【SIS 2014】当時『トップギア』で最速を記録した「ケーニグセグ CCX」!
5月30日〜6月1日まで東京ビッグサイトで開催された「S.I.S スペシャルインポートカーショー プレミアム 2014」の会場から、昨日の「エスパーダ」に続いて今回は、僅か14台のみが製造されたレアなスウェーデン製スーパーカー「ケーニグセグ CCX」をご紹介。

実業家で発明家でもあるクリスチャン・フォン・ケーニグセグは、5歳の頃から抱いていた「最高のスーパーカーを作る」という夢を叶えるため、スウェーデンのエンゲルホルムにケーニグセグ・オートモーティブ社を設立。「CCX」はそのケーニグセグが2006年に発表した第3世代のロードカーだ。「CCX」という名前は「コンペティション・クーペ 10」の略で、1996年に最初のケーニグセグ・スーパーカーのコンセプトが誕生してから10周年を記念する意味で付けられたそうだ。




カーボンファイバーとアルミハニカム材を組み合わせたモノコックにミドシップ・マウントされた4.7リッターV型8気筒エンジンは、フォード製をベースにしながらもケーニグセグによって自社開発・組立が行われ、2基のロトレックス製スーパーチャージャーを備えることで最高出力806bhp/7,000rpmと最大トルク94kgm/5,500rpmという高性能を発揮。6速マニュアル・トランスミッション(オプションでパドルシフト付き2ペダルも選べた)を介して後輪を駆動する。脱着可能なルーフを持つ軽量なボディはカーボンファイバーとケブラーのサンドイッチ構造で、乾燥重量わずか1,280kg。パワー・ウエイト・レシオは驚異の1.59kg/hp。0-100km/hを3.2秒で加速し、最高速度は395km/hを超える。ついでに言うと燃費は高速道路7.7km/L、複合モードで5.9km/Lと発表されている。サスペンションは前後ともプッシュロッド式のダブルウィッシュボーン。センターロック式のホイールに、前255/35R19、後335/30R20というサイズの「ミシュラン パイロットスポーツ 2」タイヤが標準装着される。ブレーキはベンチレーテッド・セラミック・ディスクに、前が8ピストンのブレンボ製、後は6ピストンのAPレーシング製キャリパーが組み合わされる。

実車を見るとずいぶんコンパクトに感じられるボディのサイズは、全長4,293mm × 全幅1,996mm × 全高1,120mm。幅はさすがにワイドだが、全長は「ホンダ ヴェゼル」より2mm短い。自動車のサイズは同名のモデルでもモデルチェンジの度に大きくなっていくことが多いが、ケーニグセグでは現行モデル「アゲーラ R」もこのCCXとまったく同じサイズである。それだけ最初から完成度が高かったということか。ユニークな「ラプター・ドア」は、開けると外側にせり出しながら90度前方に回転する。取り外したルーフはフロント・フードの中に収納することが可能だ。




フェラーリやブガッティと違って、誰もが黙る"ヘリテージ"を持たないケーニグセグではあったが、2006年にCCXの先代モデル「CCR」が395km/hという市販車最高速度のギネス記録を樹立したことで、一躍その名が知れ渡る。その後継であるCCXが有名になったのは、イギリスBBCの自動車番組『トップギア』のテストコースで、当時の最速ラップを記録したことからだろう。また、同番組内ではジェレミー・クラークソンのドライブによって196mph(315.4km/h)というテスト車の最高速度記録も残している。さらにお馴染み覆面ドライバー、スティッグがこのCCXでタイムアタック中に珍しくコースアウトを喫し、タイヤバリアに突っ込んだ場面も視聴者の記憶に残っているはずだ。CCXは他にもドイツの『Sport Auto』誌のテストで、2008年に0-200km/h加速を9.3秒、さらに0-300km/h-0という加速・停止までのテストで29.2秒といういずれも最速記録を叩き出している。

ケーニグセグ CCXは2006年から2010年までに14台が製造され、価格は当時60万〜70万ドルと言われていた。それでも「ブガッティ ヴェイロン」の半額以下で、「フェラーリ エンツォ」よりずっと安かった。創業者が有名自動車メーカーの出身でもなければ、レースで活躍した歴史も伝統もない。あるのは子供の頃から自動車が大好きだった1人の男の理想と、それを形にしたスーパーカーが、実証した数字だけ。いや、それで充分。家柄や学歴に頼らず自らの才覚のみで富を築いた人達は、こういうクルマにこそ共感するのかも知れない。彼らの中で、スピードとパワーにたまらなく惹かれる人が世界に十数人もいれば、ケーニグセグのビジネスは成り立つわけである。挑戦的な精神は、ドアの開き方1つとっても明瞭に現れている。

それでは最後にYouTubeのトップギア公式チャンネルから、CCXの映像をご覧いただこう。



By Hirokazu Kusakabe

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