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先週、わが家のポップアップトースターが壊れた。突然、バンと小さな音がして、著者の朝食を飲み込んだまま動かなくなったのだ。仕方がなく、家電量販店で新しいトースターを買うことにしたのだが、ずらりと並んだ様々なトースターを前にして悩んでしまった。2枚用にすべきか4枚なのか。いっそオーブントースターにしようか。しかし、悩んだといっても、時間にしておよそ2分。結局、店で一番安いトースターを購入した。もちろん、ピカピカのトースターは毎日、何の問題もなく使えている。
トースターを買うというのは、何のワクワク感もない行為だ。トヨタ「カローラ」を購入するというのもこれと同じことかもしれない。カローラは完璧な道具だ。つまり、世界中に相当数いるカローラのオーナーとカローラの関係は、著者と新しいトースターの関係と大差はないだろうということだ。4人が乗ってもまずまずの乗り心地だろうか? 燃費はそこそこいいのか? 運転しやすいのか? 頼りになるのか? 安全な車か? カローラはこういった項目すべてをクリアしている。だからこそトヨタは10代目のカローラを2012年に米で30万台近く販売することができたのだ(この数字は販売中止が発表されているマトリックスの販売台数を含む)。発売から6年も経過している車なのに、である。

ビジネスという観点から見れば、カローラは米で大きな勝利をおさめている。従って、11代目に当たる2014年型カローラには、予想されたとおり、驚くような変化はなかった。4人が快適に乗れ、燃費もそこそこいい。運転しやすくて、信頼性も高い(と予想される)、安全な車でもある。その上、新型カローラは見た目がよくなった。実際に、先代よりかなりいい車だ。もっとも、カローラはカローラなのだが。




新型カローラの大きく変わった点は外見だ。ベーストリムでさえ美しいと言えるぐらいだ。先代モデルのオーナーたちは「ワクワク感がない」とエクステリアに不満を漏らしていた。そこで、トヨタは「アイコニック・ダイナミズム」という新デザインコンセプトを打ち出し、デザインの改良を行った(その最初のモデルがデトロイト・モーターショーで発表した「フーリア」だ)。新型カローラのSモデル(写真を参照)には、アクセントとしてフロント・ファシアにピアノブラック塗装が施され、リアにリップスポイラーが備わる。また、S PlusとS Premium は、オプションでP215/45R17サイズのファイアストンFR740タイヤを履いた17インチのアロイ合金ホイールも選択できる。このデザインのおかげで、多少はスポーティなボディスタイルとなった。

Sモデルの話を続けると、今回、トヨタのデザインワークは全体的に統一感のあるパッケージを作り出した。これまでSモデルのボディワークはボルトでパーツを付け足したような印象があり、そこが変に目立っていた。つまり完成品としての統一感に欠けていたのだ。しかし、今回はそういった点がすべて良くなっていた。新型カローラではSのデザインを最初に行い、そこから少しずつ削り取るようにして、LEやEco、Lといった下位グレードのデザインをしていったのではないだろうか。

新型カローラは、先代に比べて全長は長く、車幅は広く、車高は低くなった。ホイールベースは4インチ(約102mm)長くなっている。全長は3.3インチ(約84mm)長くなり、全幅は0.5インチ(約13mm)広がり、車高は0.4インチ(約10mm)低くなっている。車両重量は、トリムにもよるが、約1270kgから約1300kgだ。




米国で発売中の新型カローラは4タイプ。Lグレードは低価格の1万6800ドル(約165万円)で6速マニュアルを標準装備。オプションで4速オートマチックに変更できるが、その場合の価格は1万7400ドル(約171万円)となる。なぜ、いまどき、6速MTや4速ATを採用しているのかと言えば、単にベースモデルのコストを抑えておきたかったのだろう。実際、トヨタはLグレードがカローラ全体の売上の10%程度と予想している。このように低価格でプレミア感がないカローラだが、トヨタはカローラの全モデルにLEDロービームヘッドランプとデイタイムランニングランプを装備してきた。ちょっとしたところにプレミア感を持たせるというのは、興味深い戦略だ。ただし、ハイビームランプにはハロゲンを使用している。

全モデルに1.8リッター自然吸気直列4気筒エンジンを採用。トランスミッションは、先に述べた4速のオートマチックか6速マニュアル(LとS Plusで採用)、またはトヨタが新たに開発したCVTi-S(自動無段変速機)となる。このCVTは7速スポーツシーケンシャルシフトマチックがプログラムされており、Sモデルはステアリングに付いたパドルシフトでの操作が可能だ。 このパドルシフトで近所を走行してみたのだが、正直言って悪くはなかった。日常使いで運転している分には、ほとんど気になる部分はない。ぜひ、パドルシフトを使ってもらいたい。

LとLE、そしてSに搭載されている1.8リッターエンジンは最高出力132hp(6000rmp)、最大トルク17.7kgm(4400rpm)となっている。しかし、Ecoモデルでは、それぞれ140hp(6100rpm)、17.4kgm(4000rpm)となる。このスペックを聞いて、トヨタがスポーティさを売りにしているSに最もパワーのあるエンジンを搭載しないのはなぜだろうと思ったかもしれないが、これには理由がある。

Ecoモデルにはバルブリフトとタイミングを最適にコントロールし、低燃費を実現するバルブマチック付きエンジンが採用されている。このテクノロジーが結果的に、若干だが最高出力の数値を上げているのだ。トヨタによれば、バルブマチック付きエンジンの初期生産台数に限界があり、そのために、LE Ecoのみで採用したという。トヨタが見込んでいるLE Ecoの売上はカローラ全体の10%ぐらいだ。



燃費の良さは特筆すべきだ。アメリカ環境保護庁(EPA)が行ったテストでは、15インチのスチールホイールを履いたLE Ecoは市街地走行で、30mpg(約12.8km/ℓ)、高速道路走行で42mpg(約17.9 km/ℓ)という数字を出している。空力性能が落ちる16インチアロイ合金のホイールでは、それぞれ、30mpg(約12.8km/ℓ)と40mpg(約17 km/ℓ)。6速マニュアルのLモデルは、市街地走行が28mpg(約11.9km/ℓ)、高速道路走行で37mpg(約15.7km/ℓ)。ハイエンドのSモデルに17インチホイールとCVTを装備した場合は、市街地で29mpg(約12.3km/ℓ)、高速道路が37mpg(約15.7km/ℓ)と若干、燃費が向上する。

カローラが通勤など日常使いの車ということを考えれば、ハイスペック車の車両重量が2865ポンド(約1300kg)で、最高出力132hp、最大トルク17.7kgmというのは妥当なところだと思う。市街地を走行していて、停止状態からの加速が鈍いと感じることはないだろう。ただ、この直列4気筒エンジンでは、高速道路における追い越し時にはパワー不足を感じる。CVT(自動無段変速機)はスムースに作動し、苦しげな音を立てることもなくエンジン回転数をパワーバンドに保っていた。日産も素晴らしいCVTを製造しているが、トヨタが、新型カローラに導入したCVTも称賛に値する。著者は日産の「セントラ」に搭載されているものと比べると、このトヨタのCVTはより洗練されていると思う

SモデルのCVTにはスポーツモードが用意されているので、パワーを最大限に発揮できるようエンジンの回転数を上げることができる。また、EcoモデルのトランスミッションをBにセットすると、車のスピードを落としたい時にエンジンブレーキを最大限に効かせることができる。しかし、スポーツモードもBモードも特にわくわくするようなものではないので、Dモードのままにしておくのがいいだろう。もっとも、カローラを購入する人には、こんなことは言うまでもないことかもしれない。



最新型のボディの下には、特に際立ったものは隠されていない。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式、リアは堅固なトーションビーム式だ。トヨタはスポーティ感を与えるために、シャシーをチューニングしたと言っているが、はっきり言って、それはごまかしだ。

第一に、電動式パワーステアリングが酷い。中立付近には反応しない部分があり、ラックの端から端までいっぱいに切っても感覚が伝わってこない。ドライバーへのフィードバックがほとんどない。さらにステアリングのセットアップがリニアではないため、意図した方向にノーズを正確に向けることができない。コーナーの途中で、度々舵角を修正しなければならなくなる。ともかく、もっと操舵感がきちんと伝わるようにしてもらいたいものだ。

この"スポーティな"サスペンションには別の問題もある。17インチホイールを履いたSモデルでは、ロードノイズが室内まで流れ込んでくる。著者が試乗をしたサンディエゴの道路は、それほどひどい凹凸があるわけではないのだが、ガタゴトと凄まじい音が聞こえてきた。さらに悪いことに、コーナーをそれほどハードに攻めたわけではないのに、タイヤのグリップがすぐに効かなくなった。また、リアのサスペンションが時々、跳ねる。ブレーキの感覚と効き具合は良いが、特筆するほどのことではない。ちなみにSモデル以外は、いまだにリアにドラムブレーキが採用されている。




カローラは、"運転しやすい"ように設計されているとトヨタは言っているが、これほど相応しい言葉は他にないだろう。カローラは走る、止まる、角を曲がる、駐車をする。そのどれもが簡単だ。カローラのオーナーの大半はスポーティなダイナミクスを求めていないだろうし、新型カローラを運転するということは、先代と同様、日常的な行為だ。もっと何かプラスされた車が欲しいのであれば、より洗練された新型の マツダ3(日本名:アクセラ)やフォード「フォーカス」に目を向けてみればいい。ホンダ「シビック」でもいいぐらいだ。

カローラのインテリアは、機能性を重要視したデザインに変更されたので、使い勝手がいい。比較的高い位置にあるベルトラインや高さのあるダッシュボードにもかかわらず、見た目もいい。全体的に使われているブラスティックや布地も、許容範囲と言えるだろう。Sモデル のステアリングは分厚い革が巻かれており、チルト&テレスコピック機能付きだ。ステアリングの奥には、デザインのいい、スポーティな計器類が並んでいるが、これは、下位のモデルには取りつけられていない。Softexが使用されたシートは、座り心地も満点でサポート感もまずまず。後部座席は足回りのスペースが先代よりも5.1インチ(約13cm)広くなったので、これは悪くはない。

今までになかったことなので、かなり驚いたのはインテリアのカラーバリエーションが増えたことだ。よくあるベージュとグレーのコンビからアンバー、またはスチールブルーをアクセントにあしらったブラックまで、7種類のカラーから選ぶことができる。室内に装備された機器の操作は分かりやすく、かつ使いやすい場所に配置されている。ただし、センターコンソールは助手席に座った人の方が扱いやすいのではないかと思う。腕の長さにもよるだろうが、前に身を乗り出して、思いっきり腕を伸ばさないと、マルチメディアシステムの右側にあるボタンに指が届かないかもしれない。



トヨタはマルチメディアシステムに6.1インチ・タッチスクリーンパネルの「Entune」を採用した。ナビゲーションシステムもオプションで用意している。直観的な操作が可能で、ディスプレーも分かりやすく、グラフィックもおしゃれだ。MyFord Touchほどデザインがいいわけではないが使いやすい。つまり、ポイントはここにある。カローラはどこをとっても、使いやすいというところに落ち着く。ものすごく感動的だというようなことは何一つとしてない。しかし、それはトヨタが意図していることだ。

新型カローラの中心モデルは1万8300ドル(約180万円)からのLEモデルになるだろう。LE Ecoモデルだけがエンジンのチューニングが違っていて(バルブマチック付きエンジン)、1万8700ドル(約184万円)からとなっている。最上級クラスのSモデルは1万9000ドル(約187万円)。これにサンルーフやナビゲーションシステムなどのオプショナルを追加したS Premiumは、2万4000ドル(約236万円)を少し下回る。いい意味で安価だ。トヨタは売り上げの80%をSとLEの両モデルで占めるだろうと見ている。仮にこの割合が実際には60%だったとしても、トヨタにとっては勝利だと言えるだろう。このセグメントにいいモデルを揃え、すでに大きなシェアを得ているトヨタならば決して難しい話ではない。

著者がトースターを買ったのと同じような感覚で車を選ぶ人にとっては、2014年型カローラは全てを満たしていると思う。手軽な移動手段を求めている人の目的に叶っている。トヨタは来年33万台以上のカローラを米国で販売すると予測している。マトリックスが販売中止になるにもかかわらず、2012年より13%増の見込みだ。その予測に疑いの余地はない。カローラが大衆受けする車であることは立証済みであり、2014年モデルもその路線からは離れていないからだ。今までと同様にトヨタは"成功"を成し遂げるだろう。例え、新型カローラがトースターでパンがこんがり焼けた程度の喜びしか与えてくれない車だとしてもである。

【基本情報】
エンジン: 1.8リッター直列4気筒エンジン
パワー: 最高出力132hp 最大トルク約17.7kgm
トランスミッション:CVT(自動無段変速機)
駆動方式: 前輪駆動
車両重量: 2.865ポンド(約1300kg)
座席数:2+3
荷室容量:368ℓ
燃費:市街地 29mpg(約12.3km/ℓ) 高速道路37mpg(約15.7km/ℓ)
メーカー希望小売価格: ベースカー $18600(約183万 円)
試乗車 $23570(約232万円)

By Steven J. Ewing
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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