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フォルクスワーゲン「ザ・ビートル」は、2011年の発表以来、好評を得ているが、筆者はこのクルマを魅力的だと思ったことはない。もちろん運転は楽しい。それにエンジンの種類が豊富で(ディーゼルも含め)、ボディスタイルも2つから選択でき(クーペとオープン)、驚くほど多機能で、多くの顧客ニーズを満たしている。ただ、個人的なことを言えば、あのフレンドリーで幸せそうな(眠そうにも見える?)顏を見て、毎朝シャキッと目が覚めるとは思えない。

2014年モデルとしてフォルクスワーゲンは、ビートルの特別限定モデル「ザ・ビートル GSR」を発売した。全世界で3500台の限定生産だ(日本では「ザ・ビートルレーサー」として100台が限定販売される)。同車にはザ・ビートルの内外装をスポーティに仕立てるパッケージ・オプション「R-Line」のトリムが装着され、1970年代の「1303S Yellow/Black Racer」に敬意を表した独特なイエロー/ブラックの2トーンカラーが採用されるなど、見た目が派手でやけに目を引く。筆者は最近、1週間かけてシリアルナンバー216のこのザ・ビートル GSR を試乗し、ビートル全般に対する筆者の見方が変わるかを確かめてみた。

所感

先ほども述べたが、ザ・ビートル GSR、あるいは「ザ・ビートル ターボ」の運転はとても楽しい。フォルクスワーゲンのすばらしい2.0リッター直列4気筒直噴ターボ「TSI」エンジンが搭載され、最高出力は210hp(日本の公式サイトでは211ps)、最大トルクは28.6kgmを発揮する。筆者が今回試乗した6速マニュアルを搭載するザ・ビートル GSR だと、0-60mphは6.6秒と見事な数字だ。

寸法やパワートレイン、車両重量を考慮すれば、ザ・ビートル GSR の走りが筆者のお気に入りのホットハッチのひとつであるフォルクスワーゲン「ゴルフ GTI」とよく似ているのは当然のことだ。 GTIと比較すると、ザ・ビートル GSR のホイールベースは38mm短く、車高は18mm高いものの、 全高は5mmほど低くなっている。車両重量は1386kgとGTIの1412kgに比べて多少ではあるが軽くなっている。また、最高出力はGTIより10hpアップしている。

ザ・ビートル GSR のユニークな点は、19インチの「トルネード」ホイールに 235/40R19サイズのコンチネンタル製「ContiProContact(コンチ・プロコンタクト)」タイヤを装着していることだ。この少しだけスポーティにセッティングされた「R-Line」仕様は、他のザ・ビートルよりインチアップされたホイールを履くにも拘わらず、ごつごつしたり固すぎると感じることはなく、それは路面の荒れたデトロイト周辺の道を走ったときも同じだった。それどころかこのビートルは、高速道路をクルージングするときにはしっかりした快適な乗り味を提供し、また、曲がりくねった田舎道をアグレッシブに走る時にも申し分のないセッティングとなっている。確かにトラックでタイムを競うようなクルマではないが、本当にすばらしくバランスが取れており、GTIの時に述べたのと同様、毎日乗る人にお薦めできるクルマだ。

スタンダードタイプのビートルは、その独特なフォルムとキュートすぎるルックス(新世代のモデルは明らかに男性的なデザインになっているが)のおかげで、すでに他のクルマより目立つ存在となっている。そしてこのザ・ビートル GSRは間違いなく大勢の注目を集めるクルマだ。というのも、MINIに乗っていた女の子は、このクルマをよく見ようと窓から顏を出してあやうく追突しそうになったし、洗車場にいた男性たちは筆者を見て笑った。本当に毎日必ず誰かから指差され、笑みをかけられ、ビートルに乗っている他のドライバーからは、クラクションを鳴らされた。もちろん、ザ・ビートル GSR が黄色と黒のユニークなカラーの限定版であることが注目を浴びる要因ではあるが、たとえそうだとしても筆者にはこのクルマがビートルの中でそこまで奇抜なカラーだとは思えない。

インテリアを見るとザ・ビートル GSR にはサンルーフ、ナビゲーションシステム、 Bluetoothオーディオ、ヒートシーターなど他のザ・ビートルに用意されているすべての装備が揃っている。ブラックレザーのシートにはアクセントとなる黄色のステッチとGSRのロゴが施されている。フラットボトム形状のステアリングホイールも同じ配色で(ステアリングホイールの方がいくらか太いステッチだったように思える)、「R-Line」ロゴの下にシリアルナンバープレートが刻印されたプレートが付いている(GSR専用)。

エクステリアは、19インチのホイールに加えて LEDデイタイム・ランニング・ライト付きのバイキセノンヘッドライト、フォグランプおよびザ・ビートル ターボのリアスポイラーが標準装備となる(念のために言っておくと、筆者はこのリアスポイラーが気に食わない)。

ザ・ビートル GSR の値段は820ドル(約8万5000円)の運送料込みで3万ドル(約310万円)を少し上回るくらいなので、この珍しいザ・ビートル GSR が気に入った方にとっては気にならない値段だろう(ザ・ビートル ターボも大体同じ金額の2万9,995ドル)。だが筆者にしてみれば、ザ・ビートル GSRを購入するくらいなら、同じくらい値段は張るが、より機能的で派手さもなく、ドライブに最適な4ドアのGTIに同じオプションをつける方がはるかにお買い得だと思える。

まとめると、筆者はGTIをえらく気に入っているのでザ・ビートル GSR には心を動かされなかった。しかしフォルクスワーゲンらしいデザインが好きな人にとってGTIと同じシャシーのこのザ・ビートル GSR は、普段使いにぴったりのドライビング体験を与えてくれるクルマだ。

【基本情報】
エンジン: 2.0リッター直列4気筒ターボ
パワー:最高出力210hp/最大トルク28.6kgm
トランスミッション: 6速マニュアル
0-60mph:4.1秒
最高速度:130mph(209km/h)(リミッター作動)
駆動方式: 前輪駆動
車体重量:3,056ポンド(約1,386kg)
座席数:2+2
荷室容量:29.9立方フィート(約847ℓ)(最大)
燃費:市街地 21mpg(約8.9km/ℓ)、高速道路 30mpg(約12.8km/ℓ)
ベース価格: 29,995ドル(約310万円)
試乗車価格:30,850ドル(約320万円)

By Steven J. Ewing
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
監修:日下部 博一

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