【レポート】半年で売れた車はわずか50台 新車販売が解禁されたキューバのその後
キューバでは、1959年のキューバ革命以来禁止されていた国内での新車の売買が、今年1月に完全に解禁となった。しかし、解禁から約半年。国内11カ所のディーラーで販売された新車の合計台数は、自動車50台とオートバイ4台のみだったという。

英の通信社ロイターによると、新車の販売台数が少ないのは需要がないからではなく、ショールームにあるクルマの価格が高すぎるためだという。

上半期の国内ディーラーの売り上げ総額は128万ドル(約1億3,000万円)。つまりバイクを含めた1台当たりの平均取引価格は2万3,700ドル(約240万円)だ。この数字だけを見ると価格が高すぎるとも思えないが、キューバ人の平均月収が20ドル(約2,100円)であることを考えれば販売台数が少ないことにも納得がいくだろう。だがそれでも、以前お伝えしたような、新車のプジョー508」が26万2,000ドル(約2,747万円)、2005年製のルノー車でさえ2万5,000ドル(約262万円)もしていた今年1月の状況に比べたら、リーズナブルになっているのだ。

キューバでは1959年の革命以来、国内で売買できる自動車は革命以前から国内にあったものに限られていた。だからキューバの人々は、1950年代に製造されたクルマを現在でも大事に乗り続けているわけだ。2011年に新車の売買が解禁されたものの、売買には政府の許可証が必要だったため、実際に新車を買えるのは政府の高官や一部の富裕層だけ。国民からの不満が高まり、ようやく今年の1月に政府の許可書なしでの売買が解禁された(それでも新車価格が高いのは、政府が新車の購入に高額な税金を課しているためと言われている)。

おそらくこれは、市場開放に向かう長いプロセスを歩み始めたばかりである今だけの現象であり、今後は徐々に落ち着いてくるものと思われる。半世紀以上にわたってビンテージカーに乗ってきたキューバの人々にとっては、新車の価格が下がるまであと数年待つことなど何でもないのかも知れないが、我々としては少しでも早く自動車価格が下がることを祈りたい。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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