富士重工業は14日、アメリカ・デトロイトで開催中の北米国際自動車ショーにおいて、新型「WRX STI」(アメリカ仕様車)を世界初公開した。東京オートサロンで一足先に公開されたニュルブルクリンク24時間レース参戦車両のベースとなった市販モデルである。

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スバルのモータースポーツ統括会社である「STI(スバルテクニカインターナショナル)」の名前が与えられた「WRX STI」は、2013年11月にロサンゼルスで発表した「WRX」をベースに走行性能をさらに引き上げたトップグレード・モデル。エンジンはWRXで採用された2.0リッター水平対向4気筒エンジンではなく、「様々なモータースポーツにおいてパワーと信頼性に定評がある2.5リッター水平対向ターボエンジン」を引き続き搭載。最高出力305hp(309ps)/6,000rpmと最大トルク290 lb-ft(40.0kgm)はアメリカ仕様の先代WRX STIと変わらない。つまりエンジンに関してはスペック上進化なしということになる。先代同様「SI-DRIVE(スバル・インテリジェント・ドライブ)」を搭載し、エンジン制御モジュールと電子制御スロットルの設定を「インテリジェント」「スポーツ」「スポーツ#」の3種類に変更できる。




トランスミッションは、従来のものに対し「節度感、吸い込み感を向上させた」という6速マニュアルのみ(ATの設定はなし)。アメリカではシフトストロークが短縮される「STIショート・スロー・シフター」というオプションが用意されるそうだ(後述の「ローンチ・エディション」には標準で装備)。さらに、坂道発進をするときに車両が後退してしまうのを防ぐ「スタート・アシスト」という機能も装備されるという。ラリーでその名を高めたWRX STIといえども、そんな装置が必要な時代になったかと嘆かわしく思う人もいるだろうが、あったらあったで便利かも。

駆動方式は当然、スバルが「シンメトリカルAWD」と呼ぶ4輪駆動。これまで通り、基本トルク配分は41:59とリア寄りで、センター・ディファレンシャルはドライバーが路面状況や好みに応じてその設定を選択できる「マルチモードDCCD(ドライバーズ・コントロール・センター・デフ)」を採用する。



以上のように、ドライブトレインについては先代からほぼ継続使用と見ることが出来そうだ。大きく変わったのは車体の方。「新環状力骨構造に加え、高張力鋼板採用拡大及び、各ストラクチャーとの結合部の強化により、軽量化を図りながらも、高強度のボディーを実現」したという。ホイールベースは旧型より25mm延長されて2,650mmとなり、「その全てを後席足元スペース拡大に」使ったそうだ。フロント周りはWRXと同様、スバルのデザイン・アイデンティティである「ヘキサゴン・グリル」を立体的な造形とする「ノーズコーン」を採用。「インプレッサ G4」との違いが際立つが、宿命的ライバルである三菱の「ランサーエボリューションX」に似ている...という声も。ヘッドランプはオプションでLEDも選択可能だ。リアには象徴的な大型スポイラーを装着。ディフューザー一体型バンパーやツイン・デュアルタイプのエキゾースト・テール・パイプはWRXから変更ないように見える。

「徹底的な走り込みにより」STIがチューニングしたというサスペンションには、WRXより一回り大径の新規に開発された18インチ・ホイールと245/40R18タイヤを採用。1,000台が限定販売される「ローンチ・エディション」と、豪華装備を持つ上級トリム版「WRX STI リミテッド」には、BBS製鍛造アルミ・ホイールが装着されるそうだ。STIのロゴが入った黒いキャリパーが目立つブレーキは、サーキット走行にも対応したブレンボ製。




ドライバーが運転に集中できるようにルーフからフロアまで黒で統一されたインテリアでは、フラット・ボトムのDシェイプ・ステアリング・ホイールを初採用。実はステアリングの設定もWRXから変更されており、ギア比が14.5:1から13.0:1に速められ、ロック・トゥ・ロックは2.8から2.5回転になっているという。シートはSTIのロゴが型押しされたホールド性の高いデザイン。「リミテッド」では8way電動調節式レザー・シートとなり、「ローンチ・エディション」にはアルカンターラに青いアクセントが入ったインテリアが、WRブルーのボディとゴールドに塗装されたホイールに組み合わされる(写真)。センター・コンソールにはカーボン調の加飾パネルが貼られ、シフト・ノブやダイヤルの周囲に赤のアクセントが入る。メーター・パネルの3.5インチLCDスクリーンはギア・ポジションやオイルとウインドウ・ウォッシャー液の残量警告を表示し、4.3インチのマルチファンクション・ディスプレイには「走りの象徴として、ブースト圧表示画面を設定」したそうだ。



スバルに寄れば、新型WRX STIのコンセプトは"Pure Power in Your Control"。ターボ・エンジンのポテンシャルを最大限に引き出し、ドライバーがその手でイメージ通りに操れることを目指して、ボディやシャシー、足回りの改良が行われたということは分かるが、肝心の「ピュア・パワー」が先代から進化なし、というのは寂しい気もする。この仕様のまま日本で発売されたとしたら、現行モデルよりスペック・ダウンということになるわけで、それでは硬派のスバリストたちが納得しないだろう。果たして大本命の日本仕様新型WRX STIは、EJ20型をキャリーオーバーするのか、それともFA20型"DIT"がチューンアップして搭載されるのか。まだまだ、これから楽しみだ。


By Hirokazu Kusakabe

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