アストンマーティンは6日、東京都内でニュー・モデル「V12 ヴァンテージ S」を披露した。

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V12 ヴァンテージ Sは、アストンマーティンの主力モデル「DB9」より30cm以上も短い「ヴァンテージ」のコンパクトなボディに、フラッグシップ「ヴァンキッシュ」譲りの高出力なV型12気筒エンジンを搭載した「アストンマーティン史上、最も獰猛なモデル」。2009年にデビューした「V12 ヴァンテージ」の進化型にして後継となる。



「AM28」と呼ばれる5,935cc60度V12エンジンの最高出力は先代より56psも引き上げられ573ps/6,750rpmに達し、最大トルクも5.1kgm向上して63.2kgm/5,750rpmとなった。つまり現行フラッグシップ・モデルであるヴァンキッシュと同じスペックのエンジンが、74kgも軽くてホイールベースが140mmも短い車体に与えられた、と考えればその「獰猛さ」が想像できるだろう。0-100kmh加速3.9秒、最高速度330km/hという動力性能は、レーシングカーと限定生産スーパーカー「One-77」を別にすればアストンマーティン史上最速のモデルということになる。



先代型にあたるV12 ヴァンテージでは3ペダルのマニュアル・トランスミッションしか用意されていなかったが、新しいV12 ヴァンテージSでは2ペダルの7速「Sportshift III AMT(オートメーテッド・マニュアル・トランスミッション)」を搭載。これは競技用車両「ヴァンテージ GT3」などで使われているギアボックスを「ロードユース向けに改良したもの」だそうで、「V8 ヴァンテージ S」の「Sportshift II」に比べ、シフト・チェンジの速さやハドルのフィールが大幅に改善されているとのこと。しかも従来の6速MTより「25kgも軽量」だという。



サスペンションにはヴァンテージ・シリーズでは初採用となる「3ステージ・アダプティブ・ダンピング・システム」を装備。車両のダイナミクスを「ノーマル」「スポーツ」「トラック(サーキット)」という3つのモードから選ぶことができる。これを切り替えると足回りの設定だけでなく、パワー・ステアリングのアシスタンス・レベルも2段階に変化するそうだ。

また、それとは別に、センター・コンソールに設けられたボタンによってエンジン・スロットルのレスポンスやギア・シフトのスピードとタイミング、さらにエキゾースト・ノートまで、よりスポーティな性格に変化させることが可能な「スポーツ」モードも用意され、ドライバーは好みによってサスペンションの設定と自由に組み合わせることもできるという。ちなみにこのエキゾーストはOne-77に起源を持つという最新のシステムで、先代型V12 ヴァンテージのものに比べると軽量かつコンパクトであるそうだ。明らかに"レーシィ"なそのサウンドを、文末にご紹介するビデオで是非聴いてみていただきたい。



先代のV12 ヴァンテージに比べ、外観で最も大きく変わった点はフロント・グリルだろう。これまでお馴染みのアルミニウム製格子グリルに替わって、レースカーのようなメッシュが新たに採用されている。これはコンセプトカー「CC100 スビードスター」のデザインを踏襲したもので、パワーアップされたV12エンジンの冷却を高める効果があるという。外枠はカーボンファイバー製。ボンネットに設けられたエア・ベントとのマッチングもいい。メッシュはボディ・カラーに合わせて、ブラックまたはシルバーから選べる。



鮮やかなイエローのペイントは離れた位置からはソリッド・カラーに見えるが、実は近づいてよく見るとパールが入っていることが分かる。オフィシャル画像に見られるようなブラック・ルーフを組み合わせてもよく似合うだろう。ドアはアストンマーティンの作法通り、やや斜めに跳ね上がって開く。

10スポークの19インチ鍛造合金製ホイールはV12 ヴァンテージが履いていたものより1本当たり1kg以上も軽量化されているという。前255/35、後295/30サイズのタイヤは、ピレリの公道使用も可能なサーキット向けタイヤ「P Zero Corsa」が標準設定されているが、様々な天候にも対応した「P Zero」タイヤも無償オプションとして選択可能だ。



車内にはコントラスト・スティッチが施された新デザインのスポーツ・シートを装備。より軽量なカーボンファイバー製シートもオプションで用意されている。インテリアはもちろん、レザーやアルカンターラなど様々な素材・仕上げ・カラーで好みに合わせて注文可能。ステアリング・ホイールはアルカンターラ巻きが標準だが、同価格でブラック・レザーも選べるそうだ。本物のスウェードよりも手触りは遙かに良い。



この日の発表会では、サプライズとしてフラッグシップ・モデル「ヴァンキッシュ」のコンバーティブル仕様である「ヴァンキッシュ・ヴォランテ」も公開された。しかも100周年記念限定仕様の「センテナリー・エディション」だ。クーペ同様、カーボンファイバー製ボディ・パネルを贅沢に使ったエクステリアは光の当たり方によって濃淡が変化する美しいグレイ・メタリックで塗られ、14秒で開閉できるマルチレイヤー構造のソフトトップを小さな後部座席の背後に格納すると、柔らかな漆黒のディープ・ソフト・ブラックレザーをふんだんに使用したインテリアが露わになる。



パワートレインはヴァンキッシュ・クーペと共通。「AM11」型と呼ばれる5,935ccV型12気筒は最高出力573ps/6,750ccと最大トルク63.2kgm/5,500rpmを発揮し、古典的なソフトトップを持つ車体を0-100km/hまでクーペと同等の4.1秒で加速させるという。トランスミッションはトルク・コンバーターを使った6速AT「TOUCHTRONIC 2」。アストンマーティン自慢のアルミニウム製VHアーキテクチャを基本骨格として採用していることもあり、オーブントップ化にもかかわらずクーペと「同等の剛性を確保」しているそうだ。価格は標準仕様で3,376万2,750円と流石に高価。



写真で見ると現在のアストンマーティンはどのモデルも似たように見えるかも知れないが、実車を目にして比べてみればV12 ヴァンテージ Sとヴァンキッシュ・ヴォランテはまるで違う。逆に、ほぼ共通のシャシーとエンジンを使い、よく似たデザインを与えながら、よくぞこれほど別種のクルマに作り分けられるものだと感心させられる(何しろ、まだ他に4ドアの「ラピード S」まであるのだから...)。



ヴァンキッシュ・ヴォランテが高級で豪華なグラン・ツーリスモ(のコンバーティブル)であるのに対し、V12 ヴァンテージ Sはまさしく"本物のスポーツカー"。市販車をあれこれチューニング/ドレスアップしてレース仕様に近付けたクルマではなく、レースカーに内装といくつかの装備を追加してロードユースに仕立てた、という雰囲気が全体から感じられる。滑りにくいアルカンターラ表皮のシートはタイトで着座位置が極端に低く、コクピットに座るとセンター・コンソールにカーボンファイバーが使われているのも当然のように感じてしまう(けれど実はオプション)。ステアリング・ホイール裏に備わるパドルは触ってみると薄いのに恐ろしく硬い。力を掛けてもまったくしならない違和感が非日常の素材であることを実感させる(けれどこれもオプション)。



アストンマーティンというと馬鹿の1つ覚えみたいについ「ジェームズ・ボンド」を引き合いに出したくなるが(すみません)、V12 ヴァンテージ Sは同じ"戦うクルマ"であっても、その相手は敵国のスパイではない。リア・エンジンミドシップのライバルに立ち向かう、"FR使い"のドライバーが選ぶマシンである。タキシードが似合わないアストンマーティンもまた実に魅力的。もっともショーン・コネリーの相手役に抜擢される以前は、こちらの方が本分であったはず。価格は2,239万8,000円。先代のV12 ヴァンテージよりも16万円程しか値上がりしていないのは(買える人にとっては)嬉しい。以下にご紹介するビデオは、この日の発表会でも上映された先代V12 ヴァンテージとのバトル。これを見ると"実質大幅値下げ"にも感じられるかも知れない。ギャラリーにご用意した公式画像も含め、是非お楽しみいただきたい。


By Hirokazu Kusakabe (Facebook)

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