先頃発売されたホンダの最新型クルーザーの2台に乗った。しかも、水平対向1800ccエンジンの超弩級モデルの「F6C」、国内初採用の縦型V4エンジンを積む「CTX1300」の2台にである。

Related Gallery:Honda GOLDWING F6C Official Photos

Related Gallery:Honda CTX1300 Official Photos

一昨年あたりからホンダは、クルーザーモデルを次々市場投入している。その背景には、現代の2輪市場において、クルーザーモデルこそがより多くのユーザーに支持され受け入れられる可能性をもつカテゴリーであり、現代にフィットした性能や機能を持たせることで、かつてアメリカンスタイル=クルーザーと言ったイメージから脱却した現代のクルーザーを創り出そうとしている。

クルーザーというカテゴリーは、走りよりもノスタルジックなスタイルや、独特のエンジンの鼓動や排気音、ひたすら真っ直ぐ走ることを得意とするバイク達が連想されるが、現在のクルーザー達は決してそんな仕上がりではない。とりわけ、最近のホンダのクルーザーモデルは、快適で走行性能にも優れ、クルーザーというよりGTと言った方が相応しいのではないかと思われるモノもある。


Related Gallery:Honda GOLDWING F6C

そうしたホンダのクルーザーモデルの中から、代表的な大型モデル2機種に乗った。

まずは、ホンダ「GOLDWING F6C」。ホンダにはツアラーモデルの頂点に立つGOLDWING、そこからより走る楽しさを追求した「F6B」(2014年1月1日ご紹介済み)と言うモデルが存在するが、パワーユニットには水平対向6気筒1800ccエンジンを共用している。このF6Cは新たなフレーム、足周り、車体デザインを採用しさらに走りの楽しさを追求。クルーザーモデル中最高のパフォーマンスを狙ったモデルである。

1800ccという超弩級のエンジン、300kgを超える車体はこれまでの様にGOLDWINGシリーズにしかなかった独自の安定性と運動性を踏襲するのだろうと予測していたが、嬉しい意味でそれは見事に裏切られる。さらに車体装備をシンプル化し、外装が改められ、フレーム、サスペンションション、前後のタイヤサイズを専用化。水平対向エンジンの低い重心位置をより有効に用いて車体を構成、従来はシート下に配置されていた燃料タンクを通常のバイク同様にエンジン上に配し、このF6Cにしかない独自の操安が創りだされる。




わずかにパワーアップしたエンジンを搭載するこのモデルは、その車体とエンジンサイズからは想像できないくらい軽快でかつ安定した走りが可能とされ、ややもすると、やんちゃに思えるほどの楽しさを乗るモノに感じさせてくれる。

見方によっては、大きなエンジンに人が跨がり、2つのタイヤで走らせるために生まれたような車体。そのデザインは、ティアドロップな燃料タンクと左右のラジエターシュラウドによって創り出され、ボディの前半分は大きくマッシブで、後半は低く絞り込まれた低く長いフォルム。

F6Cは、その個性のほとんどを必然的にここからもたらされる。伝統の水冷4ストロークOHC水平対向6気筒エンジンは、74.0×71.0mmのボア×ストロークの1,832cc。
最高出力は86kW(117PS)/5,500rpm、最大トルクは168N・m(17.1kgf-m)/4,000rpmを発生する。魅力は、いつ何処でも、右手首をひねると5速ミッションのどのギヤでも怒濤の加速が味わえること。

フロントには対向4ポットキャリパーの310mm径フローティングディスクを採用、リヤには3ポットキャリパーの316mm径ベンチレーテッドディスクを装備。342kgの車体をコントローラブルかつ強力に制動する。

凄みのあるフェイスデザインを生むヘッドライトはLEDで上下分割のリフレクターを使用。シンプルなテールライトやウインカーもLEDを採用。ウインカーにはオートキャンセラーの親切機能も採用されている。




昨年の東京モーターショーでのお披露目から早くも市場投入されたF6C。735mmのシート高、跨がった瞬間に感じる重心の低さ。だが、バイクとして超大型の部類に入るのだから車体の大きさも重さも時には痛感することもある。しかし、一端走り出してしまえば、扱いやすく、楽しく、ちょっと粗野だったりする。雨の日にはラフなスロットル操作は当たり前に控えた方が良いのだろうが、そんなことより走らせて楽しい。くどいようだが1800ccエンジンを積んでいるのにこのバイクは軽快で、豪快でもあってとても楽しく、情熱的な存在ですらある。



Related Gallery:Honda CTX1300

さて、一方のCTX1300は、F6Cとは対照的にツアラー的な個性を強く感じさせるモデルである。同時にデザイン、動力性能、機能のどれも等しくクルーザーの完成度も感じさせられる。

GOLDWINGを彷彿とさせる力強さを感じさせながら、機能的で、個性を主張するフロントフェイス。フロントカウルと一体になったボリューミーなタンクシェルター。それらによって創り出されるフロントマッシブなデザインと、水平基調のシェイプは、迫力よりも整然とした機能を感じさせ、その中にごく自然に縦置きV4エンジンが包み込まれるように配置されている。聞けばデザインの過程で車体のスタイリングに最も適したエンジンが縦置きV4であったからの採用であるとか。

CTXシリーズの頂点に立つこのCTX1300は、全てがそつなくスマートでもある。車体デザインはホンダ流?とでも言えるバガースタイルで、機能を備えたものに仕上げられているし、1300ccのエンジンもV4独特のパワートルク感を持ち大柄な車体に相応しい動力性能をもつ。さらにはトラクションコントロールも装備され、あらゆる条件で扱いやすく安全でもある。ハンドリングも安定性を重視した特性とされていて、長距離、長時間の走行に適した味付けとされている。

その他にも、ロングライドに適した装備も充実していて、サイドミラーをビルトインするフロントカウルのウインドプロテクション効果をはじめ、トラクションコントロール、コンバインドABSとあらゆる機能が、クルーザーとして、同時にツアラーとしての特性を高次元のものとしている。




国内に初めて投入される縦置き水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒エンジンは、78.0×66.0mmのボア×ストロークで1,261cc。最高出力は62kW(84PS)/6,000rpm、最大トルクは106N・m(10.8kgf・m)/4,500rpmを発生。2軸2次バランサーを採用して振動を軽減、V4独特の特性を感じさせながら338kgの車体を滑らか加速させる実力をもつ。

車体は、低シート高と低重心の利点をフルに活かし、エンジン等の重量物の配置を徹底検討し、28°30′のキャスター角と1,645mmのロングホイールベースを設定しながら、街中から長距離ツーリングまで快適にこなせるディメンションを採用。優れた安定性と扱いやすさの両立を狙ったものに仕上げられる。

比較的自由度の高いライディングポジションや大型の座面ながら足つき性の高いシートは長距離走行を快適にし、インテグレートされた35L容量のパニアケースやタンクシェルターの左右に設けられたユーティリティースペースと言った装備も充実。インナーパネルには2眼メーターとモノクロTFT液晶パネルを配し、50Wスピーカー、40Wアンプもビルトイン。Bluetooth対応のデジタル機器等も備わる。

また、ヘッドライトには発光オーナメントを備えた4灯式高輝度LED、フロントはミラーに組み込まれたウインカー、リヤのウインカー、テールランプにもLEDを採用。ウインカーオートキャンセラーも装備する。




クルーザーとしての扱いやすさと安定感、ツアラーとしての特性と充実した装備。これらを併せ持つCTX1300は、おおらかに快適に道を走る楽しさ、長く、旅をする相棒としての高い性能と機能を有するなかなか大人っぽいモデルだった。

今回は、F6C、CTX1300とも、充分な距離と時間、豪雨の中と晴天の下の両方で走らせることができた。片方はワクワク、時には緊張も味わうことになる1台で、片方はひたすら穏やかに快適に走ることができた1台だった。そして、ホンダの大型クルーザーという同じカテゴリーにありながら、異なる個性と特性をもつこの2台は、そのままホンダのクルーザーモデルへの取り組み方と力量をしっかりと感じさせてくれるモデルたちでもあった。




Specifications Honda GOLDWING F6C

車名・型式:ホンダ・EBL-SC68
全長(mm): 2,470
全幅(mm): 940
全高(mm): 1,150
軸距(mm): 1,705
最低地上高(mm): 145
シート高(mm): 735
車両重量(kg): 342
乗車定員(人): 2
燃料消費率(km/L): 25.0(60km/h定地燃費値)
最小回転半径(m): 3.3
エンジン型式: SC47E
エンジン種類: 水冷4ストロークOHC水平対向6気筒
総排気量(㎤): 1,832
内径×行程(mm): 74.0×71.0
圧縮比: 9.8
最高出力(kW[PS]/rpm): 86[117]/5,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm): 168[17.1]/4,000
燃料供給装置形式: 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
始動方式: セルフ式
点火装置形式: フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式: 圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L): 22
クラッチ形式: 湿式多板ダイヤフラムスプリング式
変速機形式: 常時嚙合式5段リターン
変速比
1速: 2.375
2速: 1.454
3速: 1.068
4速: 0.843
5速: 0.685
減速比(1次/2次): 1.591/1.028×2.750
キャスター角(度): 29°50′
トレール長(mm): 114
タイヤ 前: 130/60R19M/C 61H
後: 180/55R17M/C 73H
ブレーキ形式 前: 油圧式ダブルディスク
後: 油圧式ディスク
懸架方式 前: テレスコピック式
後: スイングアーム式 (プロリンク、プロアーム)
フレーム形式: ダイヤモンド

メーカー希望小売価格¥1,998,000(消費税抜本体価格¥1,850,000)


Specifications Honda CTX1300

車名・型式:ホンダ・EBL-SL74
全長(mm):2,380
全幅(mm): 940
全高(mm): 1,170
軸距(mm): 1,645
最低地上高(mm): 130
シート高(mm): 740
車両重量(kg): 338
乗車定員(人): 2
燃料消費率(km/L):
27.2(60km/h定地燃費値・2名乗車時)
18.5(WMTCモード値 クラス3-2・1名乗車時)
最小回転半径(m): 3.2
エンジン型式: SC74E
エンジン種類: 水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒
総排気量(㎤): 1,261
内径×行程(mm): 78.0×66.0
圧縮比: 10.0
最高出力(kW[PS]/rpm): 62[84]/6,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm): 106[10.8]/4,500
燃料供給装置形式: 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
始動方式: セルフ式
点火装置形式: フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式: 圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L): 19
クラッチ形式: 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式: 常時嚙合式5段リターン
変速比
1速: 2.571
2速: 1.722
3速: 1.285
4速: 1.041
5速: 0.862
減速比(1次/2次): 1.785/0.878×2.833
キャスター角(度): 28°30′
トレール長(mm): 118
タイヤ 前: 130/70R18M/C 63V
後: 200/50R17M/C 75V
ブレーキ形式 前: 油圧式ダブルディスク
後: 油圧式ディスク
懸架方式 前: テレスコピック式(倒立サス)
後: スイングアーム式
フレーム形式: ダブルクレードル

メーカー希望小売価格¥1,837,500(消費税抜本体価格¥1,750,000)

■関連フォトギャラリー
Related Gallery:Honda GOLDWING F6C

Related Gallery:Honda GOLDWING F6C Official Photos

Related Gallery:Honda CTX1300

Related Gallery:Honda CTX1300 Official Photos

【PR】ホンダの大型クルーザーの購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べてみよう!

Related Gallery:honda tokyo motor show2013-2

Related Gallery:honda-tokyomotorshow2013-2-rin

Related Gallery:Honda F6B

■人気フォトギャラリー
Related Gallery:Tokyo Auto Salon 2014 Companion Girls 06

Related Gallery:Tokyo Auto Salon 2014 Companion Girls 07

Related Gallery:Tokyo Auto Salon 2014 Companion Girls 03