autoblog初登場、モータージャーナリスト斉藤聡。新型NOAH/VOXY試乗。
トヨタの5ナンバーミニバンであるヴォクシーノアがフルモデルチェンジして発売された。新型ヴォクシー/ノアは、『家族の夢を丸ごと載せる広々とした室内空間を実現し、Fun(快適性)Utility(使用性)Nenpi(燃費)を高次元で融合する「EMOTIONAL FUN BOX」』をキーワードに開発された。FUN BOXFUNはかなり強引な語呂合わせだがクルマ自体はかなり丁寧に作り込まれている、という印象を受けた。


ヴォクシーは毒気のあるカッコよさ、ノアはミニバンの王道を行く堂々感を表現したというフロントマスクは、従来以上にヴォクシーとノアのキャラクター分けが明確になっている。
新型NOAH VOXY
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とはいえ、特徴はさらに洗練された室内の使い勝手の良さにある。冒頭にも触れたようにヴォクシー/ノアは5ナンバーサイズ。全幅1695mm(SI1730mm)ながら、低床ボディを採用することで、先代よりも車高を低くしているにもかかわらず1400mmの室内高を確保。また低床効果でスライドドアはステップフリーとなり、リヤラゲッジスペースのフロア高も500mmと低くなり載せ降ろしが楽々できるようになっている。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY
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サードシートもワンタッチでシートを跳ね上げ、左右に折りたたむことができ、簡単操作で広いラゲッジスペースになる。

7シーターは、2列席が左右方向に可動でき、ベンチシート⇔セパレートに変化する。このセカンドシートは、3列席をたためば810mmスライドでき広いフロアスペースを作り出せる。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY
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ヴォクシー/ノアのもう一つの特徴が燃費の良さ。このクラス初の本格的なハイブリッドを採用(システムはプリウスと同じ)JC08モード燃費で238km/Lというデータをマーク。ガソリン車も2WD160km/ L4WD150km/Lとしている。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY
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ただし、ハイブリッドを全面的に推しているわけではなく、あくまでもシリーズの中の1グレードをいう扱いで、ガソリン車にバリエーションを用意して、ハイブリッド車以外の魅力を強く打ち出しているところもヴォクシー/ノアというクルマの立ち位置を良く表している。

さらにもう一点、今回のモデルチェンジではカタログモデルだけでなく、ウエルキャブの開発も同時に行われている点を評価したい。

車いすでリヤゲートからエントリーできる『車いす仕様車』、新型NOAH VOXY
セカンドシートが車外へスライドダウンしてくる『サイドリフトアップシート車』、 新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY
助手席がスライドダウンしてくる『助手席リフトアップシート車』、 新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY
運転席への移乗をサポートし、車いすを電動で収納できる『フレンドマチック取付用専用車』が用意されている。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY

開発段階から関わっているため、細かな作りや配慮は後付とは比べものにならないほどよく、利便性の点で大幅に進歩している。

さて、実際にヴォクシー/ノア走らせた印象はどうか。まずは2Ⅼのガソリンの乗ったのだが、自然な加速感、普通の運転感覚を持っている。車両重量が1600㎏前後あるにもかかわらず、走り出しに軽快さがある。CVTのセッティングが巧みで、エンジン回転の上昇を上手に駆動力に振り替わることで空転感を抑えながら、スッと駆動トルクの充実した回転域に回転を上げ、滑らかに加速につなげていく。印象としてはタイヤの転がり抵抗もかなり少ない感触がある。クルマの重さを感じさせずにスッと走り出すのはまさにそれ。重いクルマを重いと感じさせない上手な味付けになっている。
新型NOAH VOXY
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エンジン回転が上昇してくると、エンジン音の高まりに、力強い加速感が重なって「伸びのいい加速」感が演出される。CVTだから実際にはダイレクトなエンジンの伸びの良さは感じないはずなのだが、このあたりのCVTチューニングも巧みだ。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY

操縦性もいい。カーブでもグラつくような不安感がない。タイヤの踏ん張り感は、ガッチリというほどではないがしっかり感がある。ロール量よりもロールスピードを上手にコントロールしてクルマの姿勢変化を穏やかにしている、そんな味付けになっている。そのためハンドル操作に対してクルマの動きが穏やかでグラッとくるような動きはまず感じられない。普通に走れる感覚はこのあたりからきているのだろう。
新型NOAH VOXY
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運転のしやすさは視界の良さも大きく貢献している。視界の方向に細く偏平させたAピラーや三角窓、脚付きのサイドミラーのおかげで斜め前の死角が大幅に少なくなっている。これが交差点の左折時の不安感やストレスを軽減してくれる。
新型NOAH VOXY
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ハイブリッドは18Lのシステムで、システムパワーは100kw(=136馬力)。感覚的にはガソリンと動力性能は同等といったところか。走り出しはかなり頻繁にモーターのみの駆動となるので、ガソリン車とは比較にならないが、モーターのトルクの強さが作り出す走り出しの力感はハイブリッド独特。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY

深くアクセルを踏み込むとエンジンも始動してエンジンパワーが加わる。ただし、システムパワーの総量コントロールをしているので、単純にモーター+エンジンのパワー(トルク)の総和とはならない。感覚的には走り出しから50km/hくらいまではハイブリッドの加速が若干力強く、エンジン回転が上がってくるとガソリンのほうが力強さで勝る。

ハイブリッドのセッティング次第ではもっと速さや力強さを出すことができるのではないかと思うのだが、あえてそうせず、ガソリンとハイブリッドの持ち味を生かしたグレード設定ということなのだろう。

走らせていると、ガソリンに比べてフロントまわりが若干重く感じられるが、操縦性の違いというほど大きなものではない。それよりもEVモードでのモーター走行が特徴的。音も振動もなくスルスルとモーターで走る感覚には独特の面白さがある。
新型NOAH VOXY
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ハイブリッド用バッテリーもフロントシート下の収めることで、ミニバンの特徴である室内スペースを犠牲にしていないので、使い勝手はガソリンと同等。
新型NOAH VOXY 新型NOAH VOXY

フルモデルチェンジしたヴォクシー/ノアは、見かけ上の便利さや面白さではなく、ユーザー目線での使いやすさをしっかりと作り込んできたと感じる。低床フロアや視界の良さ、落ちつきのある操縦性は、だれが乗っても運転しやすい...というよりも違和感なく普通に乗れるクルマに仕上がっている。ハイブリッドもそれをイチ押しグレードにするのではなく、個性的なパワーユニットを持った一グレードとしてのピタリと収めている。


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