ダイハツが11月10日に発売した新型軽乗用車「ウェイク」。先ほどお届けした前編に続いて、後編では開発を担当された技術者の方にもお話を訊いてみた。


このウェイクは、2013年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「DECA DECA(デカデカ)」をベースに開発が進められたということですが、なぜ"DECA DECA"という名前はそのまま採用されなかったのでしょうか?

「実は名前を決める時、いくつかの候補を用意してお客様に聞いてみたのです。その中で最も評判が良かったのが、ウェイクでした。DECA DECAもけっこう上位に来たのですけど、やはりご自分で買うとなるとちょっと...という声も聞かれまして」

ああ、なるとほど。誰かに「クルマ、何に乗ってるの?」と訊かれたとき、「デカデカ!」と答えるのは抵抗ある人もいるでしょうね

「ええ、まあ(笑)」



DECA DECAの特徴の1つでもあったピラーレス観音開きドアは、やっぱり市販車では無理でしたか?

「ピラーレスにすると、その分ドアに補強を入れなければならないので、車重がさらに重くなってしまうんです。それでなくてもタントより重いので、ウェイクでは(ピラーレスは)採用を見送りました」

その辺りが、ピラーレスを採用するタントとの棲み分けということにもなりますか?

「そうですね。人が乗るには、特にお子様を乗せたりするならタントの方が便利でしょう。ウェイクはもっと荷室を使いたいという人向けですね」

そうなると、「アトレー」じゃどうしてだめなの?という気もするんですけど。

「これまではアトレーを、そういった荷物を沢山積んで、レジャーに使われる方は多かったです。でもやはりアトレーはシャシーがバン(ハイゼット)ベースということもあって、ご存じのようにドライブトレインのレイアウトが異なります(筆者注:アトレーはエンジン縦置きの後輪駆動がベース)。ウェイクはFFベースということで、ムーブなどと同じ最新のエンジンやトランスミッション、シャシーなどのコンポーネントを共有できますから、乗り心地や操縦安定性、それから特に燃費の面でアトレーより有利に造れるわけです。アトレーはさらに荷室を最優先する方向けですね」

先ほどの質疑応答でも、さんざんスズキのハスラーの名前が出されていましたが、やはりユーザーは比較すると思うんです。その辺りの違いについてはいかがですか?

「(発表されたハスラーを見たとき)似たようなことを考えているんだなと思うところはありましたが、でもクルマ自体のコンセプトはやっぱり違うと思います。ウェイクは広い室内空間が特長。逆にハスラーの方が、最低地上高が高い分、悪路では若干強いのかなという気はしますが」

車高も上げて、いま流行のSUV仕立てにするなんてことは考えませんでした?

「考えませんでした。全高を上げるなら、このクルマでは(最低地上高ではなく)車内空間に使いたい。やっぱり、なんでもかんでも取り入れる、というわけにはいきませんよね。バランスが大事ですから。

これから販売店で試乗される方に、是非ここに注目しながら乗ってみて欲しい、という点は?

「これだけ背が高いのに、安定しているということです。これは是非感じて頂きたい。運転席の座面もタントより高いので、視界がいいということもあって運転が楽です。あと、自然吸気でも街中ならよく走ります。ただ、人や荷物をたくさん積んで遠くまで出掛ける人には、やっぱりターボの方が余裕があるのでお勧めですけど」

ありがとうございました。色々な可能性がありそうですので、今後の展開も楽しみにしています。




会場に置かれたウェイクは、その高めの全高だけでなく、角張った各部のデザイン、アクの強いフロントマスクなどにより、黄色いナンバープレートが付いていなければ軽自動車には見えない、というのが第一印象だった。同じように大きく見えてもどこか優しげなタントとは明らかに個性が異なる。ただし、ダッシュボードの形状は専用にデザインされているが、インパネ周りの配置などはタントと一緒。センターメーターの採用は好みが分かれるところだろう。運転席に座っても、確かにもっとずっと大きなクルマに乗っているような気分になる。ちなみにマニュアル・トランスミッションを設定することは難しいそうだ。

車種を選ぶときだけでなく、ウェイクを買うと決めたあとも、内外装はどんな仕様にしよう? 車内には何を付けよう? これに乗ってどこへ行って何をしよう? と、楽しい空想が拡がってゆく。ウェイクは、すでにレジャーを楽しんでいる人が飛びつくというより(そういう人は新車に買い換えるより、他の道具にお金を掛けがちであるからして)、ウェイクを手に入れたことで何かレジャーを始めてみようと思う人も多いのではあるまいか。筆者も、会場に展示された様々なウェイクを見て回るうちに、自分の中で普段はなるべく抑えてきた「遊びたい心」がむくむくとウェイクしてきた。一緒に来ていたAutoblog日本版編集長は「これ、ルーフを切り詰めてチョップトップにしたらカッコイイんじゃない?」なんてことを言う。それはまったく本末転倒のような気もするが、しかし、確かに低いシートに交換すればチョップトップでも運転に支障はなさそうなので、そんなのも「広い室内空間」を逆手に活かした遊び方の1つと言えるかも...。いや、決してお勧めするわけではありませんが。

ウェイクに関する詳しい情報については、以下のリンクから公式サイトをご覧いただきたい。まだお読みになっていない方は記事の前編も、ぜひどうぞ。


ダイハツ公式サイト:「WAKE(ウェイク)」
http://www.daihatsu.co.jp/lineup/wake/index.htm


By Hirokazu Kusakabe

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