2016年12月31日までに月面に無人探査機を着陸させ、着陸地点から500m以上を走行して、指定された高解像度の動画と静止画を地球に送り届けた最初のチームが優勝となるコンテスト「Google Lunar XPRIZE(グーグル・ルナ・エックスプライズ)」は、 非営利団体のXPRIZE財団が主催し、Googleがスポンサーを務める、民間組織による月面無人探査を競う国際賞金レースだ。この競技に日本から唯一参加している、株式会社ispaceの月面探査チーム「HAKUTO(ハクト)」は、米ピッツバーグの宇宙開発企業「Astrobotic(アストロボティック)」チームと月面輸送契約を結び、2016年後半にアメリカで打ち上げを行うと発表した。

今回の発表によれば、ハクトは開発スケジュール、コスト、システム要件などの総合的な観点から、高い技術力が評価されているAstroboticの月面着陸船「Griffin」に"相乗り"することが「最もミッション成功確率が高いと判断」したという。「Griffin」には、HAKUTOチームからこのレースに参加する2台の月面探査機「Moonraker」と「Tetris」と共に、Astroboticチームの探査機「Andy」も搭載されているため、月面に到着後は2チーム3台の探査機によるドラッグレースが展開されることとなる。打ち上げは米フロリダ州ケープカナベラルから、SpaceX社のFalcon9(ファルコンナイン)によって行われる予定だ。

Google Lunar XPRIZEの賞金総額は3,000万ドル(約36億円)で、優勝チームには2,000万ドル(約24億円)、2位のチームには500万ドル(約6億円)が与えられる。月面に向かう前に、地球上で順調に開発を進めているチームには「ランディング」(月面に着陸する飛行性能)、「モビリティ」(月面における探査機の走行性能)、「イメージング」(月面における映像撮影能力)という3部門から研究結果を表彰する総額600万ドル(約7億円)の中間賞が既に与えられており、HAKUTOチームはモビリティ部門で受賞を果たし、50万ドル(約6,000万円)を獲得。一方、Astroboticチームは3部門すべてで受賞し、175万ドル(約2億円)を獲得している。

両チームは競い合うと同時に提携を結んでいることから、もしどちらかのチームが優勝したら、2,000万ドルは2チームで分配することになっているそうだ。賞金は"山分け"でも、もちろん栄誉は先にミッションをクリアしたチームのものになる。

これは世界一というよりも、太陽系で一番壮大なレースといえるだろう。現在この2チームを含め、全部で18のチームが世界各国から参加しているという。日本の得意とする小型化思想をふんだんに取り入れ、低コスト化のため民生品の部品を多く活用しているというハクトの探査機の活躍を、地上から応援しよう。

HAKUTO 公式サイト
http://team-hakuto.jp/




By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

【PR】月面探査機の購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べてみよう!