【レポート】北米トヨタCEOが、「今後もサイオンはプレミアム・コンパクトに注力する」と発言
クールで挑戦的なクルマで若者をターゲットにしてきたトヨタの北米向けブランド、サイオン。だが、このブランドの今後の展開がどうも見えなくなってきている。米自動車メディア『WardsAuto』によると、北米トヨタのジム・レンツCEOが「個人的にはまだ、プレミアム・コンパクトカーこそ我々の進むべき道だと信じている」と語ったというのだ。

"まだ"という言葉は置いておくとして、気になるのは"プレミアム・コンパクトカー"だ。「FR-S(日本名:トヨタ 86)」などを見ても分かるように、そのラインナップに"プレミアム"な要素は何もない。MINIフィアット「500」のようなライフスタイルを豊かにするテイストも感じられない。市販化が予定されている「iM コンセプト」(写真右)も、発売時には平凡なトヨタ「オーリス」(欧州市場向け)に近いものになるだろう。もちろん、サイオンがこれからラグジュアリー路線に進むことも不可能ではないが、そのために多大な時間やコストを掛けることは、現在のブランド・コンセプトに真っ向から反するアイディアに思われる。

サイオン・ブランドのバイスプレジデントであるダグ・マーサ氏の発言にも、困惑は強まるばかりだ。今回の取材とは別の機会に答えたものだが、マーサ氏はレンツCEOの"プレミアム・コンパクトカー"という発言について、「トヨタの上層部では話が出ているのかも知れないが、私は知らない」と言い、そのような展望は「私たちが現時点で見据えている2025年までの計画よりも、さらに先のことを言っているのだろう」と述べている。また、「iM」の価格は2万ドル(約240万円)以下になると言われているが、これはマーサ氏が、"若年層"にとって"手が届きやすい"ことこそサイオンの基本理念だと考えている証拠だ。マーサ氏はおそらく、当面は現行ラインナップをより魅力あるものにすることに注力すると思われる。10月までの販売台数が前年比で14.8%減と、採算がとれる年間販売台数の半分を超えたにすぎない現状に歯止めをかけ、販売店とともに新型車が期待どおりの成功を収めるための手段を講じたいはずである。

ところで、サイオンから発表される次のモデルはどうなるのか? 分かっているのは、2015年のNY国際オートショーで市販型iMと共にもう1つ新型モデルを披露する予定があるということだ。そして、マーサ氏は"サイオンにふさわしいモデル"であれば、小型クロスオーバーの可能性も除外していないという。確かにその手もあるかもしれない。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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