欧州の団体が、F1における酒類メーカーのスポンサーシップ禁止を要求
欧州のロビー団体が、F1におけるアルコール飲料メーカーのスポンサーシップ禁止を求めて、国際自動車連盟(FIA)のジャン・トッド会長宛てに公開状を出したことが明らかになった。

欧州アルコール・ポリシー・アライアンス(ユーロケア)によれば、2010年に欧州で飲酒運転により死亡した人の数は6,500人(交通事故死亡 者数の25%)に及ぶという。さらにユーロケアは、飲酒運転とアルコール飲料メーカーのモータースポーツにおけるスポンサーシップとの間に、(簿弱ではあるとしても)直接的な相互関係があると主張。FIAに対して、アルコール飲料メーカーがF1チームやイベントのスポンサーになることを禁止するよう求めている。

F1では現在、ウィリアムズはマルティーニ、フォース・インディアはスミノフ、マクラーレンはジョニー・ウォーカーがスポンサーとなっているが、そのうちジョニー・ウォーカーは最近、F1の公式ウイスキーとなる契約も結んでいる。しかし、イスラム教諸国で開催されるレースの際には、飲酒を禁じるイスラム法を尊重し、多くのチームがアルコール飲料メーカーのロゴを取り外している(表彰台で振りまかれる恒例のシャンパンも、ローズウォーターなどのノンアルコール飲料で代用)という状況だ。

こうしたアルコール飲料メーカーやブランドをF1から締め出そうという動きは、いくつかのチームが財政的に苦しんでいるという現在のF1界にとっては、かなりの難題といえる。しかし、ユーロケアはその点に関して、F1が以前にタバコメーカーを締めだした時も、財政問題を乗り越えていると指摘。タバコメーカーはかつて、フェラーリ(マールボロ)、マクラーレン(ウエスト)、ロータス(JPS)、ホンダ(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)といったチームをスポンサードしていた。

なお、モータースポーツとスポンサーシップに関しては、米モーターサイクル専門サイトが最近掲載した記事の中で、レッドブルやモンスターエナジーといったエナジードリンクメーカーがスポンサー活動を将来行えなくなる可能性に言及している。エナジードリンクメーカーは現在、多くのレーシングチームをスポンサーとして支えている存在だ。

もちろん、F1だけがアルコール飲料メーカーによる広告を問題にされているわけではない。NASCARインディカーでも紆余曲折があった。例えばNASCARの第2カテゴリーはかつて、スポンサーのビールメーカーにちなんで「ブッシュ・シリーズ」と呼ばれ、またNASCARの最上位カテゴリーは、RJレイノルズのタバコのブランド名から「ウィンストンカップ・シリーズ」として知られていた時期があった。しかし、タバコやアルコールメーカーによる広告が社会的に問題となり始めたことから、もっと抵抗の少ない保険会社(ネイションワイド・インシュアランス)と通信会社(スプリント)をスポンサーに迎え、第2カテゴリーはネイションワイド・シリーズ、最上位カテゴリーはスプリントカップ・シリーズと改称された。アメリカン・ル・マン・シリーズも、以前はパトロン(テキーラのブランド)がタイトルスポンサーを務めていたが、現在はユナイテッド・スポーツカー選手権に統合され、腕時計ブランドのチュードルがスポンサーを務めている。

詳細については、ユーロケアの公開状(英語)をお読みいただきたい。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

■関連フォトギャラリー
Related Gallery:Williams Martini Racing Photos

Related Gallery:Martini livery in Formula 1 Photos

【PR】レースマシンの購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べてみよう!