ドイツでF1が人気を博し、開催地を巡ってサーキット同士が火花を散らしたのはそう遠い昔ではないはずだが、今はすっかり事情が変わってしまったようだ。

先日お伝えしたように、今年もF1ドイツGPは昨年と同じホッケンハイムで開催されると見られていた。ところが英TV局『Sky News』によると、F1の最高責任者バーニー・エクレストン氏は、ドイツGPの開催地は確定したのかという質問に対して、「いや、まだだ」と答えたという。

同氏によると、これは開催にあたりプロモーターとの財政問題が解決していないためだそうだ。さらに「正直言って、どうなるか分からない。この状況には自分でも驚いている。ドイツの人々は今までミハエル・シューマッハを応援してきたから、彼が出場しないレースを見るのは寂しいのかもしれない...」とコメント。しかし、昨シーズンの優勝チームがドイツのメルセデスであったことや、その前の4年間はドイツ人ドライバーのセバスチャン・ベッテルが選手権を連覇していたことを考えると、理由はそこにあるとは思えない。

今シーズンはドイツGPが消滅してしまうのだろうか? エクレストン氏は「1カ所は決まっている。オーストリアと呼ばれているけれどね」と、昨シーズンからF1カレンダーに復活した"ドイツ語"圏の国名を上げてはぐらかしている。オーストリアでは今シーズンもシュピールベルクにあるレッドブル・リンクでグランプリが開催される予定だ。

これで思い起こされるのは、フランスGPのことだ。F1の開催地として長い歴史を持つはずのフランスが、2008年を最後に開催国として復活できずにいるのは、隣接するフランス語圏のベルギーとモナコでグランプリが開催されていることも無関係ではないだろう。ドイツも、ホッケンハイムかニュルブルクリンクで契約がまとまらないと、同じような運命を辿る可能性がある。

これまでのシーズンでは、ドイツや日本のように国内2カ所のサーキットで交互開催となる国がある一方で、イタリアやスペインのように1シーズンに2度のグランプリが開催された国もあった。しかし近年、新たな開催地が増えていることを考えると、それも昔の話になりつつあるのかもしれない。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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