peugeot 308

ブランニューのプジョー308である。つまり308の2代目が登場した、ということ。事情を知らない人は更に混乱しそうだが、実はこういうことだ。
プジョーは2012年に、モデルチェンジごとに変えていたモデル末尾の数字を、新興国向けモデルは1、それ以外はモデルチェンジしても8のままにすることを発表した。
つまり2007年に307から308にモデルチェンジし、2012年に末尾を変えないことを発表したので、2013年に登場したのは2代目308ということになる。

peugeot 308 peugeot 308

更に話をややこしくしているのは、初代308は307からプラットフォームをキャリーオーバーしているということ。初代308は307の熟成バージョンともいえるかなり近しい間柄なのである。
2代目308はプラットフォームを新たに開発した、文字通りのフルモデルチェンジとなる。
PSA(プジョーシトロエングループ)が開発したモジュラープラットフォーム(EMP2=エフィシエント・モジュラー・プラットフォーム2)を採用しているのだ。このプラットフォームは超高張力鋼板やアルミ、複合素材を使うことで従来に比べ約70kgの軽量化を実現している。

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モジュラーの言葉が示す通り、プラットフォームの共通化を行う目的で開発されたものだ。モジュラープラットフォームとしては、フォルクスワーゲン・ゴルフに採用されたMQBプラットフォームが知られているが目的は同じ。一つのプラットフォームをいろいろなボディサイズで使えるように設計し、開発の効率化を図るわけだ。
2代目となった308でいうと、ホイールベースの長い308SWの開発も容易だったということだ。
ボディサイズは、308が全長4253mm×全幅1804mm×全高1457mm。ホイールベースは2620mm。308SWは全長4585mm×全幅1804mm×全高1471mm。ホイールベースは2730mm。

peugeot 308 SW peugeot 308 SW

ちなみに先代308と比べると、2代目308は全長で33mm、全幅で16mm、全高で53mm小さくなっている。とはいえ、単純にダウンサイジングされたというわけでも無い。ボディの外径は無駄を省いてキュッと引き締めたが、室内はフロントウインドウの傾斜を立て室内空間を広く作ることで、逆に居住性は高められている。

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エクステリアデザインは写真の通りで、初代308から比べるとだいぶプレーンなものになった。ただ、細部にプジョーならではのエッセンスが散りばめられており、平板な面やラインがどこにも見当たらない。またヘッドランプはLEDヘッドランプとなり31個のランプで構成。上縁を13個のLEDで縁取り、エンジン始動で点灯するようになっている。

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インテリアは「i-Cockpit」と呼ぶ新しいデザインを取り入れている。小径ステアリングヘッドアップ・インストルメントパネル、視認性と操作性を一体化したタッチスクリーン(モニター)など、ドライバーを優先した直感操作のできるものとなっている。

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ユニークなのは、タコメーターが反時計回りに動くところ。またタッチスクリーンは、バックカメラを備える他、エアコン、バックアシスト、オーディオ、電話、ナビなどをタッチ操作で行える。
SWのラゲッジスペースは、ホイールベースを伸ばし全長を伸ばしているだけあって、Dセグメントクラスの広さがある。

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搭載されるエンジンは、1.2Lの直噴3気筒ターボエンジン。ユーロ6に適合した軽量な新型エンジン「PureTech」をベースに、新たにターボを組み合わせ直噴エンジン化したユニットだ。これに6速ATであるEAT6が組み合わされる。
最高出力130ps/5500rpm、最大トルク230Nm/1750rpmを発生する。注目すべきは最大トルクだ。わずか1.2Lのエンジンで2.5Lクラスの自然吸気エンジンと同等のトルクを発揮しているのだ。しかもわずか1750回転で。

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このエンジン特性が、308の印象に大きく影響している。アクセルを踏み込んだ瞬間から厚みのあるトルクを発揮するので、軽々と走り出してくれるのだ。もちろん軽量化の効果もある。車重が1300㎏前後に収められており、このクラスのクルマとしては50~100kgくらい軽い。が、感覚的にはそれ以上に軽く感じられる。これはSWでも同様。

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アクセルを踏み出すとほぼ同時にターボが効いて、ふわっとトルクを膨らましてくれる。その厚みのあるトルクによって楽々走りだす、そんな感覚だ。
刺激的な加速の迫力は無いが、十分に余裕を感じる力感があり、スムーズに車速を上げてくれる。感心するのは、これだけ排気量が小さなエンジンなのにターボのレスポンスが良く、アクセル操作によく付いてきてくれることだ。

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もちろんターボのサイズを小さくすればレスポンスは良くなるが、高回転域でターボの頭打ち感が出やすくなる。308のターボはレスポンスとパワーのバランスがとても上手にできている。
操縦性は、相変わらず良い感じのプジョーセッティングだ。適度に引き締まっているが、大きな加重が掛かるロールを嫌わず、スーッとサスペンションがストロークしてくれる。足回りが突っ張って、タイヤだけで曲がっていくのではなく、ボディを適度にロールさせながらバランス良く曲がってくれる。

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あまり細かいことを考えずに走らせていると、特にこれといった刺激もなく普通に走れてしまうので、その良さが判りにくいが、無意識にハンドルを切り足したときや予想したよりコーナーが小さくて反射的にハンドルを切るスピードが速くなってしまった、そんな時に、足回りをググッと縮めながらすんなりと曲がってくれる、そんな味付けなのだ。しなやかというより柔軟で懐の深いサスセッティングだとボクは思う。

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ハンドル操作に対して正確にカチッと動く(イメージの)ドイツ車に対して、もうちょっと人の感性寄りなのが最近のプジョーの味付けであり、新しいプラットフォームを得た308もまた同じテイストのセッティングが踏襲されている。
308と308SWの走行特性は、ホイールベースの長さからくると思われる動きに多少違いがある。やはりホイールベースの長いSWの方がおっとりというかゆったりしていて、キビキビ、シャキシャキした感覚が薄い。

peugeot 308 SW peugeot 308 SW

ボディがしっかりしている感触や、ロールを積極的に受け入れている足回りのセッティングは同様で、同じ系統のクルマであることを感じさせながら、微妙にキャラクターが違えているということなのだろう。この308SWの乗り味もまた面白い。

■プジョージャポン 公式サイト
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