VOLVO V40

ボルボV40シリーズの2015年モデルは熟成の進む果物のようだ。登場から3年目を迎えるV40シリーズT4でその練れぶりを知ることができた。ボルボV40シリーズは発売以降、あっという間に現代のボルボのベストセラーカーとなった。ボルボのラインナップ中最もコンパクトな5ドアハッチバックモデルは、そのサイズやパッケージングによる実用性の高さや個性的なデザイン、ボルボが提唱する安全性などから新しいファンを増やしているのは間違いない。スウェーデンのアパレルメーカーH&Mや洋服、ファブリック、雑貨などがマリメッコなどの認知度や人気も同じ北欧出身のボルボとの距離感を縮めてくれているのかもしれない?

VOLVO V40 VOLVO V40

ボルボのラインナップなかでも、エントリーモデルであるコンパクトハッチのV40は最も手を伸ばしやすい存在かもしれない。大振りのシートやシンプルながらデザイン性も質感も高く、個性的であるところもボルボの魅力だ。そういうものに感度の高いアンテナを持ち、身近にあって頼もしい一台をリサーチしている人には良いニュースとなりそうだ。今回はT4/T5の2ラインナップがある内の「T4シリーズ」のご紹介です。

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個人的にココがGJ(Good Job)と感心した順に主な変更点を紹介すると...。
ドライブフィールや扱いやすさの向上、予防安全機能の追加、デザインの小変更や新しいドライバーコントロールインターフェイスの新採用等がある。
ドライブフィールについては今回新たに「ツーリングシャシー」を採用している点が大きい。ボルボには「ツーリング/ダイナミック/スポーツ(Rデザイン)」の3タイプの足回りのセットがある。が、V40にはツーリングの設定がなかったのだとか。そこで日本導入当初は「ダイナミック」を採用し、剛性の高いボディにカッチリとした足が組み合わされていた。お陰でややスポーティなドライブフィールとライド感を持つモデルという印象があり、それも決して悪くはない。が、快適重視の「ツーリングシャシー」の登場で、日常使いの多いコンパクトハッチという特性を活かし、乗り心地とハンドリングのバランスを優先させたセッティングを選んだわけだ。ダイナミックシャシーに比べ、スプリングスタビライザーはソフトに。またリヤ・ダンパーモノチューブ式から新開発のツインチューブ式に変更されている。

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試乗車のV40 T4を、石畳の駐車スペースから一般道へ"移動"させるだけで乗り心地の良さが分かる。それはとても滑らかで、その印象は最後まで変わらなかった。
そして、信号での発進や車庫入れ時の発進や加速もこれまでより更にスムーズになった印象もある。1600回転という低回転域から最大トルクを発生させる1.6L直噴ターボエンジンは、思った以上の強い発進をすることもあり、路面が濡れていたりするとホイールスピンをすることもあった。

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今回は弱い発進も気を使わずにできる。エンジンの力をしっかりと受け止めタイヤに伝え、路面を捉える事のできる足回りの制御効果もあるかもしれない。加えて特にアナウンスはないものの、エンジンや8ATの制御系を小チューニングレベルで行われているのではないかと想像する。もちろん1.6Lターボというダウンサイジングエンジンは相変わらずこちらが求めれば頼もしい力と速さを発揮してくれる。細かな制御の熟成によって、よりコントロールのしやすさが増したわけで、街中での扱いやすさは乗り心地と共に心強いはず。

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街中の扱いやすさについてはもう一点。今回、アルミホイールとタイヤサイズを7.5J×17 225/45R17から7.0J×17 205/50R17に変更。リム幅を小さくしたことで最小回転半径が5.7mから5/2mと小さくなっているのだ。その効果は結構大きい。狭いスペースで曲がったり切り替えしをしようとハンドルをめいっぱい切りつつ「イケないかな?(切り替えし必要?)」と思う様な場面でもイケてしまう(曲がれる)という感じ。クルマが動く軌跡を想像しながらゆっくりと慎重に動かしていくと、その想像よりわずかに小さな回転(軌跡)で曲がれるのだ。もちろん必ずではないが、日常のドライブシーンの中で何気なく操作した際に、気づかぬうちに扱いやすさをサポートしてくれる効果は大きいはずだ。

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予防安全機能についてはリヤビューカメラが追加された。ボルボには「INTELLISAFE(インテリセーフ)」というセーフティ・テクノロジーが標準装備されている。その中にはミリ波レーダーやデジタルカメラ、赤外線レーザーを採用する衝突軽減ブレーキ(クルマ、人、サイクリストを含む)やクルーズコントロール、高速レーンキープなどのドライバーサポートシステムがあり、これらにリヤビューカメラが追加されたことで、10の技術が人間のミスを未然に防ぐ可能性を高めてくれることになる。

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デザインではLEDドライビングライト(デュアルキセノン・ヘッドライト装着車)がフロントバンパーの下方サイドに加わった。これはヘッドライトのライト点灯時の表情を豊かにし、アピール度も増すことで予防安全に繋がるはず。

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最後に新世代のドライバーインフォテイメントシステム「SENSUS」の採用を簡単にご紹介しておこう。これまでのシステムからハードもソフトも一新。つまり画面デザインも一新し、ナビゲーションシステムも新しくなった。インターネット接続機能やマップケア、ミュージックサーバーなど多くの便利な機能が使いやすさと共に採用されている。

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ダイヤルやステアリング上のスイッチなどで操作できる機能も増えている印象があった。中でもボイスコントロール機能は実際に試してみても精度が高く、実用的であることが実感できた。目的地設定などが簡単にできるのって、移動を快適にする大事な要素だと思うのは、私が日々ナビに頼りがちな運転をしているからだろうか...苦笑。

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V40 T4シリーズは、まさに食べ頃、飲み頃...いやいや、ますます乗り頃を感じさせるモデルに進化している。ドライバーや乗員に、より優しく寄り添ってくれる実用コンパクトハッチへの歩みを更に進めたのは間違いない。

■ボルボ・カー・ジャパン
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