発売予定日
2015年7月10日
<車体色>
ミラーコートブラック×リアルカーボン

■カワサキ NinjaH2/NinjaH2R スペシャルサイト
http://www.ninja-h2.com