HARLEY-DAVIDSON FLTRXS ROADGLIDE SPECIAL

ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)が10月2日、早くも最新2015年式モデルを発表したが、そのなかには世界中のバイクファンの間で話題になり、熱視線を浴びている「ロードグライド・スペシャル」の姿があった。
ロードグライドといえば、ハーレーダビッドソンのトップエンドモデル「エレクトラグライド・シリーズ」と双璧を成す人気機種だが、昨年はカタログ落ちしていた経緯がある。ハーレーファンにとっては、まさに待望の復活。1年の沈黙を経て蘇った、ブランニューモデルというわけだ。

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ハーレーダビッドソン モーターカンパニー(以下、H-D社)は昨年、実にアグレシッブな大改革を行ったばかりだった。H-D社の開発部門は長年の歳月を費やし、世界中のライダーたちとともに走り、その声に耳を傾け、あらゆる調査によりユーザーから集積した様々な意見を開発に反映し実現した顧客主体型(Customer-led)の製品開発プロジェクト"Project RUSHMORE"を敢行した。
合言葉のように使われた"RUSHMORE"が意味するところは、いつでもユーザーに「MORE」を提供するという考えを持ち、さらに「MORE」のひとつはハーレーに乗ること、見ることで得られる感情的な「RUSH」であるという。
「RUSH」とはハーレーが与える恍惚感などを意味すると同時に、世界中のライダーたちにとっていつかは走りたい理想の場所である「RUSHMORE」(米国サウスダコタ西部)でもある。"Project RUSHMORE"のネーミングは、この3つの要素にもとづいていたものであると、H-D社は説明している。
具体的に何をしたかというと、トップカテゴリーである「ツーリングファミリー」のリニューアルだった。
エレクトラグライドは伝統的なスタイリングを受け継ぎながら、フェアリングやラゲッジケースのフォルムを改良し、そのメーターまわりには"BOOM! BOX"と呼ばれるカラーディスプレイを持つニュー・インフォメーションシステムを内蔵。オーディオシステムやナビ(日本では未対応)、電圧計や温度計など各種情報をここに集約する電子制御が行われ、誰もがハーレーだとわかる伝統のフォルムを受け継ぎながらも使い勝手のよい、強靱なインフォテインメントシステムを構築した。
そして、ついにリリースされた新生ロードグライド・スペシャル。"Project RUSHMORE" はここでも受け継がれ、フルモデルチェンジでの登場となった。

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まず、FLT系お馴染みのフレームマウントのフェアリングは、抵抗を減らすことを目的地にウインドトンネルテストを繰り返し、フォルムを大刷新。「シャークノーズフェアリング」と名付けられ、精悍なスタイリングを手に入れている。
今回、早くも実際に試乗する機会を得たが、新設したエアインテークなどのおかげで、3つのスプリットストリームが生み出され、ライダー頭部への風圧や乱気流を制限し、コントロールしていることがわかった。

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ロードグライドならではのデュアルヘッドライトも健在で、夜の濃い暗闇を眩しいほどに照らす白色系のLEDへと進化。個性的な二眼マスクが、より鋭い眼光を持つ面構えに変わっているのとともに、HDJによれば、ロービームでは照射距離を6%、照射範囲を85%アップ。ハイビームでは照射距離が45%、照射範囲を35%向上しているという。

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昨年のエレクトラグライドから導入された"BOOM! BOX"も、メーター回りに埋め込まれていたから安心した。タッチパネル式の6.5インチモニターは、最上級モデルであるウルトラリミテッドと同一のもの。H-D社のロードグライド・スペシャルへの熱い意気込みを感じさせる豪華装備と言えよう。

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この操作は、スマートホンのように画面を指で触るほか、スイッチボックスにあるジョイスティックでも操ることができ、これをいじっていると興味が尽きない。新設されたインフォメーションスイッチを押せば、ディスプレイには従来フェアリング内のアナログ式メーターで確認していた外気温やオイルプレッシャーをデジタル表示。さらに、携帯電話やポータブル音楽プレイヤーと接続するためのUSBポートやブルートゥース機能も備えているから、お気に入りの音楽がこれまで以上に手軽に聴ける。

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シフトをニュートラルから1速に落とすと、メカニカルノイズが低減していることに気づく。これはプライマリーアウターカバーにリブを設けたほか、コンペンセータースプロケットのスプリングパックとローターを除くすべての構成部品を改善することで内部オイルの潤滑がより円滑になったことによるもの。
さらにクラッチを繋ぐとレバーの軽さに驚くが、これは油圧クラッチが採用されたためで、この装備はストップ&ゴーの多い日本では、よりありがたいと感じる。
クラッチをミートさせるだけで、その巨体を前に進めるほどの図太いトルクを発揮するツインカム103(1689cc)のフィーリングは従来通りで、Vツインエンジンらしい鼓動感が心地いい。エアクリーナーボックスの形状変更やカムプロフィールの見直しなどによってトルク感はより潤沢になっており、加速力が旧ロードグライドに比べ明らかに鋭く、強烈だ。

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さらにライディングポジションも見直され、後方へ流れる新しいデザインのハンドルバーを新採用。ロングランでも疲れにくい乗車姿勢をライダーにもたらしているのも見逃せない。

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また、ABSブレーキは前後連動式の"リフレックスリンクドブレーキシステム"へと進化され、41mm径だったフロントフォークは49mm径へと大径化。リアサスペンションは手動で調整可能なロープロファイル・ショックに変更され、従来以上に走りを重視した足まわりになっている。
たとえば、コーナリングで強引にラインを変えるような操作をしても、クイックかつ素直に反応し、負荷が強くかかった状態でも粘り強く踏ん張ってくれるし、段差を乗り上げたときの突き上げを感じることもなくなった。

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こうした数々の改良は、ロードグライドスペシャルがもっとも得意とするハイウェイクルージング、そしてロングドライブでの大きな武器となり、ツーリングがより快適になるのは明らか。税込み車両価格はビビットブラックが299万5000円、モノトーンカラーが303万4500円。ハーレーファンのみならず、日本中のビッグバイクユーザーにとって、垂涎の1台となるだろう。

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FLTRXS
ROADGLIDE SPECIAL

■SPEC
◎全長×全幅×全高:2430×980×1310mm ◎ホイールベース:1625mm ◎シート高:695mm ◎車両重量:385kg ◎エンジン型式:TWINCAM103 ◎最大トルク:126Nm/3497rpm◎排気量:1689cc ◎ボア×ストローク:98.4×111.1mm◎燃料タンク容量:22.7L ◎フロントタイヤ:130/60B19 ◎リアタイヤ:180/65B16

■PRICE
ビビットブラック:299万5000円
モノトーンカラー:303万4500円

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