1964年型フェラーリ「250LM」が約11億4000万円で落札!
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我々はこれまでにも、米アリゾナ州で開催されるオークションで高値の付いた希少なクルマを何度か紹介してきたが、今回は1月15と16日に同州で開催されたRMオークションにおいて、最高額となる962万5,000ドル(約11億4,000万円)で落札された1964年製フェラーリ「250LM」をご紹介しよう。

有名な耐久レース「ル・マン」の頭文字を持つ250LMは、1963年から1965年までの間にわずか32台が生産された。それまでの「250」シリーズと違ってエンジンをミドシップに搭載することが特徴だ。今回オークションに出品された車両はその9番目に製造されたモデルで、排気量3.0リッターを意味する「250」(250cc × 12気筒 = 3.0)と名付けられてはいるものの、320hpを発生する3.2リッターV型12気筒をコクピット背後に搭載している。

962万5,000ドルという落札価格も、クラシック・フェラーリとしては過去トップ10に入るほど高額ではなく、250LMに付いた価格としても過去最高というわけではない。コレクター向けメディア『Sports Car Market』によれば、1965年のル・マン24時間レースで優勝した250LMは、2013年にニューヨークで1,430万ドル(約17億円)という値で落札されているし、また別の250LMには昨年8月にモントレーで1,150万ドル(約13億6,000万円)という値が付いている。だが、RMオークションによれば「今回落札された250LMは、これまでにアリゾナ州で落札された中でも最も価値ある1台」だという。

フェラーリによる初期のミドエンジン・モデルである250LMは、ル・マン24時間レースでフェラーリにこれまでのところ最後となる総合優勝をもたらした。今回出品された車体番号「5899 GT」の250LMは、有名なスイスのレーシングチーム、スクーデリア・フィリピネッティが最初に購入し、シエール・クラン・モンタナ・ヒルクライムのデビュー戦ではルドヴィコ・スカルフィオッティによるドライブで優勝。その直後に伊モンツァで開催された第15回コッパ・インターヨーロッパでも、ニノ・ヴァッカレラが乗り優勝している。2人ともフェラーリF1チームに在籍し、ル・マン24時間レースで優勝経験のあるドライバーだ。

フィリピネッティでの役目を終えた5899 GTはジュネーブ・モーターショーに展示されてから売却され、これまで何人かのオーナーの手に渡っている。中には、壊れてしまったスカリエッティ製ボディをポルシェ「906 カレラ6」のものに換えたり、エンジンを「330P」の4.0リッターV12に交換した者もいたという。5899 GTはその後も多くのレースで優勝を重ね、最終的にはオリジナルのボディとエンジンに復元されることになった。そして何度かのレストアを経て、ついに10年前にクラシック・フェラーリのレストアや鑑定を担うフェラーリ・クラシケ部門の審査をパス。鑑定書が発行されただけでなく、本社のある伊マラネッロの博物館で展示された。

米アリゾナ州にあるビルトモア・リゾートのフランク・ロイド・ライト・ボールルームを会場に開催された今回のRMオークションでは、250LMの他にも特筆すべき出品が多く見られた。フェラーリとしては2005年製「FXX エボルツィオーネ」が160万ドル(約1億9,000万円)、1967年製「275 GTB/4」が360万ドル(約4億2,400万円)と、百万ドル単位での落札が続いた。また、1971年製ランボルギーニ「ミウラ SVJ」には190万ドル(約2億2,300万円)の値が付き、1984年製アウディ「スポーツ クワトロ」は推定落札額より低い40万1,500ドル(約4,740万円)で落札となった。ちなみに日本車では、"Hakosuka"と紹介されている1970年製日産「スカイライン GT-R」4ドアに、8万8,000ドル(約1,040万円)という値が付いている。今回のRMオークションでは出品されたクルマの90%以上が落札され、総計6,370万ドル(約75億円)も売り上げて閉幕となったという。




By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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