Lamborghini Aventador LP700-4

アヴェンタドールは、イタリア・ランボルギーニ社が製造するスーパーカー。ムルシェラゴの後継モデルとして2011年3月にジュネーブショーでデビューした。2012年11月にロードスターが登場。
アヴェンタドールの名前は、ディアブロムルシェラゴと歴代のモデルがそうであったように、闘牛から取っており、スペイン・サラゴサの闘牛場で活躍した雄牛の名前に由来する。

Lamborghini Aventador LP700-4 Lamborghini Aventador LP700-4

わずか1136mmしかない車高とシャープなエッジが構成するスタイル、シザードアと呼ばれるランボルギーニトップモデルの特徴の一つでもあるポップアップ式のドア、6LのV12気筒エンジン、カーボンコンポジットフレーム等々、アヴェンタドールの存在は独立的に起立している。正真正銘、現代のスーパーカーであり、同時にスーパースポーツカーでもある。

Lamborghini Aventador LP700-4

搭載するエンジンはドライサンプ式の60度V型12気筒で排気量は6498㏄。電子制御式バルブタイミング機構を備え、圧縮比11・8対1の高圧縮比から700CV(馬力)/8250rpm、最大トルク690Nm/5500RPMを発揮する。

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組み合わされるミッションは7速IRS(ツインクラッチ・セミオートマ)。
駆動方式はハルデックスカップリングのジェネレーション4による4WDで、0対100~40対60の間で前後駆動配分が行われる。
最高速は350km/h。0 100km/h加速は3秒(ロードスター)。

Lamborghini Aventador LP700-4

ボディは、先にも触れたが、カーボンコンポジットモノコックのキャビンの前後にアルミ製フレームという構成。サスペンションはプッシュロッド式のサスペンションユニット(ダブルウイッシュボーンタイプ)。
ホイール&タイヤは、アルミ鍛造性の前20インチ、リヤ21インチに前255/30ZR20、後355/25ZR21サイズのピレリP-ZEROを履く。

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ロードスターで一つ気になるのは、ボディ剛性は問題ないのだろうか、ということ。これについてランボルギーニでは、エンジニアがもっとも気にかけたのがこの点であると言っている。そのため、サイドシルとフロアトンネルのカーボンのレイヤー(枚数)を増やし、モノコックボディの剛性アップが図られている。ちなみに補強による重量増は50kgだという。
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試乗するにあたって、まず試したものこの点だった。脱着式のルーフパネルを装着した状態と外した状態とで走り比べてみた。このルーフはカーボン製で、2分割式で片方が6kgある。剛性パーツとして使えそうな剛性を備えていそうだ。
限界近くまで攻め込めば差は出てくるのかもしれないが、常用域...豪快な加速を試すことも含め、まったくといっていいほど違いは感じられなかった。
まずその事に感心した。




というわけで、感心したついでにいろいろと試してみたのだが、感動したのはそのパフォーマンスだ。700馬力を発揮するスーパーカーなのに、無造作にアクセルを踏んでフル加速できるのだ。2輪駆動であれば、ホイールスピンが止まらない、あるいはESC(=横滑り後防止装置)が作動して、パワーをセーブしてしまうところだが、アヴェンタドールはパワーが絞られる様子もなくシートに文字通り体がめり込むような強烈な加速を見せる。0 100km/h=3秒(!)の実力はハンパではない。

Lamborghini Aventador LP700-4

心を落ち着かせて公道に走り出る。乗り心地はすこぶる良好。当然ふわふわしたソフトさはないが、短いサスペンションストロークの中でダンパーとスプリングが緻密に仕事をしているといった印象の足回りの引き締まり感。コツコツとした硬めの乗り味ではあるが、不思議なくらいクルマが上下に揺れず、いわゆるフラットライドな乗り味を見せてくれるのだ。印象としては、ビタッ! と4つのタイヤが路面をとらえている、そんな感じ。
ワインディングロードに足を踏み入れても、素晴らしく安定している。ミッドシップゆえにフロントが軽いので、カーブの手前できちんと荷重移動してやったほうがクルマの動きは素直になるが、なにしろグリップ限界が恐ろしく高いので、スポーツドライビングでなければ荷重移動さえ気にしなくていい。そのままオン・ザ・レール感覚で走れてしまう。

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ペースを上げていくと、接地荷重が足りないので、荷重移動なしでハンドルを切るとフロントタイヤが外に逃げ気味になるが、アクセルオフや軽いブレーキングで前輪に荷重を乗せてやれば、再びオン・ザ・レールの旋回となる。このくらい乗り速域(とんでもないスピードですが)になると、ハルデックスカップリングが、積極的にフロント側に駆動トルクを配分しようとしているようだ。強い旋回Gがかかっているのに、プッシュアンダーや、リヤが横に逃げたがるような素振りが見られず、フロントタイヤがクルマを引っ張り、後輪がそれをなぞっていくような独特の旋回感がある。

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そんな状況で一旦アクセルを軽く戻しタックインを起こしてやるとリヤタイヤがズズッと滑り出す。それに合わせてアクセルを踏み込んでやると(タイミング次第だが)前輪も軽く滑りながら、斜め前に猛烈な勢いで加速(ドリフト)する。...とまあ、これは以前サーキットでESCをオフにして試した時のクルマの動きだが、いずれにしても限界を超えたところでスピン状態に陥ったり、猛烈なアンダーステアで、外に膨らんでいくといった破たんはまず起こらない。

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タイヤが大きく滑る前にESCが作動して、旋回を助けながらアクセルを絞り、必要に応じてブレーキをかけてくれる。クルマがドライバーの意思を振りほどいてどこかにすっ飛んで行ってしまうといった案コントローラブルな状況にはならない。
ただ気をつけなくてはいけないのは、アクセルひと踏みでとんでもない速域に達しているということ。ドライバーはパワーと加速の誘惑に負けず、冷静にスピードをコントロールすることが、実はアヴェンタドールを走らせるうえで最も大切なことかもしれない。

Lamborghini Aventador LP700-4

ちなみに、ロードスターは、そのエクステリアデザインからも想像がつくように、風の巻き込みは非常に少ない。サイドウインドウを上げ、リヤウインドウを上げておけば、頭の上を風が掠めて後ろに流れていく。エアコンの効きも良く、快適な空間が確保される。リヤウインドウ後ろからエンジンの熱を伴った風が巻き込んでくるが、これもそれほど強烈で無作法なものではない。むしろリヤに搭載されるエンジンの生の迫力あるサウンドが明瞭に聴こえて、より一層の一体感が得られる。

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クローズドボディに負けない圧倒的なパフォーマンスと爽快な解放感を得られるのがロードスターの魅力だろう。ただしこの快感を得るためにはおよそ4500万円が必要である。

■ランボルギーニ 公式サイト
http://www.lamborghini.com/jp/