トヨタは、2011年3月に策定した「トヨタグローバルビジョン」に基づき、「持続的に成長し続ける企業」を目指し「もっといいクルマづくり」に向けた取り組みを進めている。その中核を成すのが、「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に基づく商品開発と競争力のある工場づくり、それらを支える「人材育成の強化」であるという。3月26日、同社はその取り組み状況を公表する記者会見を開き、そのTNGAを今年発売予定の4代目「プリウス」に採用することを明らかにした。

TNGAではプラットフォームおよびパワートレインを刷新し、部品やユニットの共有化によってコスト低減を図ると共に、パワートレインは低重心でより軽量、コンパクトにすることで高い性能と低燃費を追求するという。エンジンとトランスミッションによるパワートレイン全体で燃費は約25%、動力性能は約15%以上も向上するそうだ。ハイブリッド・システムに関しては、駆動ユニットの配置見直しやモーター、インバーター、電池の小型化・高効率化を図ることで、燃費は15%以上の向上が見込めるという。現行型プリウスのJC08モード燃費は30.4km/L。ということは、TNGAを採用した新型プリウスは35km/Lに届くということも期待できそうだ。

新プラットフォームでは、アンダーボディやサスペンションを刷新・新開発すると共に、パワートレーンユニットを低重心・低配置化することで、「クラストップレベルの低重心高」を実現するという。トヨタによれば、これが「低く構えた、かっこいいデザイン」「気持ち良いハンドリング」「質感の高い乗り心地」「安全・安心をお届けする衝突安全性能」などに貢献するそうだ。骨格構造の見直しや、ボディ接合にレーザー溶接技術を採用することによって、ボディ剛性は従来比30~65%も向上するという。

TNGAの導入は、プラットフォーム開発だけにとどまらず、生産工場の効率化や有能な人材のマネージメントなども含め自動車製造にかかわる全てのプロセスの改革を目指している。現在は新工場の新設を敢えて凍結し、既存工場の能力を最大限有効活用する取り組みを進めているところで、ラインの汎用性を高め、複数工場で同一車種を生産するリンク生産を進めるとともに、機械の故障や保全作業で生産を休止させる時間を極力無くすことなどに取り組んだ結果、稼働率はグローバル全体で2009年の約70%から90%を超えるまでに向上したそうだ。

また、TNGAによる共用化は、同一ライン内に複数のプラットフォームやユニットを追加で混流させることが可能となるため、需要変動へのよりフレキシブルな対応や、モデル切り替え時には大幅な投資低減が可能となるという。

このような投資低減で得られた原資は、成形技術の進化による高意匠の実現や、より高い溶接技術によってボディ剛性を向上させるなど、生産技術分野における「もっといいクルマづくり」のための商品力向上に使われるそうだ。次期型プリウスが、どれだけ「もっといいクルマ」になっているか。その発表が待ち遠しい。なお、トヨタの取り組みに関する詳しい内容は、公式サイトのニュースリリースをご覧いただきたい。

By Autoblog Japan Staff

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