【試乗記】ホンダ F6Bに昂ぶる
ホンダがこのところ内外で積極的に展開しているのはクルーザーモデルといわれるカテゴリー。そのフラッグシップ、「ゴールドウイング F6B」に乗った。

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ゴールドウイングと言えば、ホンダ最大のモーターサイクルであるツアラーをイメージする人は多いはず。1800cc水平対向6気筒エンジンと巨大な車体。大きなウインドスクリーン、エアバッグ、大型トップボックス、ライダーとパッセンジャーがゆったりとくつろげるようなシートや装備等々、長い距離を旅するには最高のモデルである。

そのゴールドウイングから派生したのが、このF6B。フロントにショートカットスクリーンを採用し、リアもトップボックスを付けず、一気に30キロもの車重を軽減。ほうっておくと勝手に変身してしまいそうなボリューミーで迫力満点のデザインとカラーのフロントカウル採用。ロー&ロングなスタイリングのボディーは、新ジャンルをアピールするのに十分で、個性的でもあり見る者にも乗る者にも威圧的ですらある。

クルーザーモデルというと、真っ直ぐな道を長距離走ることに長けているバイクと言うことになるのだが、このF6Bは、その圧倒的な巨体からは想像し難い独特の高い運動性を見に付けていて、ワインディングでもとても楽しい。



パワーユニットは、立派な体躯を疾走させるのには十分すぎる水冷4ストロークOHC水平対向6気筒、1,832ccというバイクとしては最大級のサイズで、大排気量エンジンならではの余裕ある出力特性と当然のようにあらゆる回転域でパワフルかつフラットで扱いやすい出力特性。因みに最高出力は80kw[109PS]/5,500rpm、最大トルクは161N・m[16.4kgf・m]/4,000rpmと控えめだが力強くかつスムーズに6,000rpmからのレッドゾーンまで一気に回り込む個性はやはり独特のもの。

長く熟成されたエンジンは、最新のPGM-FI(電子制御燃料噴射装置)や、 未燃焼ガスの酸化反応を促すエアインジェクションシステム、三元触媒を備え高い環境性能を実現。また、低く左右に張り出したシリンダーヘッドの動弁系をヘッド上部のみに配置してライダーのレッグスペースを確保するなど細部まで気配りがなされる。

また、この全高の低いフラット6は、フレームメンバーとしても使われ、ダイヤモンドタイプの軽量マルチボックスセクション式アルミフレームは最適な剛性と柔軟性にも、そして低重心化をもたらし、独特の運動性に寄与している。




高い動力性能と386kgの車重を支える足周りも一流で、アンチノーズダイブ機能をもつフロントフォークと、リアの片持ち式プロアームのプロリンクサスペンションとのバランスも良く、乗り心地、走破性、なにより姿勢制御性能も高く、乗る者に大きな安心感を与えてくれる。296mm径のフロントディスクは3ポットキャリパーを採用し、316mm径のリアディスクと連動するホンダ独自のコンバインドブレーキシステム、ABSを標準装備する。高速からでも強力なブレーキング性能を発揮する。
ハンドリングは、ひたすら真っ直ぐ走り事は当たり前に大得意な仕上げとされながら、深くバンクさせても常に一定の安定感、自在に操れる運動性能が好印象となる。

このサイズのバイクとなると、乗りやすさ、安心感は大きいにこしたことはない。例えば725mm原付二種のスクーター並みの高さのシートはバイクのシートというよりクルマのそれに近いゆったりした独特の着座感で、170cm程度の身長のライダーならそれほど緊張しなくても良い高さ。
ライディングポジションはゆったりとした大排気量車らしいもので、快適さに優れもので、取り回しを含めて、良く仕上げられた印象が強い。



左右のマルチリフレクターヘッドライトがにらみを効かせるマッシブなフロントカウルは、ゴールドウイング譲りながらハイスピード走行時に機能を発揮するショートカットスクリーンでスパルタンなイメージに仕上げられる。内側には、左右4つのスピーカーとセンターにスピードメータを配したメータパネル、液晶のマルチディスプレイも装備される。新デザインのバックミラーはウインカービルトインタイプ。全長の最適化を狙ってサイドラジエターが採用され、ミドルカウルも新たなデザインになっている。

さらには、80W×2チャンネルのパワーアンプを内蔵する充実のオーディオシステムも備わる。iPodやUSBメモリーが接続できMP3/WMA/ACC形式を再生可能。当然のように車速連動の音量・音質コントロールも採用されている。

フィラーキャップの前方とフロントカウル左側にはユーティリティーボックスを装備。因みにマスの集中化と低重心化を狙って25L容量の燃料タンクはシート下に配置される。

低く長いテールカウルには左右合計で81L容量のサドルバッグを備える。シートにはパッセンジャーのためのアルミグラブレールを装備。空力特性にも機能しそうなリアビューもこのF6Bのチャームポイント。




誰にでも、容易に乗れるモデルではないが、迫力あるボディボリュームと車重から想像する以上に扱いやすい。ベースモデルのゴールドウイングより低い重心位置が乗る者を安心させてくれるし、一定の安定感を持つ独特の軽快感も好ましい。そして、1800ccのパワーユニットは1,500rpmも回っていれば何速からでも右手首の動きに素早く反応して怒濤の加速をみせる。因みに高速道路での法定速度100km/hでは、オーバードライブとしてのレシオを与えられた5速で2,500rpm。 レッドゾーンは6,000rpmから。高速になればなるほど、ショートカットスクリーンは素晴らしい仕事をしてウインドプロテクション効果を発揮し、同様に車体の安定感も増大する。一方で運動特性は低速域から一定していて乗る者の意思に自在に対応してくれる。走れば走るほど、もっと乗っていたいと感じることが出来る希有なバイクである。とにかく、全てがこのF6Bにしかない世界を強烈に感じさせる。比類ない存在感と走行性能、個性と独自性が思い切り魅力的なモデルなのである。


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